税理士事務所のホームページ制作は目的とターゲットで変わる

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税理士事務所のホームページ制作は目的とターゲットで変わる

先日こんなことがありまして、ある税理士事務所様からホームページリニューアルのご相談をいただきました。最初のご相談内容は、「ホームページが古くなってきたので、今風にきれいにしたい」というものでした。
もちろん、ホームページの見た目を整えることは大切です。古い印象のままだと、事務所の信頼感にも影響します。しかし、詳しくお話を聞いていくと、単にデザインを新しくするだけでは解決しない課題が見えてきました。
その事務所様は、新規の問い合わせも増やしたい一方で、紹介された方に安心してもらう役割もホームページに求めていました。さらに、将来的には若手スタッフの採用にも力を入れたいというお考えもありました。
このような場合、すべてを同じ強さで見せようとすると、ホームページ全体の方向性がぼやけてしまいます。税理士事務所のホームページ制作では、デザインを考える前に、まず「何のために作るのか」「誰に見てもらいたいのか」を整理することが重要です。
この記事では、税理士事務所のホームページ制作で失敗しないために、目的別・ターゲット別の考え方、必要なコンテンツ、制作時の注意点について解説します。

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目次

弊社では士業・コンサルティング関連の制作実績が多数ございます。税理士事務所様、税理士法人様でホームページ制作をご希望の方や保守サービスなども展開しておりますので、お気軽にお問い合わせください。

1. 税理士事務所のホームページ制作は目的整理から始める

税理士事務所のホームページのおいて、「とりあえず古くなったので、見た目をきれいにしたい」というご相談をいただく事があります。もちろん、第一印象を整えることは大切です。ただし、見た目を整えるだけでは、ホームページの成果にはつながりません。

まずは目的整理

1-1. 目的が曖昧なままだと内容がぼやける

ホームページを見る人は、それぞれ違う目的を持っています。相続で悩んでいる方、会社設立後の顧問税理士を探している経営者、医療法人に強い税理士事務所を探している方、就職先として事務所の雰囲気を確認している求職者など、知りたい情報は大きく異なります。

そのため、誰に向けたホームページなのかを決めないまま制作を進めると、掲載内容が広く浅くなります。結果として、どのユーザーにも強く響かないホームページになってしまいます。

税理士事務所のホームページ制作では、まず「誰に、何を伝え、どの行動につなげたいのか」を決めることが重要です。問い合わせを増やしたいのか、紹介後の信頼感を高めたいのか、採用応募を増やしたいのかによって、必要なページや見せ方は変わります。

1-2. 問い合わせ獲得・信頼獲得・採用強化で見せ方は変わります

税理士事務所のホームページ制作の目的は、大きく分けると3つあります。

1つ目は、ホームページ経由で新規問い合わせを獲得することです。この場合は、検索する人の悩みに合わせたページ設計が必要になります。

たとえば、相続税申告、法人顧問、会社設立、医療法人支援、税務調査対応など、相談内容ごとにページを分ける考え方が必要です。業務一覧を並べるだけでは、ユーザーは自分に合った相談先かどうかを判断しにくくなります。

2つ目は、紹介された方に信頼してもらうことです。税理士業界では、紹介による相談も多いと思います。しかし、紹介された方も、問い合わせ前に事務所名で検索してホームページを確認することが一般的です。そのときに情報が古かったり、代表者の顔が見えなかったりすると、不安を持たれる可能性があります。

3つ目は、採用強化です。税理士事務所や会計事務所では、人材採用に悩むケースも少なくありません。求職者は求人票だけで応募を決めるのではなく、事務所の雰囲気、教育体制、働き方、スタッフの様子なども確認しています。

つまり、同じ税理士事務所のホームページでも、目的が違えば設計そのものが変わります。制作前に目的を整理することは、デザインや文章を考える前の大切な工程です。

1-3. まずは誰に見てほしいホームページかを決める

特に新規問い合わせを増やしたい場合は、ターゲットの整理が欠かせません。相続の相談をしたい個人の方と、法人顧問を探している経営者では、求めている情報がまったく違います。

相続の相談者は、費用の目安、手続きの流れ、必要書類、税務署への対応、家族間の相談までできるのかといった点に不安を感じています。一方、法人顧問を探している経営者は、月次対応の範囲、資金繰り相談、節税への考え方、業種への理解、レスポンスの早さなどを重視します。

