目的に合ったホームページを制作しよう!ホームページの種類

ホームページには様々な種類があり、それぞれの役割や目的を果たすために制作されています。適切なホームページの種類を選択し制作することで、成果につなげることができます。本記事では制作の目的に合う、役割を果たすことができるホームページの種類について説明します。

コーポレートサイト

コーポレートサイトとは

ホームページの中でも一番よく制作されるのがコーポレートサイトです。
コーポレートサイトとは、会社案内のようなホームページで、内容は主に会社の情報となっています。
コーポレートサイトを制作する目的は、会社のことを知ってもらうためです。BtoB取引の際には、どんな会社なのか、信頼して取引できる会社なのかを判断するため、名刺代わりのような役割を果たすこともあります。

コーポレートサイトを訪れるユーザーは、BtoCというよりはBtoBのユーザーが多いです。取引のある既存顧客やこれからの取引をスタートするかもしれない見込み客、同業者や金融機関、採用を考えている学生などターゲットは多数いることが考えられます。

コンテンツ内容とアクション設定

基本的なコンテンツとしては、会社概要、サービス案内、実績、採用情報、お問い合わせです。しかし業種やサービス内容によって、コンテンツ内容は変わってきます。制作する際には、誰がどんな情報を必要としているのか考えて制作する必要があります。

またコーポレートサイトはアクション設定が難しいホームページの種類ともいえます。ホームページのアクションとは、各コンテンツを見た後にどういった行動を取ってもらうかということで、例えばショッピングサイトでは、商品購入がアクションになります。アクション内容を決めた後に具体的に購入金額の数値などの目標を設定します。

ではコーポレートサイトはというと、目的は会社としての信頼を得るためのサイトなので、最終的なアクションを決めるのは難しいですが、目標数値としてはユーザー数やPV数などの増加といった数値を目標として設定しています。

サービスサイト・ブランドサイト

サービスサイト・ブランドサイトとは

サービスサイトやブランドサイトは、特別に見せたい商品やサービス、事業分野があるときに制作します。コーポレートサイトと比較されることが多いのですが、その違いは、会社全体の情報提供をしているのか、会社の商品やサービス等の情報のみを提供しているのかです。

またサービスサイトやブランドサイトを制作する目的は、特定のターゲットのみに売りたい、またPRしたい商品を見せたいからです。つまり見込みのあるユーザーがターゲットとなります。これに対しコーポレートサイトでは、既存顧客や投資家、パートナー企業、採用応募者などがターゲットです。

コンテンツ内容とアクション設定

サービスサイトやブランドサイトのコンテンツ内容は、非常にシンプルです。商品やサービスに関わるもののみで、具体的には商品説明、価格、購入者の声、よくある質問、お問い合わせなどです。
コーポレートサイトと違い、ターゲットが明確なため、それぞれのコンテンツに対して深く掘り下げることが出来ます。ターゲット分析をして、見込み客が求める情報をサービスサイト・ブランドサイトに提供すると、最短でアクションへ繋がる可能性が高くなります。

サイトの運用について

サービスサイト・ブランドサイトを運用するときには、タイムリーな情報を掲載し、更新していくことも重要です。興味のある商品やサービスであれば、ユーザーは何度も情報をチェックしにホームページへ訪れます。
例えば、在庫状況、展示会やイベント、新製品発表、セールや季節の商品などいつも最新の情報にしておくと、ユーザーの関心も高まります。つまり制作後の運用が重要となってきます。

アクション設定の内容

アクション設定は、資料ダウンロードやお問い合わせがあります。
全ての商品詳細をサービスサイトやブランドサイトに載せるのではなく、一部を掲載し、残りは資料ダウンロードで提供することも可能です。また商品の詳細はお問い合わせで対応するという方法もあります。いずれにしても分かりやすく誘導する必要があります。

アクションを設定したら、運用の段階で数値を計測できるように、アクセス解析などを導入して、経過をみます。毎月数値を確認し、成果に繋がっていなければアクションを設定を変えたり、ユーザー導線を確認して、改善を繰り返します。

