EFO対策~ホームページの問合せフォーム最適化~

ホームページを運用していく中では、大規模な修正や改善も必要ですが、毎回大きな修正を行っていると、結果が出るまでに時間がかかり、結果が悪ければまた改善策を練り直さなければいけません。
しかしコツコツと小さな修正や改善を繰り返し、その結果を分析、次の改善へつなげていくと、素早くPDCAを回すことができるのです。

今回は、小さな改善ポイントで大きな成果につながるかもしれない、お問合せフォームの最適化について解説します。

ホームページにおけるお問合せフォームの役割

まずお問合せフォームとは、ホームページに埋め込まれたフォームに、必要事項を入力して、送信ボタンを押すと問合せができる機能のことです。
ではそんな機能を持つお問合せフォームの役割とは、何でしょうか。

ほとんどのホームページには、お問合せフォームが存在します。また、各ホームページによって、入力項目も入力する数も、デザインもバラバラです。この項目数やデザイン、機能の仕様などが、問い合わせ率に大きく影響しているとすれば、改善する価値があると思いませんか?

ホームページからお問合せができる3つの方法

お問合せには3つの方法があります。それは、電話・メール・お問合せフォームです。

電話でのお問合せは、ホームページに連絡先として電話番号を掲載している企業がほとんどなので、すぐに質問したい、という場合には手っ取り早い方法ですが、電話は応対する人が必要となるため、土日祝や営業時間外は対応できません。

その代わりメールや問合せフォームであれば、24時間365日送信することが可能です。質問内容に対してのお返事は、お休み中は来ませんが、聞きたい内容をいつでも送ることができることはメリットといえます。

メールについては、メールアドレスを直接ホームページなどで公開すると、迷惑メールが増えたり悪用につながる可能性もあるので公開している企業は少ないかもしれません。その分お問合せフォームを工夫して運用している企業が増えています。
お問合せフォームは、入力項目を運営側で決められるので、知りたい情報を指定してユーザーに入力してもらうことがメリットです。

ユーザーとつながること

自社のホームページを見ているユーザーで、自分の会社に興味を持っているユーザーがいるなら、商品をアピールして営業したい、どんな商品が気になってくれたのか知りたい、などと思うことはありませんか?
フォームは、興味のあるユーザーが何か質問したいときや、取引をしたいときなど、何かしらアクションするときに、ユーザー自身の情報を入力して送信します。
するとメールアドレスとともに、問合せ内容などが会社へ届き、ユーザーとつながる、つまり連絡することができるのです。

ユーザーとつながるメリット

では、ユーザーとつながるとどのようなメリットがあるのでしょうか。
興味のあるユーザーとつながりができると、アプローチすることが可能です。
例えば、興味の持っている製品のカタログを送ることができる、展示会への招待、商談の機会を作るなどです。

お問合せが来て初めてユーザーに連絡ができるため、お問合せ数を増やすことは、取引できる企業や見込みのある企業を増やすことにつながります。

エラーが起きて送信できなければ、意味がない

お問合せフォームは、ユーザーとつながるという大きな役割を担っているため、出来る限りエラーなく、お問合せを送信してもらわないといけません。
逆に言うと、問合せフォームでエラーが起きて、入力が面倒くさくなって離脱してしまうユーザーがいると、せっかく目の前に来たお客様を逃すということになってしまいます。

お問合せページのアクセス数は確保できているけれど、それに比べてお問合せの数が少ないというホームページは、お問合せフォームに問題を抱えているかもしれません。様々な理由で、フォームから情報を送信出来ていなければ、ホームページで集客するという目的はいつまでも達成されません。

EFOとフォームの改善ポイントについて

EFOという言葉を耳にしたことがある方もいると思います。エントリーフォーム最適化といって、お問合せ率をあげるためにフォームを最適な状態に改善することをいいます。フォームは改善して終わりではなく、問合せ率が改善しているのか、アクセス解析を通して分析することで結果を判断してください。

EFO(エントリーフォーム最適化)とは

EFOとはEntry Form Optimizarionの略で、お問合せ率を改善するために、PDCAを回しながら、 「問合せフォーム」を最適化する動きです。
フォームは、ユーザーがホームページでアクションする直前に情報入力する場面のため、何かを購入する、申し込む前となり、気持ち的にも高まっている状態です。

そのようなときに、必要以上に情報を入力する数が多かったり、操作が分かりづらく何度も入力エラーが起きてしまっては、だんだんと問合せするモチベーションが下がってしまい、離脱しかねません。
そういったあと一歩で問合せにつながるユーザーを離脱させないために、フォームを最適な状態にしておく改善ポイントがあります。

5つのフォーム改善ポイントとは

フォームの改善とは本当に小さなこともありますが、過去のデータから離脱する可能性が高い箇所や、ユーザー目線で制作されていない部分が分かっているため、まだ改善できていないホームページは修正を行い、問合せ数の増加を目指すことが可能です。

