周年記念サイトの作り方!失敗しない目的設定とデザイン・コンテンツ

周年記念サイトの作り方!失敗しない目的設定とデザイン・コンテンツ

企業が10年、20年、50年といった節目を迎えるときに制作されるのが「周年記念サイト」です。単なるお祝いページではなく、「これまで支えてくれた方への感謝」と「これから何を目指す会社なのか」を、社内外に分かりやすくまとめて伝えるための特設サイトだと考えるとイメージしやすいと思います。
一方で、周年サイトは“作れば盛り上がる”ものでもありません。目的が曖昧なまま進めると、途中で「結局だれに向けたサイトなのか」がぶれ、写真や文章は集まったのに、読み手の心に残らない仕上がりになりがちです。
この記事では、周年記念サイトの目的の決め方、公開日からの逆算スケジュール、載せるべきコンテンツ、デザインの考え方、制作会社選びと公開後の使い方まで、実務に沿って整理します。

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目次

周年記念サイトとは?制作する目的と得られる効果

企業にとって「周年」は、過去を振り返るだけのタイミングではありません。会社として大切にしてきた理念や価値観を再確認し、社内外に向けて「次の一歩」を示す機会にもなります。まずは、周年記念サイトが担う役割を整理しましょう。

1-1. 企業の節目を祝う「周年記念サイト」の役割と重要性

周年記念サイトとは、創業・設立から一定の年数が経過した節目に合わせて公開する特設サイトです。通常のコーポレートサイトが「会社案内」や「サービス案内」を中心にするのに対して、周年サイトは周年にまつわる情報にテーマを絞って発信できます。

たとえば、普段のサイトでは載せきれない「創業時の想い」「転機になった出来事」「支えてくれた方への感謝」「次の挑戦」などを、ストーリーとしてまとめられます。
長く事業を続けてきた事実は、信頼材料の一つになり得ます。ただし年数だけで伝わるものではありません。品質や取り組み、実績など、信頼の根拠とセットで示すことで、読み手に納得感が生まれます。周年サイトは、その材料を見える形で整理できる場でもあります。

また、周年という期限があるからこそ、社内の意思決定が進みやすい面もあります。「この日までに公開する」と決まっていると、関係部署が動きやすくなり、企画や素材が集まりやすくなります。

1-2. 社外への信頼づくりと「感謝」を伝える場

周年記念サイトの中心は、社外に向けた信頼づくりです。お客様、取引先、協力会社、地域、株主など、関わってくれた方へ「続けてこられた理由」と「支えへの感謝」を言葉にして届けられます。

ここで大切なのは、きれいな挨拶で終わらせないことです。
「どんな支えがあったのか」「どのように応えてきたのか」を、事実ベースで書くと信頼につながります。たとえば、長く続いている理由として、品質管理の仕組み、改善の積み重ね、お客様の声の反映、事故やトラブルへの対応方針など、会社としての姿勢を具体的に示せます。

さらに、周年サイトは他社との差を作る場にもなります。商品・サービスの機能だけでの差別化が難しい業界ほど、「なぜこの会社が続いてきたのか」「どんな考え方で仕事をしているのか」といった背景が強い武器になります。

1-3. 社内の一体感づくりと採用への波及

周年記念サイトの効果は社外だけではありません。社内向けにも、良い影響が出やすい取り組みです。普段の業務では、会社の歴史や創業時の考え方を振り返る機会は意外と少ないものです。周年サイト制作をきっかけに、社員が「自分たちの会社が何を大切にしてきたか」を共有できると、仕事の判断基準が揃いやすくなります。

採用にも間接的に効きます。
求職者は、待遇だけでなく「この会社は何を大切にしているか」「将来どうなりたい会社か」を見ています。周年という節目は安心材料の一つになりますし、社員の声や会社の未来像が整理されていると、応募前の不安が減ります。結果として、入社後のミスマッチを減らす方向にも働きやすくなります。

 

周年記念サイトの制作スケジュールと準備!公開日から逆算

周年記念サイトは、公開日が創業記念日や式典日に固定されることが多く、「遅れてもいい」が通用しにくいプロジェクトです。ポイントは、制作工程より先に“準備工程”の時間を確保することです。

2-1. 制作期間の目安は?「素材集め」に時間がかかる

周年サイトは、作業そのものより「素材集め」と「社内合意」に時間がかかります。
取材や撮影、動画制作、年表の演出などまで含める場合、半年〜1年を見込んでおくと安全です。逆に、掲載内容を絞り、写真や文章がすでに揃っているなら、もっと短く進められるケースもあります。

