展示会・交流会で名刺交換後、相手はホームページを見に来る。信頼をつかむための見直しポイント
展示会や異業種交流会、日々の営業活動での名刺交換は、ビジネスの入口です。ところが「名刺交換はできたのに、その後の連絡が来ない」「商談に進まない」と感じることはありませんか。
名刺交換のあと、相手は社名で検索して、あなたの会社のホームページを確認することが多いものです。名刺に載っている情報だけでは、「どんな会社で、何ができて、どこまで任せられるのか」が判断しきれないからです。
このタイミングでホームページが見づらい・情報が足りない・更新が止まっていると、せっかくの出会いが“その場で終わる”可能性が高まります。
この記事では、名刺交換後の「受け皿」としてのホームページをどう整えるべきかを、Web制作の現場目線でわかりやすく整理します。
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目次
展示会・交流会の名刺交換後、相手はホームページを見に来る
展示会や交流会での出会いは、あくまで「きっかけ」です。名刺交換をした相手は、オフィスに戻ってから、あるいは移動中に社名を検索して、あなたの会社の情報をもう一段深く確認します。
ホームページは、対面での好印象を「確信」に変える場所でもあり、逆に、違和感があれば「見送る理由」になってしまう場所でもあります。
1-1. その場の会話だけでは埋まらない「信頼性」を確かめたい
展示会や交流会では、限られた時間の中で挨拶や概要説明をするのが精一杯です。相手は「話は分かった。でも本当に大丈夫な会社だろうか?」という点を、あとから落ち着いて確認します。
そこで見られるのが、会社概要や事業内容、実績、拠点、問い合わせ先などの基本情報です。こうした情報がきちんと整理されていると、「実在していて、ちゃんと事業をしている会社だ」と安心につながります。
逆に、会社情報が薄い・連絡先が分かりにくい・情報が古いと、それだけで不安を持たれやすくなります。対面の印象が良かったとしても、ホームページ側で不安が勝ると、その後の連絡が途切れてしまうことがあります。
名刺交換後のホームページ確認は、いわば「次に進めるかどうかを判断する場」です。ここで疑問を残さないことが重要です。
1-2. 決裁者への報告時、ホームページが説明の材料になる
名刺交換をした相手が決裁者とは限りません。特に企業間取引では、担当者が上司や決裁者へ報告し、社内で検討が始まります。
このとき担当者が頼りにするのが、あなたの会社のホームページです。ホームページの情報が少なかったり、強みが伝わらなかったりすると、担当者は社内で説明しづらくなります。
一方で、自社の提供内容、得意分野、実績、対応範囲、問い合わせ方法が整理されていれば、担当者は話を通しやすくなります。
「担当者が社内で説明しやすいか」という視点は、見落としがちですが、商談化の確率に直結します。
私の知り合いの会社の事例ですが、展示会で名刺交換した翌週、先方の担当者から「一度、社内で検討したいので資料をください」と連絡がありました。資料送付後数週間しても音沙汰がなかったので、確認すると社内の決裁者から「ホームページの会社概要が薄くて安心して依頼できる会社か不安」と言われ、稟議が止まってしまったとのことでした。
こういった事例もあるので、WEB集客を考えていない場合でもホームページの作り込みは重要なのです。
1-3. 検索しても出てこないと「山奥に店がある」状態になってしまう
名刺交換後、多くの人は名刺に書かれたURLを手入力するより、社名で検索(指名検索)して公式サイトを探します。 このとき、検索結果に公式サイトが出てこない、あるいは別サイトやポータル情報ばかりが出てくると、相手は「どれが本物?」「どこを見ればいい?」と迷います。
これはたとえるなら、お店はちゃんとあるのに、看板も地図もなく、山奥にひっそり建っているような状態です。存在していないわけではありませんが、行きたい人でもたどり着けず、途中で諦めてしまいやすい。結果として、関心が高いタイミングほど取りこぼしが起きます。
まずは「社名」や「社名+地域名(例:大阪)」で検索されたときに、公式サイトへ迷わず到達できる状態を整えましょう。
また、弊社クライアントで展示会に頻繁に出展している企業様では、名刺にQRコードを載せています。相手はその場でスマホからすぐアクセスでき、手入力の手間も減らせます。検索と導線の両方を整えることが、機会を逃さない基本になります。
