オウンドメディアを企業が持つ目的や運用について
コラム作成日:2021年10月4日 最終更新日:2024年6月13日
オウンドメディアは、企業が持つ商品を「売り込む」という方法ではなく、「情報発信する」ことを目的としています。今回はそんなオウンドメディアについて、その役割や事例、立ち上げ方についてご紹介します。
目次
オウンドメディアを企業が作る目的やその役割について
オウンドメディアは、企業が広く情報発信するツールとしてWEBサイトやカタログ、広報誌などを総称して呼んでいます。インターネットと関連のあるWEBサイト以外のメディアも含んでいます。今回は主にWEBサイトとしてのオウンドメディアサイトに限って解説します。
以前ホームページの種類について解説したコラムで、ホームページの種類の1つとしてオウンドメディアを紹介しました。コラムの中では「企業が取組むメリット」や「2つの運用方法」をご説明しましたが、これらは何のために制作して発信しているのでしょうか。制作の目的や役割についてご紹介します。
ブランディング強化と企業イメージの向上
オウンドメディアを通じてブランディングを強化することは、企業のイメージを向上させるための重要な手段です。ブランディングとは、企業が提供する商品やサービスに対する信頼感や好感度を築くことを指します。
具体的には、オウンドメディアを通じて企業の価値観やビジョンを発信することで、顧客や取引先に対して企業のイメージを一貫して伝えることができます。例えば、環境保護に取り組む企業であれば、環境に配慮した製品開発の取り組みや、社員のエコ活動を紹介する記事を掲載することで、エコフレンドリーな企業イメージを確立できます。
これは企業のブランディングが強化され、顧客からの信頼が深まることにつながり、結果として企業イメージが向上し、ブランド価値が高まることが期待されます。
顧客との信頼関係構築
オウンドメディアを制作することで、顧客との信頼関係を構築することも可能です。信頼関係が築かれることで、顧客との接点が増え、長期的な関係を築くことができます。
例えば、オウンドメディアで顧客が興味を持つコンテンツを提供することで、顧客の関心を引き、リピート訪問を促進します。FAQや問題解決のヒントを掲載することで、顧客が抱える疑問や問題に迅速に対応できる環境を整えます。また、ユーザーの声を積極的に取り入れた記事を作成することで、顧客が自分の意見や要望が反映されていると感じ、エンゲージメントが高まります。
企業はオウンドメディアを活用することで、顧客との信頼関係が強化され、接点が増えます。その結果、顧客の満足度が高まり、企業のファンとなることで、リピーターの増加や口コミによる新規顧客の獲得につながります。
情報発信のコントロールと競合との差別化
オウンドメディアを持つことで、企業は情報発信の内容の管理や、リリースのタイミング、更新頻度の管理が可能になります。これは、競合他社との差別化を図るために非常に重要です。
メディアを持つメリットとして、自社の商品やサービスの魅力を直接伝えることができます。これにより、広告や第三者のレビューに依存せず、自社の強みや特徴を正確に発信できます。例えば、新商品のリリース情報や、商品の使用方法、顧客の成功事例などをタイムリーに掲載することで、競合他社との差別化を図ることができます。
また、オウンドメディアは、自社の専門知識やノウハウを発信することで、業界内でのリーダーシップを確立することができます。専門的な知識や最新のトレンド情報を提供することで、顧客や業界関係者からの信頼を得ることができます。
企業は情報発信をコントロールし、競合他社との差別化を図ることで、競争力を強化することができます。
オウンドメディア運用の基本
オウンドメディアを効果的に運用するためには、基本的な戦略と方法を理解することが重要です。この章では、オウンドメディア運用の基本となるポイントについて解説します。
ターゲット層の明確化
