大学のホームページ制作のポイントを経験豊富なWEBディレクターが解説!

大学のホームページ制作のポイントを解説。多様なターゲットに対応するデザイン、必要な機能、セキュリティ対策、機能やコンテンツついて詳しく説明します。

 

大学のホームページは多様なターゲットを意識して制作する必要がある

大学のホームページは、さまざまなステークホルダーに向けた情報発信の場です。それぞれのターゲットに適した内容・機能・デザインにて制作することが求められます。ここでは、具体的なターゲットとそのニーズについて解説します。

受験生(入学希望者)

受験生にとって大学のホームページは、入学を決める重要な情報源です。オープンキャンパス情報、入試情報、就職データやキャリア支援、カリキュラム、学生生活の紹介など、受験生が関心を持つ情報を分かりやすく提供することが大切です。動画でのキャンパス案内や模擬授業の動画などの動画コンテンツも効果的です。

受験生(入学希望者)の保護者

保護者にとっても、大学ホームページは重要です。大学の教育方針、就職実績、学費などの情報が求められます。特に、子どもの安全やサポート体制についての情報は重要です。保護者向けのFAQや相談窓口の情報を充実させると良いでしょう。

在校生

在校生に対しては、学内の最新情報、休講情報や講義のスケジュール、課外活動の情報などを提供することが求められます。また、学内のイベントやサークル活動の紹介も、在校生の満足度を高める要素となります。また、オンラインで利用できる在学生向けの授業支援ツールやシラバス等の情報、図書館や情報処理センター等の施設情報の掲載も重要です。

在校生の保護者

在校生の保護者は、子どもが安心して学べる環境が整っているかを気にします。大学のサポート体制や、緊急時の対応についての情報を提供することが重要です。また、保護者向けの定期的なニュースレターやイベント情報も役立ちます。

卒業生

卒業生に向けては、卒業証明書などの各種証明書や卒業生向けのイベント情報や同窓会の案内、卒業生ネットワークの活用方法などを提供します。また、卒業生に向けた情報発信とは異なりますが、卒業生の活躍を紹介することで、大学のブランド力を高めることができます。

教職員

教職員に対しては、学内の運営情報、研究支援の情報、講義スケジュールなどを提供することが求められます。また、教職員向けのリソースや研修情報も重要です。内部の情報共有を円滑に行うためのプラットフォームとしても機能させる必要があります。

求人を申し込みたい企業

求人募集を行う企業にとっては、求人情報の掲載方法や、企業向けの説明会の案内などを提供します。また、大学の研究成果や共同研究の機会についても情報を発信することで、企業との連携を強化できます。

大学と取引をしたい企業

大学との取引を希望する企業に対しては、入札情報や取引の手続きについての情報が求められます。特に、大学の設備や技術を利用した共同研究やコンサルティングの機会を紹介することで、企業との関係を強化できます。

地域の方

地域の方にとって、大学は地域社会の一部として重要な役割を果たします。地域イベントの情報や、大学の施設を地域住民が利用できる情報を提供します。また、地域との連携プロジェクトやボランティア活動についての情報も重要です。
さらには科目等履修生制度や聴講生についての情報も掲載しましょう。

大学ホームページはどんなデザインが良いか

前章で様々なターゲットについて解説いたしましたが、ホームページのデザインは「受験生」をメインと考えて制作するのが望ましいです。その他のターゲットに対しては既に関係性があったり、仕事としてホームページを見に来るので、大学を魅力的に見せる必要性はそこまで高く有りません。

一方、受験生は自分が4年間学ぶ人生において大きなターニングポイントになる大学を選ぶためにホームページを見に来るので、閲覧するモチベーションが異なります。そのため、受験生にとって大学が魅力的に映り、オープンキャンパス情報や受験日程、就職データなどの求める情報にたどり着きやすいデザインにしましょう。

大学ホームページは見やすくおしゃれに

大学のホームページは、受験生がストレスなく情報を取得できるよう、見やすく洗練されたデザインが重要です。シンプルで整理されたレイアウトを採用し、ナビゲーションをわかりやすくすることで、UX(ユーザーエクスペリエンス ※)を向上させます。また、大学のブランドイメージを反映したおしゃれなデザインは、訪問者に好印象を与えます。特に色使いやフォント選びに注意し、一貫性を持たせブランドイメージを崩さないことが大切です。

※UX:ユーザーが感じる使いやすさ、感動、印象といった体験

写真や動画を多く使い、ホームページ上で大学の雰囲気を伝える

視覚的なコンテンツは、大学の魅力を伝えるうえで非常に効果的です。キャンパスの写真や学生の活動を紹介する動画を多用することで、受験生にリアルな大学生活のイメージを持たせることができます。また、入学希望者にとっては、実際の大学の雰囲気を感じ取る手助けとなります。写真や動画はプロフェッショナルな品質のものを使用し、大学のポジティブなイメージを強調することが重要です。

