インフォグラフィックで魅せるホームページ活用術

インフォグラフィックで魅せるホームページ活用術

現代のWebサイトにおいて、ユーザーの注意を引き、情報を効果的に伝えるためには「視覚的な工夫」が欠かせません。その中でも注目されているのが「インフォグラフィック」の活用です。複雑な情報をシンプルに、かつ魅力的に伝えるこの手法は、ホームページの訴求力を飛躍的に高める可能性を秘めています。この記事では、インフォグラフィックの基本から、ホームページでの活用方法、制作のポイントまでを解説します。SEO対策にも有効な視覚表現の力を、ぜひあなたのWeb戦略に取り入れてみてください。

1.インフォグラフィックとは何か?

1-1 インフォグラフィックの定義と特徴

インフォグラフィックは、「情報(インフォ)」と「図や絵(グラフィック)」を組み合わせた言葉です。かんたんに言うと、「文章で説明するとむずかしいことを、図やイラストでわかりやすく見せる方法」です。たとえば、数字のデータをグラフにしたり、流れをイラストで見せたりすることで、見た人がすぐに内容を理解できるようになります。特に、統計や手順、比較などを説明するときにとても便利です。

1-2 ホームページにおける視覚的情報の重要性

ユーザーはホームページを開いてから、ほんの数秒で「このページ、読むかどうか」を決めると言われています。だからこそ、最初に目に入る「見た目」がすごく大事なのです。インフォグラフィックは、パッと見て目を引くし、伝えたいことがすぐに伝わるので、読んでもらえる確率がグッと上がります。つまり、ホームページの「第一印象」をよくするための強い味方なのです。

1-3 テキストだけでは伝わらない情報の可視化

たとえば「売上の変化」や「サービスの流れ」を文章だけで説明すると、読むのに時間がかかってしまいますよね。でも、棒グラフやフローチャートを使えば、一目で内容がわかります。これは、情報を早く・正確に伝えることができるだけでなく、会社の信頼感にもつながります。

2.ホームページでの活用メリット

2-1 ユーザーの理解度と滞在時間の向上

ホームページに来た人が「このページ、わかりやすい!」と思ってくれると、自然と長く見てくれるようになります。インフォグラフィックは、文章だけでは伝えづらい内容を、図やイラストでパッと見て理解できるようにしてくれるので、ユーザーの理解度がアップします。たとえば、サービスの流れや料金プランなどを図で見せると、「なるほど!」とすぐに納得してもらえるんです。結果として、ページの滞在時間も長くなり、じっくり読んでもらえるようになります。

2-2 離脱率を下げる視覚的訴求力

「離脱率」とは、ホームページに来た人がすぐに別のページに行ってしまう割合のこと。見た目がごちゃごちゃしていたり、情報が分かりにくいと、すぐに離れてしまいます。そこでインフォグラフィックの出番。見た目がスッキリしていて、情報が整理されていると、ユーザーは「もう少し見てみようかな」と思ってくれます。たとえば、会社の実績やお客様の声を図で見せると、信頼感もアップして、離脱を防ぐことができます。

2-3 SEO効果とSNSでの拡散力

インフォグラフィックは、実はSEO(検索エンジン対策)にも効果があります。わかりやすい図があると、他のサイトから紹介されたり、SNSでシェアされたりすることが増えるんです。特に、役立つ情報をまとめたインフォグラフィックは「保存したい!」「誰かに教えたい!」と思われやすく、自然と拡散されます。結果として、ホームページへのアクセスが増え、検索順位も上がりやすくなります。

3.インフォグラフィックの種類と使い分け

3-1 統計型・プロセス型・年表型・地図型・階層・構造型の特徴

インフォグラフィックにはいくつかのタイプがあります。代表的なものを6つ紹介します。

統計型

グラフや数字を使って、データをわかりやすく見せるタイプです。売上の推移やアンケート結果など、数字で伝えたいときにぴったりです。例えば、採用ページで企業の情報をより詳しく知りたい場合、「数字でみる〇〇」といったページを設けることも効果的です。

