クロール済み – インデックス未登録とは?原因と対策を解説

クロール済み – インデックス未登録とは?原因と対策を解説

(監修:株式会社クレフ マーケティングチーム)

「クロール済み – インデックス未登録」という見慣れない言葉がGoogle Search Console(サーチコンソール)に表示されて、不安に感じていらっしゃるかもしれません。これは一体どのような状態で、放置すると何が問題なのでしょうか。まずは「クロール済み – インデックス未登録」について正しく理解することから始めましょう。

目次

「クロール済み – インデックス未登録」とは?

1-1:「クロール済み – インデックス未登録」は簡単に言うと「Googleに保留にされた状態」です

この「クロール済み – インデックス未登録」とは、Googleの検索ロボット(クロール)があなたのホームページのページを見つけ、内容を確認しに来た(クロール済み)けれど、Googleの検索結果データベースに登録する(インデックス)のは「一旦、保留します」と判断された状態を指します。

決して「ページがGoogleから拒否された」というわけではありません。Googleはページを認識していますが、「検索結果に出すほどの価値があるか、今すぐ判断できない」または「現時点では登録する必要がない」と考えている状態です。

そのため、「クロール済み – インデックス未登録」は、保留になっている理由を突き止めることが大切です。

1-2:「検出 – インデックス未登録」との違いは?

Search Consoleを見ていると、「検出 – インデックス未登録」という、よく似た言葉が出てきて混乱するかもしれません。

この2つは、Googleがあなたのページに対して、どこまで行動してくれたかの段階が違います。

検出 – インデックス未登録

Googleが「あなたのサイトに、こういう住所(URL)のページが存在するらしい」ということは知った(検出した)けれど、まだ中身を見に来ていない(クロールしていない)状態です。 お店の例で言えば、「新しいお店ができたらしい」と噂は聞いたけれど、まだ記者が取材に行っていない状態です。

クロール済み – インデックス未登録

Googleがすでにページの中身を見に来た(クロールした)けれど、「検索結果に登録するのは”保留”します」と判断された状態です。 記者がお店を取材した上で、「この記事を雑誌に載せるかは一旦保留」と判断した状態です。

つまり、「クロール済み」の方がGoogleの作業は一歩進んでいますが、その後の「品質チェック」の段階で保留にされている、より積極的な「中身の改善」が必要な状態と言えます。

1-3:放置するとどうなる?考えられる2つのリスク

では、「クロール済み – インデックス未登録」をそのままにしておくと、どのような問題があるのでしょうか。主なリスクは2つあります。

一つ目は、当然ながら「検索結果に表示されないこと」です。せっかく時間と費用をかけて作成したページも、Googleにインデックスされなければ、ユーザーが検索しても見つけてもらえません。これでは、ホームページで集客するという目的が果たせなくなってしまいます。

二つ目は、「サイト全体の評価に影響が出る可能性」です。Googleは、サイト全体でインデックスする価値のないページが多いと判断すると、そのサイトへのクロール(巡回)の頻度を減らすことがあります。
つまり、「クロール済み – インデックス未登録」のページが多いと、新しく追加した本当に重要なページまでインデックスされにくくなる悪影響が考えられるのです。

1-4:自社サイトの状況はどこで確認できる?(Search Consoleの見方)

自社サイトのページが「クロール済み – インデックス未登録」になっているかは、「Google Search Console(サーチコンソール)」という無料ツールで確認できます。もし未登録の場合は、Googleアカウントで簡単に導入できます。

確認方法は以下の通りです。

  1. Google Search Consoleにログインします。
  2. 左側のメニューから「インデックス作成」カテゴリにある「ページ」をクリックします。
  3. 「ページがインデックスに登録されなかった理由」というグラフの下に、理由の一覧が表示されます。
  4. その中に「クロール済み – インデックス未登録」という項目があれば、クリックします。

すると、該当するページのURL一覧が表示されます。まずは、どのページがこの状態になっているのかを把握することが、解決への第一歩となります。

GoogleSearchConsoleの画面

なぜ発生する?Googleがインデックスしない主な3つの原因

「クロール済み – インデックス未登録」と表示される理由は一つではありません。
Googleがなぜあなたのページを保留にしているのか、その背景にはいくつかの典型的な原因が考えられます。