この分野に最も力を入れているのが近畿大学ではないでしょうか?トップページにアクセスするとミュージックプロモーションビデオのような動画が流れます。なんと作詞・作曲はプロミュージシャンのSHINGO★西成さんが手掛けているようです。

モバイルファーストを意識する

受験生=現役高校生と考えると、PCでWEBブラウジングするしたことがない方もいるのではないでしょうか。

クレフにて管理している某大学ホームページのアクセス解析データを見てみると、90%以上がスマートフォンからのアクセスだったという結果があります。残り10%はPCからのアクセスで、おそらく企業や学内からのアクセスが多いと考えられます。

そのため、モバイルファーストのデザインが不可欠です。レスポンシブデザインを採用し、どのデバイスでも快適に閲覧できるようにしましょう。また、ページの読み込み速度を最適化することも重要です。画像の圧縮や不要なスクリプトの削除などを行い、ユーザーがストレスなくサイトを利用できるよう配慮します。

大学のホームページ運営はセキュリティ対策の強化が重要

大学のホームページは、多くの個人情報や機密情報を扱うため、セキュリティ対策が非常に重要です。ここでは、必要なセキュリティ対策について説明します。

大学のホームページはサイバー攻撃の対象になりやすい

大学のホームページは、サイバー攻撃のターゲットになることが多いです。大きく3つの理由があるとされています。

  • 1つ目は「学生、教職員の個人情報」が多くある点。
  • 2つ目は「大学に学術的成果」が多くある点。
  • 最後に3つ目として、「社会的影響力が大きい」という点が挙げられます。

不正な攻撃を防ぐためにも強固なセキュリティ対策が必要です。例えば、ファイアウォールの設置や不正アクセスを検知するシステムの導入、定期的なセキュリティチェックの実施などが挙げられます。また、全てのシステムやソフトウェアを最新の状態に保つことも重要です。

文部科学省の「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」

文部科学省は、「教育情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」を策定し、教育機関に対して具体的なセキュリティ対策を求めています。このガイドラインでは、情報の保護、ネットワークの安全性の確保、利用者の認証など、さまざまなセキュリティ対策が推奨されています。

大学はこのガイドラインを遵守し、適切なセキュリティポリシーを策定・実施することが求められます。また、定期的なセキュリティ教育を行い、教職員や学生のセキュリティ意識を高めることも重要です。

具体的にどのような対策を行えばよいかは下記WEBページをご確認ください。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/zyouhou/detail/1397369.htm

大学のホームページに求められる機能について解説

大学のホームページは、多様な利用者のニーズに応えるために重要な機能について解説します。

対象者別メニュー

大学のホームページでは、利用者ごとに必要な情報が異なるため、対象者別メニューが重要です。例えば、受験生向けには入試情報やオープンキャンパス情報を、在校生向けには講義スケ情報や学内のお知らせ情報を提供する必要があります。

保護者向け、教職員向け、卒業生向け、一般・企業向けなど、それぞれの対象者が簡単に目的の情報にアクセスできるように、メニューを分かりやすく分類しましょう。

検索機能

大学のホームページは情報量が多いため、効率的な検索機能が必要です。利用者が迅速に目的の情報を見つけられるようにします。

また、検索結果の表示速度や精度も重要です。関連性の高い情報を優先的に表示し、UXを向上させることが求められます。

速度や精度を考慮すると、Googleサイト内検索を大学ホームページ内に設置することをおすすめします。
Googleサイト内検索は通常であれば、検索結果に広告が表示されるのですが、Googleが教育機関向けに提供しているWorkspace for Education Fundamentalsを利用することで広告が表示されないようにすることができます。Googleサイト内検索は検索意図に対して適切なページを優先的に表示してくれるためUX向上が期待できます。

多言語対応

近年は留学生も多くなってきており、大学のホームページは多言語対応が必要です。英語は必須として、中国語(簡体字、繁体字)・韓国語でも情報を提供し、留学生や海外からの教職員にも対応できるようにします。多言語対応には機械による自動翻訳を掲載する方法と、翻訳版ページを自前で制作する方法があります。

機械翻訳のメリットは新たにお知らせ等を投稿した際に、その投稿も自動で翻訳してくれる点です。しかしデメリットとして翻訳精度が挙げられます。機械翻訳のため、誤った翻訳となる事もあります。

一方、翻訳版ページを自前で制作する場合、翻訳原稿は大学側で人的に行うので翻訳精度が高くなる反面、タイムリー性には機械翻訳に及びません。

更新機能(CMS)

大学のホームページは常に最新の情報を提供することが求められます。そのためには、コンテンツ管理システム(CMS)の導入が不可欠です。CMSを利用することで、担当者が簡単に情報を更新できるようになります。

入試課なら受験生向けページ、学生課なら在学生向けページ・・・と、各部署ごとで更新するページが異なりますので、アカウントごとに編集できるページを自部署に制限できたり、使用できる機能に制限を持たせることができるCMSを選びましょう。