信頼を損ねやすい展示会後の残念ポイントを見直す
名刺交換後、相手が興味を持ってホームページを訪れてくれたとしても、そこで不安にさせてしまうと次につながりません。 展示会で良い印象だった分、ホームページの印象が悪いとギャップが強く出てしまい、「この会社に任せて大丈夫かな」という迷いが生まれます。
2-1. スマホで見づらいと、内容を読む前に閉じられやすい
BtoB企業であっても、スマートフォン対応は前提に近い条件です。展示会や交流会の直後は、移動中や次の予定の合間など、手元のスマホで確認される場面がよくあります。
このとき、スマホで見づらいページが表示されると、文字が小さく読みにくい、ボタンが押しにくいなどの理由で、内容にたどり着く前に閉じられてしまうことがあります。
また「いまどきスマホで見づらい=情報発信が後回しになっている会社かもしれない」と、余計な不安を与えることもあります。
レスポンシブ対応(画面サイズに合わせて見やすく整う仕組み)を採用し、スマホでも読みやすい状態を用意しておきましょう。まずはご自身のスマホで、トップページ・会社概要・問い合わせの3ページを確認するだけでも、改善点が見つかりやすいです。
2-2. 最新情報が数年前で止まっていると「今も動いている会社?」と疑われる
「お知らせ」や「新着情報」が数年前から止まっているサイトは、訪問者に不安を与えます。 「いまも営業しているのか」「連絡して大丈夫か」と疑われるきっかけになりやすいからです。
また、古い情報が残ったままだと、問い合わせ後のトラブルにもつながります。
- 終了したサービスが載っている
- 退職したスタッフが紹介されている
- 価格や条件が現状と違う
こうしたズレは、相手の不信感につながります。
頻繁な更新が難しくても構いません。展示会出展のお知らせ、休業日の案内、採用情報の更新など、年に数回でも「動いている」ことが伝わる状態を作るだけで印象は変わります。社内で更新が難しい場合は、更新担当を決める、外部に委託する、更新しやすい仕組みにする、といった現実的な打ち手を検討しましょう。
2-3. 名刺やパンフレットとホームページの雰囲気が違うと違和感が残る
「展示会で渡した名刺やパンフレットは洗練されているのに、ホームページを開くと古いデザインのまま」
このギャップは意外と多いです。 人は統一感のない情報に触れると、無意識に警戒します。対面で作った好印象が、ホームページで崩れてしまうのはもったいない話です。
すぐに全面リニューアルが難しい場合でも、トップページのメイン画像、あしらい、色味、写真のトーンを整えるだけで印象は変わります。名刺・パンフレット・ホームページで「同じ会社だ」と自然に伝わる状態を目指しましょう。
訪問者の期待に応える「受け皿」として用意すべきホームページのコンテンツ
ホームページが見やすくても、中身が薄ければ問い合わせにはつながりにくいものです。名刺交換後の訪問者が知りたいのは、主に次の3点です。 「信頼できるか」「自社の課題を解決できるか」「誰が対応するのか」。この裏付けを、ホームページで用意しておくことが大切です。
3-1. まず見られる「会社概要」と「代表挨拶」を整える
トップページの次に見られやすいのが会社概要です。所在地、設立年、事業内容、連絡先など、基本情報が揃っているかどうかが、安心感を左右します。
可能であれば、主要取引先、資格、許認可、対応エリア、沿革なども整理しておくと、初めての相手でも判断しやすくなります。
代表挨拶は「立派な文章」である必要はありません。なぜこの事業をしているのか、どんな姿勢で顧客と向き合っているのかが伝わると、共感が生まれます。顔写真があると、安心感が増すケースも多いです。
3-2. 実績・事例紹介は「任せても大丈夫」の根拠になる
口頭で「できます」と言うより、事例を見せる方が伝わります。実績紹介は、自社が提供できる価値の証明です。
ポイントは、成果を“写真の羅列”で終わらせないことです。 「どんな課題があったか」「どう対応したか」「結果どうなったか」を、できる範囲で具体的に書くと、読み手は自社に置き換えてイメージできます。数字が出せる場合は、過不足ない範囲で添えると説得力が増します。
可能なら、お客様の声や簡単なコメントも載せましょう。第三者の言葉があるだけで、受け取られ方が変わります。