このように、同じ税理士事務所でも、伝えるべき内容はターゲットによって変わります。税理士事務所のホームページ制作では、「どの相談を増やしたいのか」「どの層に選ばれたいのか」を明確にしてから構成を作ることが大切です。

2. 問い合わせ獲得を目的にする税理士事務所のホームページ制作

問い合わせ導線を整える

ホームページから問い合わせを増やしたい場合は、検索する人の悩みに合わせた設計が必要です。単に業務内容を並べるだけでは、相談にはつながりにくくなります。

また、公開後のマーケティングも重要です。コラムや事例集を継続的に発信することで、検索経由の接点を増やし、将来の相談につなげやすくなります。

2-1. どの相談を増やしたいのかを明確にする

税理士事務所の業務は幅広く、相続税申告、法人顧問、会社設立、確定申告、創業支援、医療法人支援、税務調査対応などがあります。

これらをすべて同じ強さで見せると、事務所の強みが伝わりにくくなります。ホームページを見る人は、自分の悩みに近い情報を探しているためです。

増やしたい相談から逆算する

実際の制作相談でも、最初は「業務内容をきれいに整理したい」というご希望から始まることがあります。しかし、詳しくお話を伺うと、「本当は相続の問い合わせを増やしたい」「法人顧問の単価を上げたい」「医療法人の顧問先を増やしたい」といった本来の目的が見えてくることがあります。

この場合、単に業務一覧を整えるだけでは不十分です。相続に力を入れたいなら相続税申告の専用ページ、法人顧問を増やしたいなら経営者向けの顧問契約ページが必要になります。

サービスページだけでは入口が限られる

問い合わせ獲得を考える場合、サービスページだけでなく、見込み客が検索する悩みに答えるコンテンツも必要です。

たとえば、相続であれば「相続税申告はいつまでに必要か」「相続税がかかるかどうかの判断方法」などの記事が考えられます。法人顧問であれば、「顧問税理士を変更するタイミング」「会社設立後に税理士へ依頼すべき業務」などが候補になります。

2-2. 相続相談と法人顧問では必要なコンテンツが異なる

相続相談をしたい個人の方と、法人顧問を探している経営者では、ホームページで見るポイントが異なります。そのため、同じ税理士事務所のホームページでも、ターゲットに合わせて内容を変える必要があります。

相続相談では安心感を重視する

相続相談の場合、まず必要なのは安心感です。相談者は税金だけでなく、家族関係や手続きの進め方にも不安を感じています。

そのため、相続ページでは専門用語を並べるよりも、相談の流れ、費用の目安、必要書類、申告までの流れ、よくある相談内容などをわかりやすく整理することが大切です。また実際に相談に載ってくれる先生の顔写真などを掲載するのも効果的です。

相談者が「まずはここに相談してみよう」と思える状態を作る必要があります。

法人顧問では経営者目線の情報が必要

法人顧問の場合は、経営者が知りたい情報を整理する必要があります。

経営者は、単に記帳や申告を依頼したいだけではありません。数字をもとに相談できるか、資金繰りを見てもらえるか、経営判断の相談ができるか、自社の業種に理解があるかといった点を見ています。

法人顧問ページでは、月次訪問の有無、対応範囲、料金、得意業種、クラウド会計への対応、相談できる内容などを具体的に見せると判断しやすくなります。

また、顧問契約の相談をしてくるということは、「今の税理士に不満がある」か「新規開業」のどちらかの状況であることが考えられます。そのため、単に出来ることだけを羅列するのではなく、事務所としてのスタンスや実績、事例などを紹介し信頼醸成を行なうことが効果的です。

2-3. コラムや事例集で検索からの接点を増やす

問い合わせ獲得を目的にするなら、ホームページ公開後のコンテンツ運用も欠かせません。トップページやサービスページだけでは、検索結果で見つけてもらえる入口が限られるためです。

コラムで見込み客の悩みに答える

コラムでは、見込み客が相談前に検索する疑問に答えます。いきなり「税理士に相談したい」と検索する人だけでなく、まだ情報収集の段階にいる人とも接点を作れます。

相続向けであれば、以下のようなテーマが考えられます。

  • 相続税申告が必要か判断する方法
  • 相続税申告を税理士に依頼するタイミング
  • 不動産を相続したときの注意点
  • 相続税申告でよくある失敗
  • 二次相続を考えた相続税対策