リクルートサイト(採用ホームページ)

リクルートサイト(採用ホームページ)とは

リクルートサイト(採用ホームページ)とは求職者向けのホームページのことで、求人募集を目的とした採用の専門サイトのことです。
コーポレートサイトのコンテンツの1つとなっている採用ページもありますが、全体の会社情報の一部となってしまうため、求職者に向けた詳細な情報を発信することが出来ません。その点リクルートサイトでは、求職者向けに作られていて、デザインやコンセプトからターゲットに沿う形で制作でき、掲載する情報も特化することが出来るため、求職者が求めている情報を掲載でき、会社の魅力も発信することができます。

またリクルートサイトを制作しなくても、求人媒体を使って採用活動をすることはできますが、求人媒体を使うと、掲載できる情報に限りがあり、自社の魅力を最大限に発信できるとは言えません。また求める人材とは異なった人材を採用してしまうミスマッチが起こる可能性もあります。
その点リクルートサイトを制作すると、求める人物像がはっきり伝えられるため、求職者の人材の質をあげることが出来ると言えます。

コンテンツ内容とアクション設定

リクルートサイトのコンテンツは、主に実際の仕事内容、スタッフ紹介、会社情報、社風、求める人物像、福利厚生、募集要項です。求職者の知りたい情報と、会社の公開したい情報に相違があると、良い部分だけを発信していると思われがちなので、ターゲット目線でコンテンツを制作することが大切です。
新卒と中途採用では、求める情報が違うので、求職者という枠の中でもターゲット分けを行い、コンテンツ決めに生かしていくと、よりユーザー目線で制作することができます。

そしてリクルートサイトでは、デザインでも会社の魅力を発信することができます。
リクルートサイトのデザインは、個性溢れる独自のホームページがたくさんあります。会社の雰囲気や社風などをデザインで表現することで、求職者の印象に残るリクルートサイトになります。

リクルートサイトのアクション設定は、採用セミナーへ誘導するか、エントリーをしてもらうなど方法は限られています。興味を持った求職者がスムーズにエントリーなど出来るように導線を考えます。

ランディングページ

ランディングページとは

ランディングページとは、広い意味ではホームページで最初に着地(land)したページのことを指しますが、通常はリスティング広告やバナー広告などを経由して訪れる、商品やサービスに特化したページで、その場でアクションまでダイレクトに行えます。またLP(エルピー)と略されることもあります。

他にもランディングページは、縦長のページで情報量が多いことが特徴です。広告で集客したユーザーに、必要な情報を見せて商品の購入まで持っていくためには、かなり情報をユーザーに見せないといけないため、情報量が多く、縦に長いページが出来上がるのです。
ユーザーは他のページを見ることなく、ただページを下に読み進めていくだけで、購入までできるというのは、セールスレターのイメージに近いと言えます。

アクション設定について

ランディングページのアクション設定は、例えば商品を購入すること、資料請求すること、商品に関するお問い合わせをすることです。
つまり、一般的なホームページから、会社案内や商品紹介など様々なページが省略されているため、離脱せずにその場でアクションを起こすことができるため、商品購入などに至る可能性が高いといえます。

基本的なストーリー構成

ランディングページは、ページを読み進めるだけで購入に至るような設計をしなくてはいけません。ランディングページに着地したら「この商品を自分が試したら、どのようになるのか」がイメージできると最終ゴールに至る可能性は高いと考えるため、まずは結論から先に述べる必要があるのです。

ランディングページのストーリー構成は、ファーストビュー、導入部分、商品説明・ベネフィット、お客様の声、購入までの流れ、FAQとなっており、各項目の間にアクションボタンを入れます。

ファーストビュー

ファーストビューは、ユーザーが一番に目にするランディングページ最上部のメインイメージのことです。これをユーザーが目にした瞬間、もっと見たいと思うか離脱するかが決まる重要な項目です。このファーストビューは、キャッチコピーと、商品の購入実績や、人気度、商品のアピールなどで構成されています。