  • 左図:Kグランドエキスパート様の採用サイト「データで見るページ」実績詳細を見る
  • 右図:ベルモントテクノ京都株式会社様の採用ページ「数字で見るページ」実績詳細を見る

プロセス型

手順や流れを図で見せるタイプです。サービスの利用方法や製品の導入ステップなど、「順番がある情報」に向いています。

  • 図:アイエス金属工業株式会社様の「ものづくりの流れをアイソメトリックで作成」実績詳細を見る

年表型

時間の流れに沿って情報を並べるタイプ。会社の歴史やプロジェクトの進行状況など、過去から現在までの流れを見せたいときに使います。例えば、「会社の沿革」、「商品の歴史」などによく使用されます。

  • 図:米本合同税理士法人様のコーポレートサイト「沿革ページ」実績詳細を見る

地図型

地図やエリア情報を使って、場所に関する情報を見せるタイプ。店舗の分布や地域別のデータなど、地理的な情報に強いです。

  • 左図:神戸の公園ナビ様のポータルサイト「公園の分布図」実績詳細を見る
  • 右図:米本合同税理士法人様のコーポレートサイト「都道府県ごとの顧問先分布図」実績詳細を見る

階層型

情報を上から下へ、または大きな枠から細かい要素へと整理するタイプ。組織図やサービスの構成など、全体と部分の関係を見せたいときに便利です。例えば、「企業理念の図」や「グループ会社の相関図」、「サービスの特徴」などによく使用されます。

  • 左図:企業理念の図
  • 右図:やわらグループ様のグループサイト「グループの相関図」実績詳細を見る

構造型

複雑な仕組みや関係性を図で表すタイプ。システムの構成や製品の仕組みなど、つながりのある情報を整理して伝えるのに向いています。

  • 図:株式会社サンノーベル様のサービスサイト「商品の仕組み」実績詳細を見る

3-2 ホームページに適した形式の選び方

「どれを使えばいいの?」と迷ったときは、まず伝えたい内容を整理してみましょう。

数字や実績を見せたい 統計型がオススメです。
サービスの流れを説明したい プロセス型がわかりやすいです。
会社の沿革や歴史を紹介したい 年表型がぴったりです。
地域ごとの情報を見せたい 地図型が効果的です。
組織やサービスの構成を見せたい 階層型が使いやすいです。
複雑な仕組みを説明したい 構造型が役立ちます。

ホームページの目的やターゲットに合わせて、最適な形式を選ぶことで、情報がより伝わりやすくなります。

3-3 目的別インフォグラフィックの活用事例

実際に企業のホームページで使われている例を見てみましょう。

採用ページで「会社の成長」を年表型で紹介 創業から現在までの流れを見せて、信頼感アップ。
サービス紹介ページで「導入ステップ」をプロセス型で表示 初めての人でも安心して利用できる印象に。
店舗紹介ページで「全国の拠点」を地図型で表示 地域ごとの対応力をアピール。
会社概要ページで「組織図」を階層型で掲載 社内の体制がひと目でわかる。
組織やサービスの構成を見せたい 階層型が使いやすいです。
製品ページで「機能のつながり」を構造型で説明 複雑な仕組みもスッキリ理解できる。

このように、インフォグラフィックの種類をうまく使い分けることで、ホームページの情報がもっと伝わりやすく、魅力的になります。

4.効果的なインフォグラフィックの作り方

4-1 ターゲットと伝えたい情報の整理

インフォグラフィックを作る前に、まずやるべきことは「誰に」「何を」伝えたいのかをはっきりさせることです。

誰に伝えるのか(ターゲット) たとえば、「初めてサービスを知るお客様」なのか、「すでに利用中のリピーター」なのかで、伝える内容や言葉の使い方が変わってきます。
何を伝えたいのか(メッセージ) 伝えたいことが多すぎると、かえって伝わりません。1つのインフォグラフィックで伝える内容は「1テーマ」に絞るのがコツです。たとえば、「サービスの流れ」や「導入実績」など、1つの目的に集中しましょう。