法人顧問向けであれば、以下のようなテーマがあります。

  • 顧問税理士を変更したいときの進め方
  • 会社設立後に税理士へ相談すべきこと
  • 月次決算を行うメリット
  • 資金繰りを税理士に相談するタイミング
  • クラウド会計を導入するときの注意点

事例集で経験や得意分野を伝える

事例集も有効です。税理士事務所の場合、守秘義務に配慮する必要はありますが、個人や企業が特定されない形であれば、経験や得意分野を伝えられます。

たとえば、「建設業の法人顧問」「クリニック開業時の税務相談」「相続人が複数いる相続税申告」などの形です。

コラムが悩みに答えるコンテンツだとすれば、事例集は「この事務所に相談したらどう進むのか」を伝えるコンテンツです。両方を用意することで、検索からの流入だけでなく、問い合わせ前の信頼感も高めやすくなります。

2-4. 問い合わせにつながる導線と安心材料を用意する

SEOで流入を増やしても、問い合わせにつながる導線がなければ成果にはなりません。記事を読んだ人が、次にどのページを見ればよいのか、どこから相談できるのかをわかりやすくする必要があります。

記事からサービスページへ自然につなげる

相続の記事を読んだ人には相続税申告のページへ、顧問税理士の変更に関する記事を読んだ人には法人顧問のページへ誘導します。

記事の最後に関連サービスへのリンクを設置したり、初回相談の案内を入れたりすると、情報収集から相談への流れを作りやすくなります。

問い合わせ前の不安を減らす

税理士事務所のホームページでは、相談前の不安を減らす情報も大切です。

たとえば、初回相談の時間、オンライン相談の可否、相談時に必要なもの、費用提示のタイミング、担当者、土日や夜間対応の有無などです。

こうした情報があると、問い合わせのハードルが下がります。また、業種別の対応実績、相談内容の傾向、年間の相談件数、相続税申告の対応件数などを掲載すると、事務所の経験も伝わりやすくなります。

3. 紹介後の信頼獲得を目的にする税理士事務所のホームページ制作

信頼される情報を見せる

紹介が多い税理士事務所でも、ホームページは重要です。紹介された方は、問い合わせ前に事務所名で検索し、どのような事務所なのかを確認します。

3-1. 紹介された人は事務所の雰囲気を確認している

紹介で相談が来る税理士事務所の場合、「新規集客を強く狙っていないので、ホームページは最低限でよい」と考えられることがあります。しかし、紹介された方にとって、ホームページは相談前の大切な確認材料です。

紹介者から良い話を聞いていたとしても、ホームページの情報が古い、スマートフォンで見にくい、代表者の情報が少ない、業務内容がわかりにくい、料金や相談の流れが見えないといった状態だと、少し不安を感じる可能性があります。

紹介が多い事務所ほど、ホームページでは信頼感を整える必要があります。新規集客を強く狙わない場合でも、ホームページは名刺やパンフレットの代わりになります。紹介後に見られる前提で、基本情報を丁寧に整えることが大切です。

3-2. 代表者・スタッフ・対応方針・料金目安・相談の流れを丁寧に見せる

税理士事務所を選ぶとき、相談者は「人」を見ています。どのような税理士なのか、話しやすそうか、自分の相談を理解してくれそうか、長く付き合えそうか。このような点は、料金表だけでは伝わりません。

そのため、代表者あいさつ、スタッフ紹介、事務所の考え方を丁寧に載せることが重要です。特に代表者あいさつは、形式的な文章にしない方がよいでしょう。「お客様に寄り添います」という言葉だけでは、どの事務所にも当てはまってしまいます。

なぜその分野に力を入れているのか、どのような相談を多く受けてきたのか、相談者にどのような状態になってほしいのか。このような内容があると、事務所の考え方が伝わります。

スタッフ紹介も効果的です。写真、担当業務、保有資格、得意分野、ひとことコメントなどがあると、相談者は安心しやすくなります。税理士事務所のホームページ制作では、事務所の人柄や対応方針を見せることも大切な要素です。

3-3. 古い印象のホームページは信頼を下げる可能性がある

税務や会計は、正確性や信頼性が重視される分野です。そのため、ホームページが古く見えると、業務の印象にも影響する可能性があります。

たとえば、スマートフォンで文字が小さい、情報が何年も更新されていない、SSL化されていない、写真が古い、料金や業務内容が曖昧、問い合わせフォームが使いにくいといった状態は、見た人に不安を与えます。