オウンドメディアの運用を成功させるためには、ターゲット層を明確にすることが不可欠です。ターゲット層には、メディアのコンテンツを主に閲覧する顧客層や見込み顧客が含まれます。
まずターゲット層のペルソナを作成します。保育園向けのオウンドメディアであれば、ターゲットは若い保護者やこれから子供を持つ予定のある夫婦などが考えられます。これらのペルソナに合わせて、子供の成長に役立つ情報や保育園選びのポイントなどのコンテンツを提供することで、読者の関心を引き、継続的な訪問を促すことができます。
ターゲット層を明確にすることで、コンテンツの方向性が定まり、効果的な情報発信が可能になります。これにより、オウンドメディアの運用が成功し、企業の目標達成に近づくことができます。
コンテンツ戦略の立案と実行
効果的なオウンドメディア運用には、どのようなコンテンツを、いつどのように発信するのかといった戦略が必要です。
そのためにはまず、コンテンツカレンダーを作成します。これは発信するコンテンツの内容や発信日をスケジュール化したもので、計画的にコンテンツを発信するためのツールです。このツールを利用することで、コンテンツの偏りを防ぎ、継続的に新しい情報を提供することができます。
次に、コンテンツの種類を多様化します。ブログ記事、動画、インフォグラフィック、ポッドキャストなど、さまざまな形式のコンテンツを用意することで、読者の興味を引き続けることができます。また、ソーシャルメディアと連携してコンテンツを発信することで、より広い範囲にリーチすることが可能です。
さらに、コンテンツの質を高めるためには、リサーチが欠かせません。最新の業界トレンドや顧客のニーズを調査し、それに基づいたコンテンツを提供することで、読者にとって有益な情報を発信することができます。
コンテンツ戦略を立案し、実行することで、オウンドメディアの運用が計画的かつ効果的に進行し、企業の目標達成に貢献します。
継続的なコンテンツ更新と品質管理
オウンドメディアの運用において、継続的なコンテンツ更新と品質管理も重要になります。新しい情報を定期的に発信することで、読者の関心を引き続け、サイトの信頼性を高めることができます。
週に1回や月に2回など、定期的な更新頻度を決めて、コンテンツ更新のスケジュールを設定します。スケジュールが決まることで、読者が定期的にサイトを訪れる動機を提供することができます。
品質管理については、誤字脱字のチェック、事実確認、SEO対策の実施など、コンテンツの品質を保つための項目を設定することで、読者にとって価値のある情報を提供し続けることができます。
また、読者からのフィードバックを活用して、コンテンツの改善も行います。コメントやアンケートを通じて得られた意見を取り入れることで、読者のニーズに応じたコンテンツを提供することができます。改善にはアクセス解析ツールも使って、どのコンテンツが人気があるかを分析し、その結果をもとにコンテンツの改善を図ります。
継続的なコンテンツ更新と品質管理を徹底することで、オウンドメディアの信頼性が高まり、読者の満足度が向上します。これにより、企業のブランディングや顧客関係の強化に繋がります。
オウンドメディアのコンテンツ制作方法
オウンドメディアの成功には、質の高いコンテンツの制作が欠かせません。多様なコンテンツ形式と戦略的なアプローチを用いることで、読者の関心を引き続けることができます。
効果的なブログ記事の書き方
ブログ記事は、オウンドメディアの中心的なコンテンツの一つです。効果的なブログ記事を書くためには、読者の関心を引き、価値のある情報を提供することが重要です。
- タイトルの設定・・・キャッチーで具体的なタイトルを付けることで、読者の興味を引き、クリック率を向上させることができます。
- 記事の冒頭で読者の関心を引くイントロダクションを用意し、記事全体の概要を簡潔に伝えます。
- 記事の本文・・・見出し(H2、H3など)を効果的に使い、箇条書きや引用、画像やグラフを適切に挿入することで、視覚的に魅力的な記事に仕上げます。