ここでは、代表的な3つの原因をご紹介します。自社のサイトがどれに当てはまるか、見てみましょう。

2-1:原因1:ページの品質が低いと判断された

これが最も多い原因の一つです。Googleは、ユーザーにとって価値のある情報を提供しているページを検索結果の上位に表示したいと考えています。

もし、ページの内容が薄かったり、どこかのサイトからコピーしてきたような内容ばかりだったり、情報が古すぎたりすると、Googleは「このページをインデックスしても、ユーザーの役には立たないだろう」と判断します。

例えば、自社のサービスを紹介するページであっても、ありきたりな説明しかなく、具体的なメリットや他社との違いが書かれていなければ、「品質が低い」と見なされる可能性があります。

「クロール済み – インデックス未登録」が出た場合、まずはページ内容の品質を疑ってみる必要があります。

2-2:原因2:サイト内で重複した内容だと思われている

あなたのサイト内に、非常によく似た内容のページが複数存在しないでしょうか。Googleは、同じような内容のページが複数あると、どれを検索結果に出すべきか迷ってしまいます。

例えば、「〇〇市の工務店」というページと「〇〇市で家を建てる」というページがあり、両方の内容がほとんど同じだった場合、Googleは片方だけをインデックスし、もう片方は「クロール済み – インデックス未登録」として保留にすることがあります。

これは、意図的にコピーしていなくても、ブログ記事のテーマが被っていたり、カテゴリページとタグページの内容が似通ってしまったりする場合にも起こり得ます。サイト内の情報が整理されていないと、この問題が発生しやすくなります。

2-3:原因3:サイト全体の信頼性がまだ低い

これは、特にホームページを立ち上げたばかりの時期によく見られる原因です。Googleは、新しく作られたサイトに対して、すぐに高い評価を与えることはありません。

「このサイトが本当に信頼できる情報源なのか」を時間をかけて見極めています。そのため、サイトが立ち上がって間もない頃は、ページの内容自体は良くても、サイト全体の信頼性が不足しているために「クロール済み – インデックス未登録」となり、インデックスまでに時間がかかることがあります。

また、他の信頼できるサイトからのリンク(被リンク)が極端に少ない場合も、サイトの信頼性が低いと判断される一因となります。

「クロール済み – インデックス未登録」のSEOへの影響

この「クロール済み – インデックス未登録」という状態は、単に「ページが登録されていない」という事実以上に、WEB集客(SEO)において具体的な悪影響を及ぼす可能性があります。

ここでは、知っておくべきSEOへの主な影響を2点解説します。

3-1:該当ページが検索結果に表示されない

これは最も直接的で、深刻な影響です。インデックスされていない(検索結果データベースに登録されていない)ということは、ユーザーがどれだけ関連するキーワードで検索しても、そのページが検索結果に表示されることは絶対にない、ということです。

例えば、あなたが「〇〇市 リフォーム 事例」というキーワードで集客するために渾身の施工事例ページを作成したとします。しかし、そのページが「クロール済み – インデックス未登録」のままでは、そのキーワードで検索した潜在的なお客様の目に触れる機会はゼロです。

これでは、ページを作成した目的である「ホームページからの問い合わせ獲得」が達成できず、かけた労力やコストが全て無駄になってしまうことを意味します。

3-2:サイト全体の評価(クロール効率)に悪影響を及ぼす可能性

「クロール済み – インデックス未登録」のページが少数であれば大きな問題にはなりませんが、サイト全体でこの状態のページが大量に(例えば、全ページの半分以上など)存在すると、Googleの認識が変わってくる可能性があります。

Googleは、「このサイトは、インデックスする価値のない低品質なページを多く生み出しているサイトだ」と判断し、サイト全体の評価を下げる恐れがあります。

さらに、Googleがあなたのサイトを巡回するリソース(クロールバジェットと呼ばれます)は有限です。価値のないページばかり巡回させていると、Googleは「このサイトの巡回頻度を下げよう」と判断するかもしれません。

そうなると、本当に重要なお知らせや新しいサービスページを公開しても、なかなかGoogleが見に来てくれず、インデックスされるのが遅くなるという悪循環に陥ってしまうのです。

Googleが判断する「ページの品質」とは?