4-2 デザイン設計とレイアウトのポイント

情報がまとまったら、次は「どう見せるか」を考えます。ここでは、初心者でも押さえておきたい基本のポイントを紹介します。

見出しとアイコンで直感的に 難しい言葉よりも、パッと見て意味が伝わるアイコンやイラストを使うと、読み手にやさしい印象を与えられます。見出しも短く、わかりやすくまとめましょう。
情報の順番に気をつける 上から下、左から右など、読み手が自然に目を動かせるように情報を並べましょう。流れがある内容なら、矢印や番号を使うとより親切です。
色と余白で見やすく 使う色は3〜4色に絞るとスッキリ見えます。背景と文字のコントラストも大切です。また、情報の間に余白(スペース)をしっかり取ることで、読みやすさがぐっと上がります。

5.ホームページへの組み込みと運用のコツ

5-1 コンテンツとの統合と配置の工夫

インフォグラフィックをホームページに載せるときは、「どこに」「どう見せるか」がとても大切です。

流れの中に自然に組み込む 文章の途中に差し込むように配置すると、読みやすさがアップします。たとえば、サービス紹介のページなら「特徴を説明する段落のあと」にインフォグラフィックを入れると、理解が深まります。
見せたい情報の近くに置く インフォグラフィックは、補足ではなく“主役”になることもあります。たとえば、料金プランや導入ステップなど、ユーザーが気になる情報のすぐそばに置くと効果的です。
スクロールの流れを意識する スマホで見る人も多いので、縦スクロールで自然に目に入るように配置しましょう。画面の上部や、見出しのすぐ下などがオススメです。

5-2 ページ速度やモバイル対応の最適化

インフォグラフィックは画像であることが多いため、表示速度やスマホ対応も気をつけたいポイントです。

画像サイズを軽くする 高画質すぎるとページの読み込みが遅くなってしまいます。Web用に最適化された画像(PNGやWebPなど)を使いましょう。
モバイルでも見やすく スマホで見ると文字が小さすぎる…ということがないように、文字サイズやレイアウトを調整しましょう。縦長のデザインにすると、スマホでもスクロールしながら見やすくなります。
lazy-load(遅延読み込み)の活用 ページの下の方にある画像は、スクロールされたときに読み込むように設定すると、表示速度が改善されます。

5-3 定期的な更新と分析による改善

インフォグラフィックは「作って終わり」ではなく、運用して育てていくものです。

情報の鮮度を保つ 数字や内容が古くなると、信頼性が下がってしまいます。定期的に見直して、最新の情報に更新しましょう。
アクセス解析で効果をチェック Googleアナリティクスなどを使って、「どのページでよく見られているか」「どの画像で滞在時間が長いか」などをチェックすると、改善のヒントが見えてきます。
ユーザーの声を取り入れる お問い合わせやアンケートなどで「もっとこういう情報がほしい」といった声があれば、それを反映してインフォグラフィックを追加・修正していくと、より使いやすいホームページになります。

インフォグラフィックでホームページをもっと伝わる・もっと魅せる

インフォグラフィックは、ただ「見た目がオシャレ」なだけではありません。情報をわかりやすく伝え、ユーザーの理解を深め、ホームページの成果にもつながる強力なツールです。

この記事では、

  • インフォグラフィックの基本的な考え方(1章)
  • ホームページで使うメリット(2章)
  • 種類と使い分けのコツ(3章)
  • 作り方のステップと便利な方法(4章)
  • 実際にホームページへ組み込むポイント(5章)

を順番に紹介してきました。
インフォグラフィックをうまく活用すれば、あなたのホームページは「伝わる」「見られる」「選ばれる」サイトへと進化します。ホームページだけでなく、紙媒体や広報資料、動画などでもよく活用されます。

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