- SEO対策・・・キーワードを自然な形でタイトル、見出し、本文に含めることで、検索エンジンでの上位表示を目指し、最終的には、読者が有益と感じる内容を提供し、記事の最後に行動を促すCTA(Call to Action)を配置することがポイント
効果的なブログ記事を継続的に発信することで、オウンドメディアの価値を高め、読者の信頼を築くことができます。
動画コンテンツの作成と活用方法
動画コンテンツは、視覚的に訴求力が高く、ユーザーの関心を引きつけやすい形式です。オウンドメディアにおける動画コンテンツの作成と活用方法について解説します。
- 動画コンテンツのテーマを決定・・・製品紹介、サービスのデモンストレーション、顧客インタビュー、社内イベントの様子など、多様なテーマを設定
- 動画の企画とシナリオ作成・・・視覚的に伝えたいメッセージを明確にし、ストーリーボードを作成して撮影の流れを計画。撮影においては、照明や音響などの基本的な品質管理を徹底し、プロフェッショナルな仕上がりを目指す。
- 編集段階では・・・視覚効果や音楽を適切に追加し、視聴者が楽しめるコンテンツに仕上げます。また、動画の長さは、視聴者の集中力を考慮して適切に設定することが重要。一般的に、2~3分程度の短めの動画が効果的です。
- 動画コンテンツをオウンドメディアやソーシャルメディアで配信・・・YouTubeやFacebook、Instagramなどのプラットフォームを活用して拡散することで、多くのユーザーにリーチ。
動画コンテンツを効果的に活用することで、視覚的な魅力を高め、ユーザーのエンゲージメントを向上させることができます。
ソーシャルメディアとの連携で拡散力を強化
オウンドメディアの効果を最大限に引き出すためには、ソーシャルメディアとの連携が欠かせません。ソーシャルメディアを活用することで、コンテンツの拡散力を強化し、より多くのユーザーにリーチすることができます。
- 主要なソーシャルメディアプラットフォームを選定・・・Facebook、Twitter、Instagram、LinkedInなど、ターゲットオーディエンスが多く集まるプラットフォームを活用することが効果的。
- コンテンツのシェアボタンをオウンドメディアに設置・・・読者が簡単に記事や動画をソーシャルメディアで共有できるようになります。
- ソーシャルメディア上での投稿スケジュールを設定・・・定期的な投稿により、フォロワーとの接点を増やし、コンテンツの露出を高めることができる。
- フォロワーとの積極的な交流を図る・・・コメントへの返信や、ユーザーの投稿をシェアすることで、コミュニケーションを活発にし、エンゲージメントを向上させる。
ソーシャルメディアとの連携を強化することで、オウンドメディアの拡散力が向上し、より多くのユーザーにコンテンツを届けることができます。
オウンドメディアのSEO対策
オウンドメディアのSEO対策は、検索エンジンでの上位表示を目指し、より多くのユーザーにコンテンツを届けるために不可欠です。この章では、効果的なSEO対策の具体的な方法について解説します。
キーワードリサーチとコンテンツ最適化
SEO対策の基本は、適切なキーワードリサーチとそれに基づくコンテンツの最適化です。ターゲット層が検索するであろうキーワードを特定し、それをコンテンツに組み込むことで、検索エンジンからの評価を高めます。
まずはキーワードリサーチツールを活用して、関連するキーワードを洗い出し、Googleキーワードプランナーから検索ボリュームや競合の状況を把握します。
次に、特定したキーワードをコンテンツに適切に配置します。タイトル、見出し、本文の最初の段落、メタディスクリプションなど、重要な部分に自然な形でキーワードを盛り込みます。過剰なキーワードの使用は避け、読者にとって読みやすい文章を心掛けます。
さらに、関連するサブキーワードや共起語も取り入れることで、コンテンツの幅を広げ、検索エンジンからの評価をさらに高めることができます。これにより、オウンドメディアのSEO対策が効果的に機能し、検索エンジンでの上位表示が期待できます。
