ホームページの著作権理解してますか?肖像権や著作権について制作前にしっかりと理解しておこう

最終更新日:2024年5月20日

ホームページに掲載する写真・映像・文章などの著作物。
誰かの書いた文章をコピーしてそのまま掲載したり、インターネットで見つけた写真やイラストを無断掲載しようとしていませんか?
これらにも当然著作権・肖像権があります。そのため、許可なく使用することは権利侵害にあたります。
後々大きなトラブルに発展しないように、著作権や肖像権について改めて理解しておきましょう。

ホームページにおける著作権の基本

ネットが社会に普及したからこそよく目にしたり耳にするようになった「著作権」「肖像権」ですが、詳しい内容に関してはご存じでしょうか。著作権については知っているけどその一部である「著作者人格権」については聞いたことのない方もいるのではないでしょうか。

ホームページ制作において、著作権は非常に重要な要素です。著作権を正しく理解し、遵守することで、法的リスクを避け、安全なサイト運営が可能になります。ここでは、著作権の基本について説明します。

著作権

著作権とは、文章や音楽、絵画、写真、映画、ソフトウェアなど誰かが創作した著作物に対して、著作者が持っている権利です。
基本的に誰かが創作した物には、全てこの著作権が発生し、特別な契約を交わさない限りは、基本的に著作者本人が亡くなるまでこの権利を有します。

もし著作権を侵害した場合には、著作権者から損害賠償請求を受ける可能性があります。
場合によっては、著作権法違反で刑事罰の対象となる可能性もあり、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金が科せられることもあります。

著作権には大きく分けて、「著作物を財産として利用するための権利」と、「著作者の創作意欲を保護するための権利」の2つがあります。

前者の「著作物を財産として利用するための権利」に関しては、著作者と譲受人との間で、著作権を譲渡する契約を結ぶことで、著作権を他の人に譲渡・相続させることが可能です。
ですが、後者の「著作者の創作意欲を保護するための権利(人格的利益を保護する権利)」である「著作者人格権」という権利は譲渡することはできません。

例えば、ウェブデザイナーが作成したオリジナルのグラフィックや写真は、著作権の保護を受けます。このため、他人がそのグラフィックを無断で使用することは法律で禁じられています。ホームページ制作では、著作権を侵害しないように、必ずオリジナルのコンテンツを使用するか、適切なライセンスを取得した素材を使用することが重要です。

著作者人格権

著作者人格権とは、著作者の創作意欲を保護するための権利です。
著作権は著作物ごとに発生しますが、この著作者人格権は著作者ごとに発生します。

  1. まだ未公開の著作物を公開する時期を決めたり、そもそも公開するかどうかを選択することができる権利(公表権)
  2. 著作物に氏名を記載するかどうか、どのような氏名で表示するかを決めることのできる権利(氏名表示権)
  3. 著作者の許可なく著作物に誰かが手を加えたり、変更することを禁止にすることができる権利(同一性保持権)
  4. 著作者の名誉や声望を害するような方法で、著作物を利用することを禁止にすることができる権利(名誉声望を害する方法での利用を禁止する権利)

上記の4つの権利は著作者本人だけが持つことのできる権利で、誰かに譲渡することはできません。

譲渡はできませんが、原則として著作者の死後70年を経過すると、著作権・著作者人格権ともに消滅します。(※公開時期や制作時期から70年の場合もあります)
するとパブリックドメイン(誰も権利を有していない状態)となり、誰でも利用できるようになります。

ですが公表権に関しては、著作者の死後30年以内に公表されない場合は消滅してしまいます。

著作権の対象となるもの

著作権の対象となるものは非常に幅広く、ホームページ制作においても多くのコンテンツが含まれます。具体的には、以下のようなものが著作権の対象となります。

  1. テキスト: 記事やブログの内容、キャッチコピーなど
  2. 画像: 写真、イラスト、グラフィックデザインなど
  3. 動画: プロモーションビデオ、チュートリアル動画など

例えば、プロのライターが書いた記事や、フォトグラファーが撮影した写真はすべて著作権の対象です。ホームページ制作において、これらのコンテンツを無断で使用すると、著作権侵害となるため、事前に使用許諾を得るか、自分で作成したオリジナルのコンテンツを使用することが必要です。

肖像権とは何か

ホームページ制作において、肖像権についての知識も重要です。肖像権は、個人のプライバシーや人格を保護するための権利であり、無断で他人の写真や映像を使用することは法律で制限されています。ここでは、肖像権の定義と範囲、具体的な侵害例、そしてその対策について説明します。