導入部分

導入部分は、ファーストビューを読んで興味を持ってくれたユーザーに問題提起をしたり共感を得てもらうための項目です。例えば「最近〇〇なお悩みはありませんか?」や「実は〇〇はこうなる可能性があるんです」などです。この導入によってさらに商品への興味関心が引きあがり、商品の説明へと移っていきます。

商品説明・ベネフィット

商品説明・ベネフィットについては、商品の魅力と、ユーザーが商品を購入することで得られるメリットをアピールする項目です。ベネフィットはユーザー目線で伝えることがポイントです。

お客様の声

お客様の声は、ユーザーでもなく売り手でもなく、第三者目線でのアピール項目です。お客様の属性の詳細まで掲載したり、エピソードを具体的にする工夫で、より信用される項目となります。

購入までの流れ

購入までの流れの部分まで読み進めているユーザーは、商品に対してかなり関心が高いと考えられます。そんなユーザーに対して安心材料となるのが、購入までの流れという項目です。これは、実際に購入までにかかる手間や、購入した後のアフターフォローなどを示して、簡単に出来るので今すぐ行動してほしい、ということを伝えているのです。

FAQ(よくある質問)

最後にFAQです。これも購入までの流れと同じく、ユーザーにとっての安心材料となります。疑問や不安を解消することで、気持ちよくアクションへ繋げてもらう項目です。

アクションボタン

そしてそれぞれの項目の間に入れているのが、アクションボタンです。アクションボタンとは、購入へ繋がる窓口です。目立たせることはもちろんですが、キャッチコピーを入れたり、ボタンのクリックを一押しするような文言を入れるなどの工夫が、商品の購入に関わってきます。その他にも、アクションボタンの先の入力フォームも、ユーザー目線で入力項目を出来るだけ少なく、入力エラーを出す場合は分かりやすくなど、検証と改善を繰り返すことでフォームからの離脱を防ぐことができます。

ランディングページは、制作した後にも改善できる点がたくさんあります。ファーストビューのメインビジュアルを変更したり、アクションボタンの文言を変えたりと、変更後の結果を見ながら、修正と改善を繰り返すことにより結果を出すことができます。

オウンドメディア

オウンドメディアとは

オウンドメディアとは、「自社で保有するメディア」の総称ですが、実際にWEBマーケティングの中では、企業が運営しているWEBマガジンやブログ発信などを指しています。
またオウンドメディアは、コツコツと育てるのに時間はかかりますが、自社のメディアとして永続して使えるものとして貴重な財産になることが特徴といえます。

企業が取り組むメリット

では企業がオウンドメディアに取り組むメリットとしては、どんなものがあるのでしょうか。それはブランディング強化、商品・サービスの認知、広告宣伝費をカットできることです。

オウンドメディアでは専門性のある情報が常に発信されているため、ユーザーにとっては役立つ情報を知ることができます。何か問題や困ったことがあって、検索エンジンで解決策を探していた人に接触することが出来れば、今後もリピーターとなってオウンドメディアに訪問してくれる可能性もあります。このようにオウンドメディアに自然検索からの流入が増加すれば、リスティング広告などから流入しなくても自然に訪問者数が増えるため、広告費の削減に繋がります。

アクション設定と運用方法

オウンドメディアを始めたころは、発信している情報も少なく、日々のアクセス数も限られているかもしれません。しかしコツコツと続けていくと、ブログの数も増え、検索エンジンで上位表示されるようになり、アクセスも伸びてきます。

ランディングページであれば、そのページ内で商品の購入まで完結しますが、オウンドメディアは、目先の売上アップを目指すというよりは、発信している商品やサービス、企業を好きになってもらうことがスタートです。そのために初回のユーザーを再訪させること、会員登録してもらうための対策をすることが必要です。

2種類の運用方法とは

次にオウンドメディアの運用は、コンテンツの企画、記事の作成・編集・校正などがあります。内製する場合と、外注する場合があります。

内製する場合は、外注費がかからず、タイムリーな更新ができますが、スタッフのオウンドメディアにかかる時間の確保やクオリティの維持などが問題になることがあります。またオウンドメディアを管理したり、記事のチェックなどをする担当者も必要となります。