内部リンクと外部リンクの戦略的活用
内部リンクと外部リンクの戦略的な活用は、SEO対策において非常に重要です。これらのリンクを適切に使用することで、サイト全体の評価を高め、検索エンジンでの順位向上を図ることができます。
内部リンクとは、サイト内の別のページへのリンクです。内部リンクを適切に配置することで、ユーザーが関連するコンテンツに簡単にアクセスできるようになり、サイト内の回遊性が向上します。例えば、ブログ記事内で関連する他の記事へのリンクを設置することで、ユーザーが興味を持った情報を見つけやすくなります。また、内部リンクは検索エンジンにとっても有益であり、サイトの構造を理解しやすくする役割を果たします。
外部リンクは、他の信頼性のあるサイトからのリンクを指します。高品質な外部リンクを獲得することで、検索エンジンからの信頼性が向上し、サイトの評価が高まります。例えば、業界の権威あるサイトや公的機関からのリンクを得ることで、サイトの信頼性が向上します。逆に、質の低いリンクは避けるべきです。
内部リンクと外部リンクを効果的に活用することで、SEO対策が強化され、検索エンジンでの上位表示が期待できます。これにより、オウンドメディアの集客力が向上し、より多くのユーザーにコンテンツを届けることができます。
ユーザーエクスペリエンス向上と技術的SEO
ユーザーエクスペリエンス(UX)を向上させることも、SEO対策において重要な要素です。検索エンジンは、ユーザーがサイトをどのように利用しているかを評価し、UXが良好なサイトを高く評価します。
まずは、サイトの読み込み速度を最適化します。ページの読み込みが遅いと、ユーザーはすぐに離れてしまい、バウンス率が上がります。画像の最適化、キャッシュの利用、不要なプラグインの削除などを行い、サイトの速度を向上させましょう。
次に、モバイルフレンドリーなデザインを導入します。現代の多くのユーザーはスマートフォンでウェブサイトを閲覧するため、モバイル対応は不可欠です。レスポンシブデザインを採用し、どのデバイスからでも快適に閲覧できるようにします。
さらに、技術的なSEO対策も忘れてはいけません。サイトマップの作成と送信、robots.txtファイルの最適化、エラーページの修正など、技術的な側面からもサイトを最適化します。これにより、検索エンジンがサイトを適切にクロールし、インデックスすることができます。
ユーザーエクスペリエンスを向上させ、技術的なSEO対策を施すことで、検索エンジンからの評価が高まり、オウンドメディアの集客力が向上します。これにより、より多くのユーザーに質の高いコンテンツを提供することができます。
オウンドメディアの参考になる業種とそのコンテンツ内容
オウンドメディアは多くの業種で活用されていますが、それぞれの業種に適したコンテンツを提供することが成功の鍵です。この章では、代表的な業種とその効果的なコンテンツ内容について解説します。
医療・健康:病気やケガ、専門的な情報提供
医療・健康の分野に関しては、年齢や性別を問わず多くの人が関心を寄せるカテゴリではないでしょうか。オウンドメディアを運営している会社は、製薬会社やクリニック、介護系まで様々あります。
製薬会社の発信内容について
ターゲット層を子育て世代、働く男性、若者向けなど絞ることによって、特化した情報を発信することができます。
子育て世代向けに、子どもがよくかかる病気やケガの情報をまとめて、その対処法まで書かれていると、子どもを持つ親からの関心や信頼を得られるメディアとなります。
また働く男性向けに、特有の悩みである体臭や抜け毛についての情報発信や、がん治療や認知症のことについてのオウンドメディアもあります。どれもユーザーの悩みに寄り添い、丁寧な情報発信をすることがブランディングにつながりやすいと考えられています。
クリニックが発信するメディア
クリニックなどが発信している内容は、それぞれが持つ専門性の高い情報が特徴です。デンタルクリニックであれば、歯の健康に役立つ情報で、虫歯や歯周病の予防、ホワイトニングなどを詳しく説明しています。