質問項目の数は本当に必要な項目のみ

お問合せの内容に対して、必要以上にユーザーに多くの情報を求めてはいけません。例えば資料請求ができるフォームの場合、電話番号を記載する項目があると、電話で営業されるのかなといった不安が残る場合もあります。
どうしても電話番号が必要な場合は、その理由を明確に記載すると安心につながります。

このように質問項目については、本当に必要な入力項目かどうか考え、必要最低限の項目にしてください。

入力エラーの場合は、その場で理由を分かりやすく示す

問合せ項目に情報を入力していると、メールアドレスを入力してほしい項目欄に、間違えてひらがなで名前を入力してしまうことがありますが、大抵の場合はエラー表示が出るようになっています。
しかし、ユーザーがすべての項目を入力し終わって、最後に「送信ボタン」をクリックした後にエラーということが分かったとすると、送信ボタンを押したらもう送信完了したと思ってエラーに気付かなかったり、今は時間がなくてまた後で入力しようと思って結局しなかったということがあり、問合せフォームから離脱する原因となっています。

そのためエラー表示については、間違った入力をするとその場ですぐに分かるように、エラーが目立つ形で示すことが大切です。

スマホ表示でもストレスなく送信できるか

これは運営者がパソコンの画面ばかりを見てチェックしていると忘れがちですが、スマホでお問合せするユーザーのことも考えて、設計されているのかもとても重要です。
スマホで閲覧したときに、フォームの入力画面の表示が崩れていないかのチェックはもちろんですが、他にも入力する文字が数字であれば、スマホでは数字を入力する画面に切り替えて入力しなければいけません。

つまりユーザーのことを第一に考えて、数字の入力画面では自動で数字のキーワードに切り替わるように設定しておくと、ユーザーにとって使いやすい問合せフォームとなります。

必須項目は分かるように記載

項目の入力には、必須項目と任意入力とあります。必須項目については、入力していないと送信エラーとなるように設定されていますが、必須ということがユーザーに伝わっていないことがあります。
これは例えば記号の「※」だけが項目名の前に赤色で表示されている場合に、ユーザーが気付かなかったり、必須という言葉が項目名と離れた場所にあるために気付いていない場合もあります。
必須項目は、ユーザーが見つけやすい位置に、言葉で「必須」とわかるように表示してください。

全角・半角の指定は外す

項目へ入力するときに、全角のみや半角のみの入力しかできない状態であれば、すぐにその指定を外してください。この状態で間違った入力をするとエラーとなって入力をやり直すことになり手間がかかります。

どれもすぐに改善できるポイントです。ユーザー目線でもう一度フォームを見直してください。

EFOの効果とは

EFOによってフォームが最適化されたら、お問合せ数などの数値がどのように変化したのかみていきます。

コンバージョン率の改善

コンバージョンとはCV(Conversion)の訳で、ホームページ制作の分野においては、最終的にユーザーが行うアクションの成果のことをいいます。コンバージョンの内容は、商品の購入や会員登録、セミナー申し込みやお問合せなど、ホームページによって異なります。
フォームを最適化することで、フォームから離脱していたユーザーが減り、フォームを通過してくれることで、コンバージョンを獲得できます。このことにより、コンバージョン率の改善が見込めます。

EFOツールの導入

フォームの改善には、フォーム自体を修正する方法と、EFOツールの導入によって解決できる方法があります。
EFOツールとは、フォームを最適化してくれるソフトです。導入することによって、フォームのどこに問題点があるのかを把握できたり、入力支援機能によって、例えば郵便番号を入れると自動で住所を表示してくれる、フォーム完了までの残り項目数を自動で出してくれる、などの機能もあります。

こういったツールを導入して効率的にフォームを最適化する方法もあります。
EFOツールはたくさんあるため、金額や機能面などの違いをよく調べて導入することをおすすめします。

まとめ

ホームページのお問合せフォームは24時間365日送信することができ、ユーザーは時間を気にせず送信することができます。またホームページ運営側も、フォームでお問合せしてもらうことで、ユーザーとつながることができ、様々なアプローチをすることが可能です。

しかし、ホームページに中々お問合せが来ない場合には、お問合せフォームに問題があるかもしれません。フォームの仕様に問題があり、フォームから内容を送信できなければ、お問合せはいつまでたっても来ません。

そこでお問合せフォームをいかにストレスなく、スムーズに送信できるように最適化するのが、EFO対策です。このEFO(エントリーフォーム最適化)によって、今までユーザーが離脱していた箇所を見直し、コンバージョンにつながりやすいフォームへ改善するのです。

このフォーム最適化は、フォーム自体を改修する方法と、EFOツールの導入によっても改善することができます。ツールの導入には、様々な種類があり、値段も違うため、ホームページに合った内容を選んでください。

お問合せフォームを最適化することによって、今までフォームで離脱していたユーザーを逃さずコンバージョンにつなげることができます。