承認フロー機能

大学のホームページでは、多くの関係者が情報を発信するため、承認フロー機能が重要です。情報の正確性や一貫性を保つために、コンテンツの作成から公開までのプロセスを管理します。

例えば、記事の作成者、編集者、承認者といった役割を設定し、それぞれの段階でチェックを行うことで、誤情報の発信を防ぎます。これにより、信頼性の高い情報を提供することができます。

WEBサーバーの負荷対策

大学のホームページでは「合格発表」の際に非常に多くのアクセスが集中します。合格発表の時間が決まっているため、瞬間的に爆発的にWEBサーバーに負荷がかかり、ホームページに繋がりにくい、最悪の場合サーバーダウンなどの障害が発生するケースがございます。

そのため、「WEBサーバーには負荷分散の仕組みを導入する」「動的サイトのように都度データベースと通信するものではなく、静的HTMLを生成するCMSを選定する」等の対策が求められます。

株式会社クレフの大学ホームページ制作実績

株式会社クレフにて制作させていただいた大学ホームページを紹介いたします。

大阪教育大学 様

現在はリニュアールされておりますが、現ホームページの1つ前のホームページを制作させていただきました。
「各部署毎に管理・更新を行える権限管理機能」「似たような体裁のページを作成する際に便利なページ複製機能」「ページを更新したら上長に確認を依頼する承認フロー機能」「直感的に操作できるインターフェイス」など、様々な機能を備えた弊社独自開発の「クレフCMS」を導入しました。

大阪公立大学 様

大阪公立大学大学院の麻酔科学講座のWEBサイトを大学指定のPowerCMSXというツールを用いて制作いたしました。指定のツールでの構築ということで開始当初はとまどいましたが、プロジェクトチーム全体でツールの勉強会を実施したり、早期での習得に努めることで納期に影響を及ぼすこと無く制作を進める事ができました。

デザイン面はある程度テンプレートに沿って制作するため、オリジナリティを出し辛い点はありますが、その中でも写真やレイアウトを工夫し、麻酔科学講座の特色をアピールするホームページといたしました。

奈良大学 様

2024年4月にリニューアル公開した奈良大学様のホームページを制作させていただきました。
静的ファイルを生成するMovable Typeを導入し、ブロックエディタ機能にて更新のしやすさを確保し、ワークフロー系のプラグインを導入することで権限管理と承認フロー機能を実装しました。
各部署事に更新可能なページを設定し、自部署以外を更新できないようにしています。

奈良大学様のスクールカラーを貴重に写真を多く使い、大学の雰囲気や魅力を伝えるデザインとなっています。
スマートフォンでのみやすさを重視しており、スタイリッシュかつ情報を取得しやすい構成にしております。

大阪教育大学 みらい教育共創館

2024年春に大阪教育大学様の天王寺キャンパスにおいて、大阪市との協働により「教員等育成に係る地域連携プラットフォーム」の拠点としてオープンした、「みらい教育共創館」のホームページを制作させていただきました。

CMSを導入しイベント情報・お知らせ・メインビジュアルのピックアップイベント他を学内スタッフで更新可能としました。セキュリティ対策として学内の情報処理室と連携しサーバーへは指定されたユーザのみがVPNで接続するようにいたしました。
また、弊社にて提供する保守サービスに加入いただき定期メンテナンス、定期バックアップ取得も実施

白を基調とし、グレーをサブカラーに取り入れることで洗練された印象を与えています。
青色のアクセントが全体に落ち着きをもたらし、モダンで上品な雰囲気を演出しています。
この配色は、シンプルながらも深みのあるデザインにして、視覚的な快適さとスタイリッシュさを兼ね備えています。

大学のホームページ制作のポイントまとめ

大学のホームページは、多様なターゲットに対して効果的な情報発信を行うための重要なツールです。そのため、受験生やその保護者、在校生やその保護者、卒業生、教職員、求人を申し込みたい企業、大学と取引をしたい企業、地域の方々など、それぞれのニーズに応じたコンテンツとデザインを提供することが求められます。

デザイン面では、見やすくおしゃれなレイアウト、写真や動画を多用した大学の雰囲気を伝え、モバイルファーストでの構築が必須です。特に、スマートフォンやタブレットからのアクセスが増えている現代では、レスポンシブデザインでのホームページ性d作が不可欠です。

さらに、セキュリティ対策も欠かせません。大学のホームページはサイバー攻撃のターゲットになりやすいため、強固なセキュリティ対策を講じることが必要です。文部科学省のガイドラインに基づいた対策を実施し、情報の保護に努めましょう。

機能面では、対象者別メニュー、検索機能、多言語対応、更新機能(CMS)、承認フロー機能が求められます。これらの機能を効果的に実装することで、ユーザーの利便性を高めることができます。

総じて、大学のホームページは多機能でありながら、ユーザーにとって使いやすいものであることが理想です。これを実現するためには、デザイン、セキュリティ、機能性の全てを高いレベルでバランスさせることが求められます。大学のブランド力を高め、利用者の満足度を向上させるために、丁寧なサイト運営を心掛けましょう。