「サイトを作るだけなら数ヶ月で」と考えると、だいたいどこかで詰まります。過去の写真が見つからない、古い資料が整理されていない、関係者の確認が回らない、といった壁が出てくるからです。
まずは公開したい日をゴールに置き、そこから逆算して「いつまでに何を確定させるか」を決めましょう。

目安としては、公開の6〜8ヶ月前に制作会社へ相談を始め、並行して社内で素材集めを動かすと、手戻りが減りやすくなります。

2-2. コンセプトとターゲットの明確化が成功のカギ

周年サイトで最も大切なのは、最初の目的設定です。ここが曖昧だと、デザインも文章も方向が定まらず、最後に寄せ集めになります。

決めるべきは、次の3つです。
だれに」「何を」「何のために」伝えるのか。
たとえば、長年のお客様に感謝を伝えたいのか。取引先に今後の方針を示したいのか。社員に会社の原点を再共有したいのか。採用候補者に会社の未来像を理解してほしいのか。目的によって、言葉の選び方も見せ方も変わります。

プロジェクトチーム内で、テーマを一言で言えるところまで落とし込みましょう。
例として、「次の10年に向けて、挑戦を続ける会社であることを示す」「地域とともに歩んできた歴史を伝える」などです。軸が決まると、途中で迷ったときも判断が揃います。

2-3. 予算の確保と社内リソースの配分計画

周年記念サイトは、Web制作費だけで完結しません。記念ロゴ、写真撮影、動画、取材・ライティング、パンフレットや式典との連携など、付随する費用が出やすい企画です。早い段階で、想定範囲を決めて稟議を通しておくと、後半のバタつきが減ります。

同じくらい重要なのが社内リソースです。制作会社に任せるとしても、原稿確認、写真提供、社内調整、関係者のスケジュール確保など、社内で動かないと進まない作業が必ずあります。周年イヤーは式典やノベルティ制作なども重なりやすいので、担当者一人に寄せると破綻します。役割分担を決め、外部に任せられる部分は早めに切り分けるのが現実的です。

周年記念サイトに掲載すべきコンテンツ!挨拶から未来への展望

周年サイトは「何を載せるか」で価値が決まります。読み手が知りたい情報と、企業として伝えたい情報を整理し、目的に合わせて優先順位を付けましょう。

3-1. 代表メッセージと創業の想いを伝えるストーリー

周年サイトの入口として、代表メッセージは重要です。ただし、形式的な挨拶だけだと、読まれずに終わります。読み手が知りたいのは「この会社は何を大事にしてきたのか」「何が変わり、何を変えないのか」です。

おすすめは、次の3点を必ず入れる構成です。

  • 第一に、支えてくれた方への感謝。
  • 第二に、続けてこられた理由(考え方や取り組み)。
  • 第三に、これからの方針(次の挑戦)。

創業ストーリーも定番ですが、単なる美談にしないことがポイントです。創業時の課題、当時の判断、乗り越えた工夫など、具体的な話が入ると読み物として成立します。写真や資料があるなら、文章の信頼感も上がります。

3-2. 企業の歴史を振り返る「沿革」と見やすいデジタル年表

沿革は、周年サイトの核になりやすいコンテンツです。ただし、年号と出来事を並べただけだと、読み手の理解は進みません。見せ方の工夫で価値が大きく変わります。

たとえば、年表は「重要な転機だけを拾って短く見せる」ほうが読まれます。全部を詰め込むと、情報量が多すぎて離脱されやすくなるからです。

もう少し作り込むなら、スクロールに合わせて年代が進む演出や、転機に「当時の担当者コメント」「開発秘話」などを追加する方法もあります。ただし、演出を増やすほど制作コストと表示の重さが増えるため、目的に合う範囲で選びましょう。

3-3. 未来へのビジョンと取り組み紹介で「次」を伝える

周年サイトは、過去のまとめで終わらせないほうが成功しやすいです。むしろ大事なのは「次の〇年に向けて、会社として何をするのか」を具体的に示すことです。

具体例としては、中期方針の分かりやすい整理、品質・安全への取り組み、地域活動、環境配慮、新規事業、研究開発などです。
ここでのコツは、立派な言葉よりも「何を、いつまでに、どうするか」に近づけることです。数値を出せない場合でも、「取り組みの進め方」や「判断基準」を書けると、読み手の納得感が上がります。

若手社員の座談会や、部署横断のプロジェクト紹介も相性が良いコンテンツです。会社の未来を“社員の言葉”で語れると、社外にも社内にも伝わりやすくなります。 

周年記念サイトのデザイン!「特別感」と「らしさ」を両立

周年サイトは見た目が重要ですが、派手さが正解ではありません。大事なのは「会社らしさ」と「特別な節目」を両立することです。読みやすさ、表示の軽さ、スマホでの見やすさも含めて設計します。

