2024年3月のGoogleアップデートで何が変わった?SEO対策ポイントを紹介

2024年3月のGoogleコアアップデートとは

2024年3月に行われたGoogleコアアップデートは、ウェブサイトの評価基準に大きな影響を与えました。特にコンテンツの品質やUX(ユーザーエクスペリエンス)が重視され、検索エンジンの結果に大きな変動をもたらしました。この章では、アップデートの概要について詳しく説明します。

今回のGoogleコアアップデートの概要

まず初めにGoogleコアアップデートとは、Googleコアアルゴリズムアップデートの略で、そのアルゴリズムに大きな変更を加えることを指しています。

2024年3月に展開が始まったGoogleコアアップデートは、翌月の4月19日に完了しました。このアップデートは、検索アルゴリズムにおける重要な変更を含むもので、特にコンテンツの品質評価に重点を置いており、低品質なコンテンツを排除し、高品質なコンテンツを優遇することを目的としています。過去のアップデートと比較しても、その影響範囲は広く、SEO戦略の見直しが必要となるケースが多く見られました。ちなみに前回は2023年11月に行われました。

スパムアップデートも同時に展開

2024年3月のGoogleコアアップデートと同時に、スパムアップデートも展開されました。Googleにはスパムを検出するシステムが存在し、その機能が改善されることをスパムアップデートと呼んでいます。

今回のスパムアップデートでは、3つの新しいポリシーが追加されました。

期限切れのドメインの不正使用

これは検索エンジンで高い評価を得るために期限切れドメイン(中古ドメイン)を購入して、以前のサイトテーマとは全く違う、低品質な記事を掲載することです。

大量に生成されたコンテンツの不正使用

AIによって大量に作られた質が低いページを大量生産し、検索結果で上位表示される、またAIによる大量生産でなくても、ユーザーの価値につながらなければスパムとなります。

サイトの評判の不正使用に対処

これはドメインのサブディレクトリを第三者に貸している状態で、「ドメイン貸し」「サブディレ貸し」と呼ばれています。スパムポリシーに違反となるのは、不正使用にあたるものとなるので、検索上位に表示させるために借りていることや、ドメインのテーマとは関係ないテーマで運営している場合です。

Googleスパムポリシー(Google検索セントラル)
スパムに関する新しいポリシー(Google検索セントラル)

ヘルプフルコンテンツの統合

2024年3月のGoogleコアアップデートでは、ヘルプフルコンテンツシステムがコアアルゴリズムに統合されました。ヘルプフルコンテンツについてはこれから解説しますが、この内容が今後コアアップデートの際に行われます。

ヘルプフルコンテンツシステムとは

ヘルプフルコンテンツシステムは、Googleがユーザーにとって価値のある情報を提供するために導入した評価システムです。ユーザーにとって価値あるコンテンツを提供すると、高く評価されます。以下4つが主な評価基準です。

  • オリジナリティの情報や見解を提供
  • 深い知識や専門性
  • 信頼できる情報源からの引用や根拠
  • サイトの使いやすさやデザイン、利便性

ヘルプフルコンテンツを満たすサイトにするためには、検索順位のことではなくユーザーのことを第一に考えているサイトであることが欠かせません。また他のコンテンツのコピーではなく、信頼できる情報源からの、オリジナルの情報を提供すること、また定期的にコンテンツを見直し、更新することが重要です。

今後のSEO対策のポイント

2024年3月のコアアップデートを受けて、今後のSEO対策で一番重要なポイントは「ユーザーにとって有益な、高品質のコンテンツを提供すること」です。これは、Googleのヘルプフルコンテンツシステムの強化と統合により、特に重視されるようになりました。

この章では、高品質なコンテンツを提供する重要性、具体的な対策について解説いたします。

Googleの評価指標であるE-E-A-Tの強化

E-E-A-Tは、Googleがウェブサイトやそのコンテンツを評価する際に使用する重要な指標です。E-E-A-Tとは、専門性(Expertise)、権威性(Authoritativeness)、信頼性(Trust)、そして経験(Experience)の略です。

E-E-A-Tの評価指標について以下より説明しますが、高品質なコンテンツとは、これらの要素を満たすことで検索エンジンから高く評価されます​。今回のコアアップデートにより、さらにE-E-A-Tの重要度が高まりました。

専門性(Expertise)とは

専門性とは、コンテンツ作成者がそのトピックに対してどれだけの知識やスキルを持っているかを指します。特に専門的な知識が必要な分野(例:医療、金融)では、この要素が非常に重要です。

例えば、医療に関する記事であれば、医師や医療専門家が執筆したり監修していることや、金融関係の情報はファイナンシャルプランナーなどの専門家が提供することが信頼性を高めます。

権威性(Authoritativeness)とは

権威性とは、サイトやコンテンツがその分野でどれだけ評価・認知されているかを示します。これは、外部からの評価やリンクなどによっても判断されます。

学術論文や専門書から引用されることが多いサイトは、権威性が高いと評価され、業界の専門家や有名な組織からのリンクや引用があると、サイトの権威性が向上します。

信頼性(Trust)とは

信頼性とは、サイトやそのコンテンツがどれだけ信頼できるかを示します。ユーザーに信頼してもらうために、コラムなどは執筆者のプロフィールを詳細かつ正確に書きます。担当者の顔写真と名前、得意分野などの説明も加えると、信頼性が高まります。

コンテンツの内容だけではなく、サイトのSSL化してあるかどうかも、ユーザーが安心してサイトを閲覧できるかどうかに関わるため、重要かつ信頼性につながります。

経験(Experience)とは

経験とは、コンテンツ作成者の実績や実務経験を持っているかを評価するものです。これは、特に商品やサービスを体験した人や購入した人が提供できるオリジナルで独自の体験が高く評価されます。

ホームページで掲載されている成功事例や実体験などのコンテンツは、他のホームページでは提供できないオリジナルのものです。こういった独自コンテンツは、他と差別化されます。

技術面もカバーしたSEO最適化

今後のSEO対策では、技術面からのアプローチも重要です。それは検索エンジンがサイトを効率的にクロールし、インデックス化し、ランキングを決定する際に効果があるからです。具体的には以下の3つを対策しましょう。

  • 画像の圧縮、キャッシュの利用、サーバーの最適化などを通じて、ページの読み込み速度を向上
  • レスポンシブデザインを採用し、モバイルファーストインデックスを念頭に置いてサイトを最適化
  • ユーザーのプライバシーとデータ保護を強化することで、セキュリティを強化し、信頼性を高める

スパム行為の回避

スパムアップデートにより、検索エンジンから高評価を得るために作られたサイトではなく、ユーザーのためにコンテンツが提供できているか、といった点が今後も重視されるようになっています。

  • 大量のAIコンテンツや手動のコンテンツでも低品質なコンテンツは避け、オリジナリティのあるコンテンツを作る
  • 中古ドメインの使用は、過去のドメイン評価を悪用せず、新しい価値のあるコンテンツを提供する
  • サイト貸し、中古ドメインの悪用など検索エンジンのランキングを操作する行為はやめる

2024年3月のコアアップデートと今後の対策のまとめ

2024年3月のGoogleコアアップデートとスパムアップデートは、検索エンジンの結果に大きな影響を与えました。これにより、低品質なコンテンツが排除され、ユーザーにとって有益な情報が優先的に表示されるようになりました。

SEO対策としては、コンテンツの品質向上、技術的SEOの最適化、スパム行為の回避が重要です。最新のアルゴリズム変更に対応することで、より効果的なSEO戦略を構築することができます。