肖像権の定義と範囲

肖像権とは、本人の容貌を他人に公表されない権利です。本人の許可なしに、写真や動画などに本人の容貌を撮影・掲載することは、肖像権の侵害となります。

肖像権は人格権の一部であり、個人のプライバシーを守るために重要な権利で、基本的には人にしか適応されませんが動物やキャラクターなどにも認められることもあります。
しかし、動物やキャラクターに肖像権が認められるかどうかは、個々の事案によって判断されるため、一概に断言することはできません。

もし肖像権を侵害した場合には、侵害された相手から損害賠償請求を受ける可能性があります。

なのでホームページに人物の写真を掲載する場合は、必ず本人の許可を得るようにしましょう。ただし本人が許可をしたとしても、本人が18歳未満の未成年である場合には、トラブルを避けるためにも保護者や親権者の方にも許可を得るようにしてください。

また、許可を得る場合はできるだけ書面など形として残るもので許可をもらうのが望ましいです。

知っておきたい肖像権侵害の具体例

肖像権侵害とは、無断で他人の肖像を使用する行為を指します。ホームページ制作においても、この問題は多くのトラブルの原因となります。

例えば・・・

  1. 無断で人物写真を使用: イベントで撮影した写真を許可なくウェブサイトに掲載する。
  2. 映像の無断使用: プロモーションビデオに他人の映像を無断で使用する。
  3. イラストやデジタルアートの無断使用: 他人の顔を描いたイラストを許可なく公開する。

街頭で撮影したスナップ写真をブログに掲載した際、写っている人から「許可なく私の写真を使用した」とクレームが入るケースがあります。このような場合、撮影対象者の肖像権を侵害している可能性が高く、法的なトラブルに発展することもあります。ホームページ制作では、常に肖像権を意識し、事前に許可を得ることが重要です。

肖像権を守るための対策とは

ホームページ制作において、以下のような方法で肖像権侵害を防ぐことができます。

  1. 事前に許可を得る: 写真や映像を使用する前に、被写体の許可を文書で得ること。
  2. 契約書を作成する: 商業目的で使用する場合、詳細な契約書を作成し、肖像使用の範囲を明確にする。
  3. フリー素材を利用する: 肖像権を気にせずに使用できるフリー素材を活用する。

ホームページ制作に欠かせないのはやはり撮影です。ホームページで使用する写真・動画などの撮影を制作会社に任せる場合はほとんど問題ないですが、お客様自身でされる場合には準備や対策が必要です。

まず撮影時に被写体から使用許可を得るための同意書を準備することが有効です。また、フリー素材サイトから人物画像をダウンロードする際には、使用範囲や条件をしっかり確認することが必要です。これにより、肖像権を侵害するリスクを大幅に減らすことができます。

ホームページにも著作権は発生する

ホームページにも当然著作権が発生します。ホームページには、画像や動画、音楽やフォントなど様々なコンテンツが含まれるため、著作権を侵害しないように注意が必要です。

画像や動画の使用について

ホームページの著作権は、ホームページを作成した人に帰属するので、ホームページの制作会社に制作を依頼した場合には、制作会社側に著作権があります。
ただ著作権は著作物ごとに発生しますので、自身でホームページに掲載する文章やイラスト、動画などを作成された場合、それらの著作権は著作者である自分が有します。

ホームページに掲載する画像や文章なども制作会社にお任せした場合は、制作会社がそれらの著作権を持っています。
ただしその場合はフリー画像でも、その画像を使った編集データを譲渡することが出来ないと、フリー素材サイトの利用規約にかかれていることもあるので、できるだけご自身で用意するほうが良いかと思います。

音楽やフォントの著作権について

音楽やフォントもホームページ制作において重要な要素です。しかし、これらも著作権で保護されており、無断で使用することは法律に違反します。適切なライセンスを取得することで、これらの素材を安全に使用することができます。

ホームページにプロモーション動画などを掲載する場合に、BGMとして使用する音楽は、著作権フリーの素材を利用するか、音楽のライセンスを購入することが必要です。日本音楽著作権協会(JASRAC)などからライセンスを取得することで、音楽を合法的に使用することができます。

また意外かもしれませんがフォントも同様に、商業利用が許可されているフォントというものが存在し、それを使用することが重要です。これにより、著作権侵害を避け、合法的なホームページ制作が可能になります。