特に若い経営者や個人相談者は、スマートフォンで複数の税理士事務所を比較します。スマートフォンで見にくいだけで、候補から外れることもあります。紹介が中心の事務所であっても、最低限の見やすさと信頼感は必要です。

税理士事務所のホームページ制作では、派手なデザインよりも、見やすさ、正確性、安心感を重視した方がよいでしょう。

4. 採用強化を目的にする税理士事務所のホームページ制作

採用を目的にする場合、顧客向けページとは別の視点が必要です。求職者は仕事内容だけでなく、事務所の雰囲気や働き方を確認しています。

採用ページを強化する

4-1. 求職者は条件だけでなく雰囲気を見ている

税理士事務所の採用では、求人媒体だけに頼るケースもあります。しかし、求職者は求人票を見たあと、事務所名で検索することが多いです。そのときに採用情報が少ないと、応募の判断がしにくくなります。

特に若い求職者は、職場の雰囲気を重視します。どのような人が働いているのか、未経験でも学べるのか、残業はどれくらいか、繁忙期の働き方はどうか、資格取得と両立できるのか。このような点を確認しています。

税理士事務所のホームページ制作で採用を重視するなら、求人票と同じ内容を載せるだけでは足りません。実際に働く姿が想像できるページを作る必要があります。

4-2. 教育体制や働き方を具体的に伝える

採用ページでは、抽象的な表現を避けることが大切です。「働きやすい職場です」と書くだけでは、求職者には伝わりません。どのように働きやすいのかを具体的に見せる必要があります。

たとえば、入社後の研修の流れ、先輩社員のサポート体制、担当を持つまでの期間、資格取得の支援、繁忙期と通常期の働き方、使用している会計ソフト、一日の流れ、スタッフインタビューなどがあると、求職者は入社後をイメージしやすくなります。

税理士事務所では、事務所ごとに働き方が大きく異なります。だからこそ、自事務所の特徴を丁寧に見せることが大切です。事務所内の雰囲気、打ち合わせ風景、スタッフの写真なども、応募前の安心材料になります。

4-3. 採用ページを営業ページのついでに作らない

採用を強化したい場合、採用ページを営業ページの一部として簡単に作るだけでは弱くなります。顧客向けと求職者向けでは、知りたい内容が違うためです。

顧客は、相談内容、実績、費用、対応範囲を見ます。一方、求職者は、働く人、教育体制、職場環境、将来のキャリアを見ています。そのため、採用を重視するなら、採用専用ページをしっかり作るべきです。

場合によっては、採用サイトを別に作る選択もあります。特に、毎年採用を行う事務所や、税理士、税理士補助、入力スタッフ、パートスタッフなど複数職種を募集する事務所では、採用情報を整理して見せることが重要です。

5. 税理士事務所ならではのホームページ制作の注意点

税理士事務所のホームページ制作では、一般的な企業サイトとは違う注意点があります。信頼性を高めながら、相談者が理解しやすい内容に整えることが大切です。

5-1. 専門用語を使いすぎると相談のハードルが上がる

税理士事務所のホームページでは、専門性を伝えることが大切です。ただし、専門用語を多く使いすぎると、相談者にとってはわかりにくいページになります。

たとえば、相続税申告を検討している方の中には、税務に詳しくない方も多くいます。そのような方に向けて、難しい言葉ばかりを並べると、「自分には難しそう」と感じられる可能性があります。

専門用語を使う場合は、簡単な補足を入れることが大切です。たとえば、「準確定申告」という言葉を使うなら、亡くなった方の所得について行う申告であることを説明します。「小規模宅地等の特例」と書くなら、土地の評価額を下げられる可能性がある制度だと補足します。

専門性は、難しい言葉を並べることで伝わるものではありません。相談者が理解しやすい言葉に置き換えることで、かえって信頼されやすくなります。

5-2. 料金表は明確さと柔軟さのバランスが必要

税理士事務所のホームページで悩みやすいのが、料金表の見せ方です。料金をすべて細かく出すべきか、目安だけにするべきか、問い合わせ後に案内するべきかは、業務内容によって分けて考える必要があります。

相続税申告のように、財産の内容や相続人の人数によって費用が変わる業務では、料金を固定しにくい場合があります。この場合は、最低料金や目安、追加費用が発生する条件を整理すると、相談者が判断しやすくなります。

法人顧問の場合も同じです。売上規模、訪問頻度、記帳代行の有無、決算申告の範囲によって料金は変わります。そのため、料金表を出す場合は、対応範囲も一緒に見せる必要があります。