ここまで、「クロール済み – インデックス未登録」の主な原因として「ページの品質」が低いことを挙げました。

では、Googleが判断する「品質」とは具体的に何でしょうか。これはテクニカルな話ではなく、いかに「お客様(=ページを見るユーザー)のことを考えているか」という視点に尽きます。

4-1:ユーザーが本当に知りたい情報(検索意図)に応えていますか?

ユーザーが何かを検索するとき、必ず裏には「知りたいこと」や「解決したい悩み」(=検索意図)があります。

例えば、「〇〇市 相続 相談」と検索する人は、「相続について相談したいが、〇〇市でどこに頼めばいいか分からない」「費用はいくらかかるのか不安だ」といった悩みを抱えていると推測できます。

この検索意図に対して、あなたのページが「当事務所は相続に強いです」とだけ書いている場合、ユーザーの悩みは解決しません。そうではなく、「当事務所の相続相談の特徴」「具体的な費用プラン」「過去の解決事例」「他の事務所との違い」まで具体的に提示して初めて、ユーザーは「この情報が知りたかった」と満足します。

「クロール済み – インデックス未登録」とされたページが、独りよがりな内容になっていないか、ユーザーの疑問に先回りして答えているか、今一度見直してみてください。

4-2:他社にはない独自性(自社の経験や専門家の意見)はあるか?

インターネット上には、似たような情報が溢れています。どこかのサイトに書いてある情報を、言葉だけ変えてまとめたようなページは、Googleから「独自性がない」と判断され、品質が低いと見なされます。

「クロール済み – インデックス未登録」を解消し、高い品質のページだと認めてもらうためには、「あなたの会社だからこそ書ける情報」が必要です。

例えば、あなたが工務店なら、一般的な工法の説明ではなく、「自社が過去の施工で直面した具体的な課題と、それをどう乗り越えたか」という経験談。士業の方なら、法律の条文解説ではなく、「実際の相談事例(個人情報はもちろん伏せて)に基づいた、専門家としてのアドバイス」などです。

こうしたオリジナル性の高い情報こそが、Googleが評価する「独自性」であり、ページの品質を高める鍵となります。

「クロール済み – インデックス未登録」の改善方法

「クロール済み – インデックス未登録」の原因が分かってきたら、次はいよいよ具体的な改善策に取り組みましょう。

原因が「ページの品質」や「重複」にある場合、行うべき作業は主に3つあります。難しく考えず、一つずつ丁寧に対応していくことが、インデックスへの近道です。

5-1:ステップ1:該当ページの「リライト」(情報追加・修正)

最も重要で効果的な対策が、該当ページの内容を見直し、書き直す「リライト」です。

前述の「ページの品質」を意識し、「ユーザーが本当に知りたい情報(検索意図)」を満たしているか、「他社にはない独自性(自社の経験や専門知識)」が盛り込まれているか、という観点でもう一度ページを読み返してみてください。

情報が不足していると感じたら、具体例や図解、お客様の声などを追加します。情報が古い場合は、最新の情報に更新しましょう。もし内容が薄すぎると感じたら、関連する情報を大幅に追記して、ユーザーの疑問がそのページだけで解決できるようにします。

この「クロール済み – インデックス未登録」は、Googleからの「ページをもっと良くしてください」というアドバイスだと捉え、リライトに取り組むことが重要です。

5-2:ステップ2:重複・不要なページの「整理」(noindex設定など)

サイト内に似たような内容のページ(重複コンテンツ)がある場合、情報を一つにまとめる(統合する)か、どちらか一方を削除(または非公開に)する必要があります。

例えば、内容がほぼ同じブログ記事AとBがあるなら、Bの記事の良い部分をAの記事に追記して統合し、Bの記事は削除します。(または下書きに戻す)

また、検索結果に表示させる必要のないページ(例:内容の薄いタグページ、テストで作成したページなど)が「クロール済み – インデックス未登録」になっている場合もあります。こうしたページは、Googleに対して「このページはインデックスしなくて良いですよ」と伝える「noindex(ノーインデックス)」という設定を行います。これにより、Googleは価値のあるページだけに集中してクロールしてくれるようになります。

5-3:ステップ3:サイト内の「内部リンク」を強化する

「内部リンク」とは、自社サイトのページから、別の自社サイトのページへ設定するリンクのことです。

「クロール済み – インデックス未登録」となっているページへの内部リンクが少ないと、Googleはそのページを「サイト内で重要視されていないページ」と判断し、インデックスを後回しにすることがあります。