コンテンツの引用と転載のルール

ネット上で誰かが掲載している内容をそのままコピペすることは、当たり前ですが著作権侵害となります。ですが場合によっては、引用や転載をしたブログを書きたい場合もあると思います。コンテンツの引用と転載のルールに注意して、質の高いコンテンツを提供することをおすすめします。

まず引用には適切な範囲と条件があります。引用や転載の際には、著作者の許可を得るか、引用のルールを守ることが必要です。

例えば、ブログ記事を書く際に他のウェブサイトから情報を引用する場合、引用部分を明確に区別し、出典を明示することが求められます。また、長文の転載は避け、必要最小限の引用に留めることが重要です。これにより、著作権侵害を防ぎ、ユーザーに役立つ情報を提供することができます。

権利侵害を防ぐためにはどうしたらいい?有料素材とフリー素材の違い

権利侵害を防ぐためにはどうしたらいいか、という話ですが、フリー素材を利用したり・ホームページ掲載のために撮影した写真を使用するのがやはり無難です。

ただし無料か有料か、商用利用が可能か、引用元の記載の有無、1度に使用できる点数や、フリー素材の加工・編集が可能か、など利用規約はフリー素材の配布元によって異なります。

どのサイトでも著作権・肖像権を放棄しているわけではないので、権利は素材の配布元・写真に写っている人物に帰属することは忘れてはいけません。

フリー素材の利点と注意点

最近ではフリー素材という言葉が浸透し、有名なフリー素材のサイトもたくさんあります。フリー素材は、ホームページの見た目やデザインの質を落とさずにコストを抑えられる便利な素材といえます。多くのフリー素材サイトでは、高品質な画像、動画、音楽、フォントなどが無料で提供されています。しかし、フリー素材を使用する際にはいくつかの注意点があります。

まずはフリー素材を使用する場合、その素材が商業利用可能かどうかを確認することが重要です。一部のフリー素材は個人利用のみ許可されている場合があるため、商業目的で使用する場合は適切なライセンスを確認する必要があります。

また、クレジット表示が必要な素材もあります。ホームページ制作においては、フリー素材の利用規約をしっかり確認し、ルールを守ることが大切です。

有料素材の利用メリット

有料素材は、フリー素材に比べてクオリティが高く、独自性が保たれやすいというメリットがあります。実際にフリー素材サイトで欲しい写真が見つからない場合には有料素材サイトで検索するとすぐに見つかる場合もあります。ホームページ制作において、有料素材を利用することで、よりクオリティの高い仕上がりを実現することができます。

有名なShutterstockやAdobe Stockなどの有料素材サイトでは、豊富な選択肢と高品質な素材が提供されています。有料素材は、商業利用に適しており、ライセンス契約によって安心して使用することができます。また、有料素材を利用することで、他のサイトと同じ素材を使用するリスクを減らすことができます。これにより、ホームページの独自性を保ちつつ、高品質なビジュアルを提供することが可能です。

ライセンスの確認方法

写真や動画などの素材をホームページで使用する際には、ライセンスの確認が非常に重要です。ライセンス契約を確認することで、素材の使用範囲や条件を理解し、著作権侵害を防ぐことができます。ホームページ制作においては、適切なライセンスを取得して使用することが基本です。

フリー素材サイトで提供されている素材には、必ずライセンス情報が記載されています。この情報を確認し、商業利用が可能か、クレジット表示が必要かを確認します。有料素材の場合は、購入時にライセンス契約が付与されるため、その内容をしっかりと把握して使用することが重要です。また、ライセンスの範囲外で使用する場合は、追加のライセンスを取得する必要がある場合もあります。これにより、安心して素材を使用し、安全なホームページ制作を行うことができます。

まとめ

権利侵害を起こさないためには、著作権・肖像権を有している人物に許可を取ることが何より大切です。

今回は掲載する側をメインにお話ししましたが、もしかしたら自分の写ったメディアや、著作物に関して掲載の許可を求められる場合もあるかもしれません。
もし自分が許可を取られる側になった際は、掲載目的や掲載する範囲・期間について、よく確認しておきましょう。

今回は「著作権」「肖像権」にフォーカスしてご紹介しましたが、ホームページの制作・運用にするにあたって気を付けておきたい法律などは以下で解説しています。よろしければご覧ください。
WEB制作・運用の際に覚えておきたい法律の知識