実際に存在するクリニックの医師が専門的な情報を発信することで、ブランディングにつながったり、クリニックを利用する方を増やすことも可能となっています。
住宅・不動産:お金や法律の情報、防犯・お部屋のトラブル
住まい全般を扱っている大手の住宅メーカーから、注文住宅やリノベーションなどに特化した会社まで、色々な分野の会社が住宅・不動産メディアを持っています。
それぞれメディアが発信する情報も幅広く、例えば以下のようなコンテンツがあります。
・不動産購入を考えている人向けに、住宅市場や住宅ローン、お金の法律のことなどを分かりやすく説明
・失敗しない賢い家づくりの情報を発信
・これから賃貸住宅での暮らしを考えている人向けに、防犯・セキュリティや、お部屋のトラブルなどを情報提供
それぞれのメディアがユーザーの役に立つ情報を発信していることが分かります。またWEBサイトの中には、自社サービスの資料をダウンロードできたり、サービス誘導につなげる工夫もされています。
製造業:工具の使い方や特殊素材の情報提供
製造業のオウンドメディアは、一般消費者向けの内容と、専門性に特化している内容と分かれています。
一般消費者向けには、例えば工具の使い方などの情報提供をしているメディアがあります。最近ではDIYや日曜大工などをする人が増えてきているので、それに関わる工具を扱う会社がメディアを持っています。
BtoBでは、認知してもらうためにオウンドメディアを使ってそれぞれ工夫した内容を発信しています。
例えば、特殊な素材を扱っている会社であれば、それらが身近でどんなところに使われているのか教えてくれる情報であったり、工事従事者に向けて様々な導入事例を教えてくれるメディアもあります。
飲食業界:レシピ紹介とシェフのインタビュー
飲食業界において、オウンドメディアはブランディングと顧客エンゲージメントの向上に大きく貢献します。特にレシピ紹介やシェフのインタビューは、読者の興味を引きやすいコンテンツです。
レシピ紹介は、読者が家庭で簡単に試せる料理の作り方を詳細に説明するコンテンツです。写真や動画を交えて、ステップバイステップで調理方法を示すことで、視覚的にも分かりやすくします。さらに、季節の食材や特定の食事シーンに合わせたレシピを紹介することで、読者の関心を引き続けることができます。
シェフのインタビューは、飲食店の魅力を伝えるための効果的なコンテンツです。シェフの経歴や料理への情熱、料理哲学などを紹介することで、読者にシェフの人柄や店の特色を伝えることができます。特に、人気シェフや有名シェフのインタビューは、多くの読者の関心を集めやすいです。
これらのコンテンツを通じて、飲食店の魅力を発信し、顧客との関係を強化することができます。結果として、集客力の向上とブランディングの強化に繋がります。
美容業界:情報と製品レビュー
美容業界では、オウンドメディアを活用して製品の魅力を伝え、顧客の信頼を得ることが重要です。美容情報や製品レビューは、読者に価値ある情報を提供し、エンゲージメントを高める効果的なコンテンツです。
美容に関する情報は、知識やテクニックを紹介するコンテンツです。例えば、肌の手入れ方法、メイクのコツ、ヘアケアの秘訣など、読者が日常生活で役立つ情報を提供します。具体的なアドバイスやプロの意見を取り入れることで、読者に信頼されるコンテンツとなります。
製品レビューは、新製品や人気商品の特徴を詳しく紹介するコンテンツです。製品の使用感、成分、効果などを詳しく説明し、読者が購入を検討する際の参考になる情報を提供します。実際の使用前後の写真や動画を交えることで、製品の効果を視覚的に伝えることができます。
これらのコンテンツを通じて、製品の魅力を伝え、顧客の購買意欲を高めることができます。結果として、美容業界のオウンドメディア運用が成功し、売上向上に繋がります。
オウンドメディアの立ち上げ方