例えば、トップページや、よく読まれているブログ記事など、サイト内で重要なページから、該当ページへリンクを貼ってあげましょう。

具体的には、「こちらの記事もおすすめです」といった形で、関連する記事として紹介するのが自然です。これにより、Googleのロボットがそのページを再発見しやすくなり、「このページはサイト内で重要なんだな」と認識してくれる可能性が高まります。

「クロール済み – インデックス未登録」対処後の検証

ページの修正(リライト)やサイト内の整理(noindex設定・内部リンク強化)が完了したら、それで終わりではありません。

Googleに対して「修正したので、もう一度確認してください」と申請(リクエスト)し、その結果を見守る「検証」という作業が必要です。この最後のステップまでしっかりと行いましょう。

6-1:Google Search Consoleの「修正を検証」機能の使い方

対策を講じた後、Google Search Consoleを使って「再審査リクエスト」を行います。

  1. Search Consoleの「クロール済み – インデックス未登録」のレポートページを開きます。
  2. (対策を講じた後、すぐではなく数日待つことを推奨する専門家もいますが)レポートの右上あたりに表示される「修正を検証」というボタンをクリックします。

これにより、Googleに対して「該当するページ群の問題を修正したので、再度チェックしてください」という信号を送ることができます。

特定の1ページだけを急いでインデックスさせたい場合は、画面上部にある検索窓に対象ページのURLを入力し、「インデックス登録をリクエスト」をクリックする方法もあります。

GoogleSearchConsoleの修正を検証の画面

6-2:検証にかかる時間

「修正を検証」ボタンを押した後、Googleが再クロールし、インデックスするかどうかを再判断するまでには時間がかかります。これは数日で終わることもあれば、数週間、場合によっては1ヶ月以上かかることもあります。

ここで大切なのは、「焦らないこと」です。「クロール済み – インデックス未登録」がすぐに解消されなくても、慌てて何度もリクエストを送ったりせず、Googleの判断を待ちましょう。

検証が開始されると、Search Console上で「検証を開始しました」というステータスに変わります。無事にインデックスされれば「検証:合格」、まだ問題があると判断されれば「検証:失敗」という結果が通知されます。もし失敗した場合は、再度原因を見直し、ページの品質をさらに高める努力が必要になります。

まとめ

最後に、「クロール済み – インデックス未登録」という問題に直面した経営者様、WEB担当者様へ、今回の内容をまとめます。この問題は、適切に対処すれば必ず改善できる可能性があります。

7-1:「クロール済み – インデックス未登録」は保留のサイン

この「クロール済み – インデックス未登録」というステータスは、Googleからの拒否ではなく、「保留にしています」というサインです。ページを認識はしているけれど、検索結果に載せるかどうかを迷っている状態です。

放置すれば、いつまでも検索結果に表示されず、サイト全体の評価にも悪影響を及ぼす可能性があります。しかし、これは「あなたのページには、まだ改善の余地がありますよ」というGoogleからの貴重なフィードバックでもあります。このサインを見逃さず、サイトをより良くするチャンスと捉えることが大切です。

7-2:焦らず「ページの品質」を見直すことが解決への近道です

「クロール済み – インデックス未登録」の根本的な原因は、多くの場合「ページの品質」にあります。技術的な小手先の対策を繰り返すよりも、今一度「このページは、お客様(ユーザー)が本当に知りたいことに応えられているか?」「自社にしか書けない独自の情報が含まれているか?」という原点に立ち返ってみてください。

ユーザーの役に立つ、価値ある情報を提供し続けること。これが、SEOの本質であり、「クロール済み – インデックス未登録」を解消するための最も確実な近道です。

この記事が、あなたのサイトが正しくGoogleに評価され、WEB集客の成果につながるための一助となれば幸いです!

参考文献として推奨するGoogle公式ページ

(ステータスの詳細)ページ インデックス登録レポート
https://support.google.com/webmasters/answer/7440203?hl=ja

(ページの品質について)有用なコンテンツの更新についてクリエイターが知っておくべきこと
https://developers.google.com/search/blog/2022/08/helpful-content-update?hl=ja

(検索の基本)Google 検索の仕組み
https://developers.google.com/search/docs/fundamentals/how-search-works?hl=ja