料金を明確に見せることは大切です。ただし、税理士業務の性質上、条件によって変わる部分もあります。相談者が不安を感じない程度に目安を出しつつ、個別見積もりになる理由も丁寧に伝えることが重要です。

5-3. 守秘義務に配慮しながら実績を見せる

税理士事務所では、実績や事例を掲載するときに守秘義務への配慮が必要です。一般企業の制作実績のように、会社名や具体的な内容をそのまま出しにくい場合があります。

しかし、実績をまったく出さないと、見込み客は事務所の経験を判断しにくくなります。そこで、個人情報や企業名を出さずに、内容を抽象化して掲載する方法があります。

たとえば、「大阪市内の建設業の法人顧問」「年商3億円規模の製造業の決算申告」「クリニック開業時の税務相談」「相続人3名の相続税申告」といった見せ方であれば、個人や企業が特定されにくく、事務所の経験も伝えやすくなります。

また、事例を書くときは、成果を誇張しすぎないことも大切です。「必ず節税できる」「税務調査を必ず回避できる」といった表現は避けるべきです。税理士事務所のホームページでは、信頼性を損なわない表現を意識する必要があります。

6. ターゲット別にホームページを分ける判断も重要

相続も法人顧問も採用も、すべて1つのホームページで見せようとすると、内容が複雑になります。目的やターゲットが大きく違う場合は、サイトを分ける判断も必要です。

6-1. 相続向けと法人顧問向けは検索する人が違う

相続向けと法人顧問向けを両方強く狙う場合は、特に注意が必要です。相続を検索する人は、多くの場合、個人です。家族が亡くなったあとに、相続税申告や手続きについて調べています。

一方、法人顧問を探す人は、経営者や経理担当者です。会社の会計、決算、税務相談、資金繰りなどを考えています。検索するキーワードも、必要な情報も違います。

たとえば、「相続税申告 税理士」「相続相談 税理士」と検索する人と、「税理士 顧問契約」「会社設立 税理士」「医療法人 税理士」と検索する人では、求めている内容が異なります。

このように検索意図が違うため、同じページ内で両方を強く訴求するのは難しくなります。どちらも狙いたい場合は、ページを分けるだけでなく、サイト自体を分ける判断も必要です。

6-2. どちらも狙う場合はサイト分けやLPも検討する

相続と法人顧問の両方を獲得したい場合、1つのホームページにすべて詰め込むと、伝えたいことが散らばります。このような場合は、事務所公式サイト、相続税申告の専門サイト、法人顧問の専用ページ、医療法人向けのLP、採用専用ページといった形で役割を分けてしまえば良いのです。

公式サイトは、事務所全体の信頼を伝える役割です。一方、専門サイトやLPは、特定の相談を獲得する役割を持ちます。たとえば、相続に力を入れるなら、相続専用サイトを作ることで、相談者に必要な情報を深く載せられます。

法人顧問に力を入れるなら、業種別のページを用意する方法もあります。建設業向け、クリニック向け、飲食業向け、士業連携向けなど、ターゲットに合わせて見せ方を変えることで、相談者にとってわかりやすいホームページになります。

6-3. 税理士事務所の強みが伝わる設計にする

税理士事務所のホームページでは、「何でも対応します」と書きたくなることがあります。しかし、見る人にとっては、かえって選びにくくなる場合があります。

大切なのは、自事務所がどのような相談に強いのかを整理することです。相続に強いのか、創業支援に強いのか、医療法人に強いのか、クラウド会計に強いのか、資金繰り相談に強いのか、税務調査対応に強いのか。強みを明確にすると、必要なコンテンツも自然と決まります。

実績、事例、代表者の考え方、料金、相談の流れ、お客様の声などを、目的に合わせて整理することで、見込み客に伝わりやすくなります。税理士事務所のホームページ制作は、見た目を整えるだけでは成果につながりません。事務所の方向性を整理し、伝えるべき相手に正しく届けるための設計が必要です。

7. 税理士事務所のホームページ制作でよくある質問

最後に、税理士事務所のホームページ制作を検討するときによくある質問をまとめます。制作前に確認しておくことで、方向性を決めやすくなります。

7-1. 税理士事務所のホームページ制作では何から決めるべきですか?