企業でオウンドメディアを立ち上げる際には、どのようなフローで行うのでしょうか。オウンドメディアとしてWEBサイトやブログを立ち上げると決まった場合、どのような手順で進めていくのか説明します。
メディアの目的を決める
初めの段階でオウンドメディアの目的を整理しておくと、発信内容やWEBサイトを考える際に、軸がブレずに進めることができるため、立ち上げの最初のフェーズで目的を決定します。
目的の具体例としては以下の4つを参考にしてください。
- ブランディング:オウンドメディアを通じて、企業の価値観やビジョンを発信し、ブランドイメージを強化。これにより、顧客や取引先からの信頼を得ることができます。
- リード獲得:有益な情報を提供することで、潜在顧客の関心を引き、リード(見込み客)を獲得。メルマガ登録や資料請求フォームなどを設置し、リード情報を収集します。
- 顧客エンゲージメント:継続的な情報提供を通じて、既存顧客との関係を強化。これにより、顧客のロイヤルティを高め、リピーターの増加を図ります。
- SEO強化:質の高いコンテンツを継続的に発信することで、検索エンジンでの上位表示を目指す。これにより、自然検索からの流入を増やします。
目的が決まれば次に目標数値や戦略設計を考えます。オウンドメディアは広告で短期的にアクセスを増やす方法ではなく、質の良いコンテンツを発信し、自然検索やSNSを使って中長期的に見込みユーザーを獲得していき、目的達成を目指しています。
コンテンツを作る
オウンドメディアで一番重要なコンテンツ制作では「質」が重要視されています。外注して安く大量にコンテンツを仕入れることもできますが、オウンドメディアの中長期的計画や、ブランディングなどを考えたときには、一つ一つオリジナルでターゲット層に届くコンテンツを作ることが理想です。
コンテンツを作るときにはまず「テーマ」を決めます。オウンドメディアとして大きなテーマやターゲットはありますが、コンテンツ一つ一つを作る際にも意識します。
テーマは1つのコンテンツに対して1つ設けて、カスタマージャーニーマップでいうとどこに当てはまるのかなど、チームで共有しながら進めていきます。
運用について
オウンドメディアは立ち上げまでが大変と思われがちですが、立ち上げた後もコンテンツの質を維持しながら継続的に運用していくことも重要です。そのため社内の体制づくりが鍵となっています。
運用では、進行管理、ライター、WEBデザイン、校正チェック、効果検証などを行う人材が必要です。兼任することは出来ますが、負担が偏るとコンテンツ制作が難しくなり、運用ができなくなります。
出来るだけ作業を分担して、社内だけで難しい部分は外部委託するなど、体制を整えてから運用をスタートできると継続した運用が期待できます。
まとめ
オウンドメディアを企業が持つ目的としては、顧客との接点を作ることやブランディングがあります。自然な形でメディアを通じてユーザーに役立つコンテンツを提供できると、目的を達成することができます。
また業種別のオウンドメディアのコンテンツ例としては、例えば医療系の分野であれば、高い専門性を活かして、独自のコンテンツを展開することができます。誰にでも発信できるコンテンツではないため、ユーザーの信頼も獲得しやすいといえます。
住宅系のオウンドメディアは「住まい」や「暮らし」のことに関して様々なコンテンツがあります。「家を売りたい」「家を買いたい」といった大きなテーマから、「整理整頓」や「セキュリティ」など小さいことですが、生活には重要なテーマがあります。
これからオウンドメディアを立ち上げるには、様々な分野の事例がある中で、継続できる自社にしか発信できないコンテンツを見つけることが大切です。そして立ち上げ後の運用については、作業を分担した体制づくりで継続した運用ができるようにしましょう。
オウンドメディアの制作を検討中の方や、運用がうまくいっていない、コンテンツから立て直したいなど、課題をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。ご連絡お待ちしております。