3-3. スタッフ紹介で「顔が見える安心感」を足す
企業間取引でも、最後は人と人の信頼で決まります。どんな人が対応するのかが見えると、安心につながります。 名刺交換をした担当者がスタッフ紹介に載っていれば、「あの人だ」と思い出してもらえるきっかけにもなります。
全員の掲載が難しければ、役員だけ、営業窓口や現場責任者だけなど、主要メンバーだけでも十分です。写真、役割、得意分野、ひと言コメント程度でも、会社の温度感が伝わります。
名刺交換から成約につなげるためのWeb導線設計
コンテンツが揃っていても、「次に何をすればいいか」が分かりにくいと、熱が冷めます。 名刺交換後は特に、短時間で確認して判断されやすいので、迷わせない導線が重要です。
4-1. 迷わせない「お問い合わせ」導線を、分かりやすい場所に置く
お問い合わせボタンは、ヘッダー(上部)やフッター(下部)など、どのページでも見つけやすい位置に置くのが基本です。 デザイン性を優先しすぎてボタンが目立たないと、「連絡したい」と思った瞬間に見失われます。
文言も大切です。「お問い合わせ」だけでなく、「無料相談」「資料請求」など、相手の目的に合わせた入口を用意すると反応が上がりやすくなります。
電話で相談したい人もいるため、電話番号を分かりやすく表示し、スマホではタップで発信できるようにしておくと親切です。
4-2. 展示会で配布した資料を、Webでもダウンロードできるようにする
展示会では資料をたくさん持ち帰るため、紛失や社内共有の不足が起こりがちです。配布資料をPDFで用意し、ホームページからダウンロードできるようにしておくと、相手の社内共有が進みやすくなります。
さらに、ダウンロード時に会社名やメールアドレスを入力してもらう形にすると、名刺交換できなかった人も含めて、見込み客情報の獲得につながることがあります。 名刺交換後のフォローメールで「資料はこちらから確認できます」と案内するだけでも、自然にサイトへ誘導できます。
4-3. FAQで「問い合わせ前の不安」を先回りして解消する
問い合わせの直前は、相手の中に小さな不安が残っています。費用感、対応範囲、納期、最小ロット、契約の流れなどが曖昧だと、連絡をためらいます。
そこで有効なのがFAQです。よくある質問に、簡潔で誠実に答えておくと、問い合わせの心理的ハードルが下がります。 また、FAQが整っていると、やり取りの初動がスムーズになり、双方の手間も減ります。
大阪の企業が意識したい、リアルとホームページの相乗効果
対面の強さがあるからこそ、ホームページが足を引っ張るのは避けたいところです。リアルで作った信頼を、Webで裏付けし、次の商談へつなげる。この流れができると、展示会の成果が積み上がっていきます。
5-1. 対面とホームページの「言っていること」を揃えると、信頼が強くなる
「会うと親しみやすいのに、ホームページは堅い」 「ホームページは立派なのに、問い合わせの対応が遅い」 こうしたズレは、相手に違和感を残します。
大切なのは、対面で伝えている強みや姿勢が、ホームページにも同じ温度で表れていることです。営業担当者の言葉と、ホームページの言葉が揃っていると、相手の納得感は一段上がります。
5-2. 次の展示会前に「自社サイトの健康診断」をしておく
展示会や交流会の予定があるなら、その前に一度、自社サイトを点検しておくのがおすすめです。例えば、次のような項目だけでも見直しておくと、取りこぼしを減らせます。
- スマホで見たときに読みづらくないか
- 会社概要(住所・電話・営業時間など)は最新か
- お知らせや実績は古すぎないか
- 問い合わせフォームは問題なく送信できるか
- 資料やサービス内容への導線が分かりやすいか
大がかりな改修をしなくても、「迷わない・不安が残らない」状態に近づけるだけで効果があります。
5-3. 受け皿を整えて「もう一度会いたい」と思われる企業へ
名刺交換後、ホームページを見た相手に「この会社なら相談してみたい」と思ってもらえれば、次の面談や見積もりにつながります。 逆に、受け皿が整っていないと、興味があっても途中で止まってしまいます。
Webに詳しくなくても大丈夫です。まずは「相手が安心して次の行動に移れるか」という視点で、会社概要・実績・問い合わせ導線の3点から整えてみてください。
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