まずは、ホームページの目的を決めることが大切です。問い合わせを増やしたいのか、紹介された方に信頼してもらいたいのか、採用を強化したいのかによって、必要なページや見せ方が変わります。

次に、ターゲットを決めます。相続の相談をしたい個人の方なのか、法人顧問を探している経営者なのか、採用応募を検討している求職者なのか。ここを決めずに制作を始めると、内容が広く浅くなります。

7-2. 相続と法人顧問は同じホームページで集客できますか?

同じホームページ内で見せることは可能です。ただし、両方を強く集客したい場合は注意が必要です。相続相談をする個人の方と、法人顧問を探す経営者では、検索する言葉も知りたい内容も違います。

そのため、同じページ内でまとめるよりも、ページを分けた方が伝わりやすくなります。どちらも本格的に集客したい場合は、相続専用サイトや法人向けLPを作ることも検討してよいでしょう。

7-3. 税理士事務所の料金表はホームページに載せた方がよいですか?

料金表は、できる範囲で載せた方が相談者にとって親切です。ただし、税理士業務は内容によって費用が変わるため、すべてを固定料金で見せる必要はありません。

相続税申告であれば、財産額や相続人の人数によって変わります。法人顧問であれば、売上規模、訪問頻度、記帳代行の有無で変わります。そのため、最低料金、料金の目安、追加費用が発生する条件を整理して掲載するとよいでしょう。

7-4. 実績や事例はどこまで掲載してよいですか?

税理士事務所の場合、守秘義務に配慮する必要があります。会社名、個人名、具体的な金額など、相談者や顧問先が特定される情報は慎重に扱うべきです。

ただし、何も掲載しないと、見込み客は事務所の経験を判断しにくくなります。業種、相談内容、支援の流れ、対応した課題などを抽象化して紹介すると、経験を伝えながら配慮もしやすくなります。

7-5. 採用ページは事務所サイト内に作ればよいですか?

小規模な採用であれば、事務所サイト内に採用ページを作る形でも問題ありません。ただし、採用を強化したい場合は、採用ページをしっかり作り込む必要があります。

求職者は、求人票だけで応募を決めるわけではありません。事務所の雰囲気、働く人の様子、教育体制、繁忙期の働き方、資格取得との両立などを確認しています。採用を本格的に強化したい場合は、採用専用ページや採用サイトを作ることも選択肢です。

7-6. コラムや事例集は税理士事務所にも必要ですか?

問い合わせ獲得を目的にするなら、コラムや事例集は重要です。サービスページだけでは、検索から流入する入口が限られます。

コラムでは、見込み客が相談前に調べる悩みに答えます。事例集では、事務所の経験や得意分野を伝えます。どちらも、すぐに相談する人だけでなく、将来の見込み客との接点を作るために役立ちます。

ただし、記事を増やすだけでは成果につながりません。獲得したい相談内容に合わせてテーマを決め、関連するサービスページへ自然につなげることが大切です。

まとめ

税理士事務所のホームページ制作では、最初に目的とターゲットを決めることが重要です。ホームページ経由で問い合わせを増やしたいのか、紹介された方に信頼してもらいたいのか、採用を強化したいのかによって、必要なページやコンテンツは変わります。

また、相続相談を増やしたい場合と、法人顧問を獲得したい場合でも、見せ方は大きく異なります。どちらも強く狙う場合は、ホームページを分けることも選択肢です。

問い合わせ獲得を目的にする場合は、公開後のマーケティングも欠かせません。コラムや事例集を継続的に発信し、検索からの接点を増やすことで、将来の相談につながる可能性が高まります。

さらに、税理士事務所のホームページでは、守秘義務に配慮した実績の見せ方、専門用語の伝え方、料金表の出し方にも注意が必要です。ただ情報を並べるだけでは、相談者には伝わりません。

誰に向けて、何を伝え、どの行動につなげるのか。この流れを整理したうえで、ホームページ全体を設計することが大切です。

クレフでは、税理士事務所をはじめとした士業ホームページの制作において、目的整理からサイト構成、公開後の運用までを見据えたご提案を行っています。ホームページを新しく作る場合も、既存サイトを見直す場合も、まずは自事務所に合った方向性を整理するところから始めてみてください。

この記事の監修スタッフ

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Wakasugi

株式会社クレフ
マネジメント/マーケティング
専務取締役

2008年から株式会社クレフにてセールス/ディレクション/マーケティング/マネジメントを担当。大手企業から地元の中小企業まで500社以上の幅広い業種業態のクライアントをサポートして参りました。困った事があれば何でもご相談ください。

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