外注する場合には、メディアの管理から外注してしまう場合と、記事の作成を依頼する場合とあります。メディアの専門性を高く保つのであれば、一緒に運営したり、コンテンツ企画は会社側で行ったり工夫が必要です。

ECサイト

ECサイトとは

ECサイトとは「electronic commerce」の頭文字を取っており、訳すと電子商取引、つまりインターネット上で商品の販売や購入ができるショッピングサイトのことです。
ECサイトには「ショッピングモール型」と言われる、Amazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングのように複数店舗がいるモールに出店する方法と、「自社サイト型」と言われる、会社が独自のECサイトを持つ方法があります。2つの違いは主に集客力と構築方法です。

ショッピングモール型のメリット・デメリット

モール型出店の最大のメリットは、モール自体に集客力があるため、集客に力を注がなくてもいい点です。またECシステムについては、モールが提供するシステムを使用することができ、決済もモールが代行してくれるので、初心者でも始めやすいところもメリットです。しかし出店するためには、初期費用や月額費用が必要となったり、出店料は無料でも、決済のタイミングでマージンがかかる場合もあり、そこがデメリットとも言えます。

モール型は、デザインに制限はありますが、ひな型や店舗管理システムが用意されているため、ECサイトを自分で構築する必要がなく、システムに付いているアクセス解析などで分析しながら改善していくことができます。

自社サイト型のメリット・デメリット

独自サイト型は、ECサイトを自由に制作・運営することができる点がメリットです。店舗システムなどの構築については、一から作る場合と、既にあるECシステムを利用して構築する場合があり、ECサイトの予算や規模によって構築方法は変わります。

またモール型出店と違い、出店料や売上に対する手数料がかからないため利益率が高いことや、ECサイトのデザインや構築にも制限がないため、モールの中に埋もれることなく、自由にお店のブランディング出来ることもメリットです。
しかし、集客を自分たちでしなくてはいけない点はデメリットと言えます。ECサイトをオープンしただけでは売上は上がらず、SEO対策やWEB広告などを活用して時間をかけて集客に取り組むことが必要です。

必要な機能と運用方法

ECサイトで必要な機能は、ユーザー側のフロントエンドでは、商品登録・検索機能、会員登録、買い物かご、FAQ、セキュリティ機能。運営者管理のバックエンド側では、決済機能、受注・配送管理システム、在庫管理、顧客管理システム、集客サービス、メール配信システム、お問い合わせなどがあります。

ECシステムの運営は、主に集客と商品企画や仕入れを担当するフロント業務と、商品に注文が入ってから配送、その後のフォローまでを行うバックエンド業務に分かれています。

フロント業務について

フロント業務の集客は、SEO対策やWEB広告、SNSやコンテンツマーケティングなどを使ってECサイトへアクセスを集めます。またECサイトのコンテンツの見直しやキャンペーンに沿った訴求の変更なども随時行います。

商品企画や仕入れについては、ユーザーニーズやトレンドをキャッチし、集客と連携して商品を打ち出し、価格調整や在庫管理を行います。

バックエンド業務について

バックエンド業務は、サイト運営をサポートする業務がたくさんあります。オープンしたばかりの頃は注文数が少なく簡単に思えるかもしれませんが、注文数が増えてくると受注処理~出荷までスムーズにミスなく行うことが難しくなってきます。注文管理などバックエンド業務は、ECシステムと深く関係しているので、業務効率を改善するためシステム修正や改善を繰り返し行うと、効率よく業務が回せるようになります。

フロント業務とバックエンド業務の担当者が上手く連携しつつ、サイトを運営していくことが重要です。

ホームページの種類まとめ

6種類のホームページについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。

ホームページの種類によって、まずターゲットや目的が異なります。そのためコンテンツ内容もアクション設定も違います。どのホームページの種類についても、特徴を理解し、適切な種類を選択して制作することが、成果を最大限にするために必要です。

今持っているホームページがどのホームページに当たるのか確認するとともに、しっかりと成果が出せるために計画して制作されたのかについても、チェックしてみてください。