4-1. 見せ場を作るデザイン演出は「目的に合わせて」

近年は、動画やアニメーションを使った見せ方も増えています。周年サイトでも、ファーストビューで印象を作る演出は効果的です。ただし、演出を増やすと表示が重くなり、スマホで見づらくなる場合があります。
「誰に見てもらうサイトか」を基準に、必要な範囲で選びましょう。

たとえば、伝統や信頼を見せたい企業なら、落ち着いた配色と余白、読みやすい文字組みで十分に“格”が出ます。逆に、挑戦やスピード感を伝えたいなら、写真の使い方や動きで印象を作ると合います。流行を入れるより、会社の性格に合わせるほうが失敗しません。

4-2. ブランドカラーと周年ロゴは「使い方」を決める

周年ロゴは、置けばそれだけで特別感が出ます。ただ、あちこちに散らすと安っぽく見えることもあります。基本は、ヘッダーやメインビジュアル、フッターなど、場所を決めて丁寧に使うほうが上品です。

配色も同じで、色数が増えるほど統一感は下がります。
「ベースは企業カラー」「アクセントで金・銀などを少しだけ」といった考え方はまとまりやすいです。比率に正解はありませんが、ベース多め・アクセント少なめを意識すると、派手になりすぎず、周年らしい華やかさも出せます。

4-3. 参加型の仕掛けは“やり過ぎない”が基本

操作すると反応が返る仕掛け(クリックでメッセージが出る、投稿コメントを掲載する等)は、記憶に残りやすい一方で、運用負担とリスクも増えます。投稿機能を付けるなら、投稿の監視、掲載基準、個人情報の扱いなど、運用ルールが必要になります。

そのため、最初から大掛かりにするより、目的に合う最小構成から始めるのが現実的です。
たとえば「社員からの一言を日替わり表示する」「年表の転機だけクリックで詳細が開く」など、軽くても効果が出る仕掛けはあります。制作会社と相談し、運用できる範囲で設計しましょう。 

周年記念サイトの制作会社選びと運用のポイント!失敗しないために

良い企画でも、形にする段階で失敗することがあります。制作会社の選び方と、公開後の使い方まで含めて「作って終わり」にしない設計が重要です。

5-1. 実績と提案力で選ぶ制作パートナーの選定基準

周年サイトは、通常のサイト制作より“編集”が多い仕事です。歴史の整理、資料の扱い、社内調整、取材の設計など、制作会社側にも段取り力が求められます。選定時は、デザインの好みだけでなく、次の観点で見てください。

周年サイトの実績があるか。企画段階から一緒に考えてくれるか。素材が揃っていない状態でも進め方を提案できるか。担当者が話を整理してくれるか。
見積もりの安さだけで決めると、「作業はするが、設計はしない」という会社に当たることがあります。周年サイトは特に、設計の差が仕上がりに直結します。

5-2. 公開後に見てもらう導線づくりと告知

周年サイトは、公開しただけでは見られません。社内外の導線を最初から用意します。たとえば、コーポレートサイトのトップにバナーを置く、ニュースとして告知する、メール署名にURLを入れる、営業資料にQRを入れる、といった基本を押さえるだけでも露出は増えます。

SNSを使う場合も同じです。X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなど、会社の顧客層に合う場所を選びましょう。投稿は「完成しました」だけで終わらせず、創業時の写真、転機のエピソード、社員の言葉など、サイト内コンテンツを小分けにして発信すると続けやすくなります。

5-3. 周年イヤー終了後のサイト運用とアーカイブ化

見落としがちなのが「周年が終わった後」です。閉鎖してしまう企業もありますが、周年サイトは会社の歴史・理念がまとまった貴重な資産です。残せるなら、コーポレートサイトの一部としてアーカイブ化しておくほうが有利です。

アーカイブがあると、採用候補者の企業研究、営業時の会社説明、社内の教育資料など、長く使えます。次の周年を迎えるときも、前回の内容が土台になり、準備がスムーズになります。作って終わりではなく、「会社の資産として残す」前提で設計しておくと失敗しません。 

まとめ:周年記念サイトは「目的」と「段取り」で8割決まる

企業の歴史を未来へつなぐ周年記念サイトは、見た目の華やかさ以上に「何を伝えるために作るのか」と「いつまでに何を決めるか」で出来が決まります。
最初に、公開日と目的(だれに・何を・何のために)を定め、素材集めと社内合意の時間をしっかり確保しましょう。そこまで整えば、制作は驚くほどスムーズになります。

まずは社内でプロジェクトチームを立ち上げ、「今回の周年で、何を一番伝えたいのか」を一言にするところから始めてみてください。その一言が、サイト全体の背骨になります。

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