不動産ホームページの制作で必要なコンテンツや制作手順について

不動産ホームページは年々増加しており、ユーザーが知りたい物件情報を簡単に見つけられたり、管理者側としても更新しやすいなど、様々な機能が工夫されています。今回は不動産ホームページにおける特徴や必要なコンテンツ、制作手順についてご紹介します。

不動産ホームページの特徴

不動産ホームページは、有名なポータルサイトがいくつもありますが、地域密着で営業している不動産ホームページもたくさんあります。物件検索システムや物件の更新管理にはどのような特徴があるのでしょうか。順に解説していきます。

ホームページで扱う不動産の内容

不動産のホームページとは、どんな内容について情報提供しているホームページを指しているのでしょうか。

・不動産売買
・不動産賃貸
・不動産投資・収益物件
・建築・リフォーム・テナント
・マンション・戸建て・土地

上記すべてを扱っている不動産のホームページもあれば、一部に特化したホームページもあります。つまり不動産のホームページは扱う内容が幅広いため、ユーザーがどの情報を探しているのかに対して上手くマッチングするコンテンツを用意する必要があります。

物件検索しやすいホームページ

不動産のホームページといえば、物件が数多く掲載されていて、そこから自分の探している物件を検索します。
地域や値段、特徴など様々な条件を選択して物件検索できると、ユーザーにとって使いやすいホームページといえるでしょう。

物件検索の仕様

不動産にも様々な種類がありますが、ユーザーが求めている情報とそれを解決できる情報が提供されているホームページであれば、ユーザーの興味を引くことができます。
物件検索の仕様を考える際には、どういった検索項目や表示方法であれば、ユーザーの悩みを解決したり満足してもらえるのかまずは考えてください。

また物件検索した後に出てくる物件の詳細ページについても、たくさん写真が掲載されていたり、設備情報、周辺情報、不動産会社のおすすめポイントなど、提供する情報によっては他社と差別化できます。

昔は店舗で物件を探してもらうことが主流でしたが、今では事前にホームページで物件検索して、その物件のお問い合わせをするなどホームページの使い方も変わってきています。

更新管理しやすいホームページ

更新管理とは、ホームページが完成した後も新着情報やブログを更新したり、何かホームページの情報に変更があった場合には修正できることをいいます。簡単そうに聞こえますが、社内でホームページの担当を決めていたり、ブログの記事チェックなどの体制が整っていないと、なかなか新しい情報を発信することはできません。

ホームページの管理体制

ホームページの更新頻度が高いと、ユーザーは最新の情報を得ることが出来るため、企業に信頼を寄せるようになります。ホームページの管理体制が整っていれば、最新の物件情報だけでなく、例えばイベントなどの情報も常に発信することができ、メリットは大きいといえます。

不動産ホームページで必要なコンテンツ

不動産ホームページでは、ほとんどのサイトで物件検索システムが入っています。またそれに加えて、他社との違いを明確にするためのコンテンツが必要です。
不動産ホームページではどのような特徴のコンテンツがあるでしょうか。ご説明します。

強み・選ばれる理由

数ある不動産ホームページの中で、ユーザーが物件を検索・比較検討すると考えられます。その中で、会社や店舗の魅力を発信しなければいけません。
ライバル会社や他社と比べて、どんな特徴があるのかが分かるコンテンツを用意すると、ユーザーにとっても違いが分かる1ページになります。

アフターフォローやサポート体制

安心・安全な生活を送るためにサポートは必須ですが、どのようなサポート体制だから選ばれているのか、といった点が具体的であれば御社の魅力として発信できます。

例えば不動産賃貸であれば、24時間365日サポートしてもらえる、周辺の情報を教えてもらえる、などがあります。また物件購入であれば、点検の頻度もライバル企業との違いを出せます。また弁護士や税理士など提携している専門家に相談できるサポートもあります。

対応するスタッフ

初めて相談する際には、どんな方が案内してくれるのか気になります。女性のお客様には女性のスタッフが対応することが、お客様の安心につながることもあります。
また経験豊富なスタッフと書かれていることがよくありますが、例えばどんな資格を持っているかや、顔写真と一言コメントがあるだけでも、安心して相談することができます。

コストパフォーマンス

もし他社よりもコストパフォーマンスが良いなら、選ばれる理由の一つになります。できれば、どういった理由でコストパフォーマンスが良いのかを説明できると、共感を得やすくなります。

物件検索

どんな物件があるのか検索できるコンテンツは、不動産ホームページに必須です。
検索項目としては、沿線・駅、路線図、地図などの場所から物件を探す方法と、間取りや家賃、通勤時間から探す方法など様々あります。ホームページによっては、検索項目を数多く用意している場合と、いくつかに絞って物件検索できるサイトがあります。

物件検索は、ホームページ制作の要件定義の段階でどのような検索機能にしたいのかを、制作会社と運営者で話し合う必要があります。事前準備の段階で、検索項目やデザイン、物件の登録項目まで決めておきましょう。

物件詳細

物件詳細ページには以下の情報が掲載されています。

・家賃・管理費
・間取り図
・物件写真(複数枚)
・基本情報(住所、アクセス、構造、築年月、専有面積、敷金/保証金、向きなど)
・地図
・設備情報(バストイレ別、フローリング、エアコンなど)
・入居条件、入居時期、
・おすすめポイント
・物件の空室状況
・物件に問い合わせできる電話番号やお問い合わせフォーム

どんな物件情報を掲載するのかも、ホームページ制作の時点で決定しておきます。たくさんの項目があれば、ユーザーにとってはうれしいですが、それらの情報が整理されていないとユーザーには伝わりません。どのようなデザインで物件詳細ページを制作すると、お客様の要望に答えられるのか、確認していきましょう。

お問い合わせフォーム

お問い合わせフォームは、総合的なお問い合わせフォームと、各物件詳細ページに付いているお問い合わせフォームがあります。
不動産ホームページは、それぞれ物件詳細ページにもお問い合わせフォームが付いていて、気になった物件についてすぐにお問い合わせできることが特徴です。

また無料相談のフォームや来店予約のフォームなど、不動産ホームページは複数のフォームを持っていることあります。ユーザーが抱える問題やお問い合わせに寄り添えるよう、フォームへの導線を確保し整理されたホームページが望ましいです。

よくあるご質問

来店したお客様からよくいただく質問などがあれば、先に掲載しておきます。先回りすることで、事前に問題が解決できてお客様の印象は上がります。また、店舗やお電話でよく質問がある項目については、ホームページに記載することにより質問に答える手間を省くことができます。

店舗紹介(会社概要)

最後に店舗紹介(会社概要)です。実際にお客様が店舗に訪れる場合には、店舗写真を載せたり、スタッフ紹介には写真付きの自己紹介を掲載することで、安心して来店してもらうことにつながります。

不動産ホームページの制作手順

これから不動産ホームページを制作する場合、どのような手順で行えばいいでしょうか。物件検索の機能については、事前にしっかりと仕様を決めておくと、デザインや構築の段階に入った際にスムーズに進行することができます。

要件定義・見積もり

ホームページを制作会社に依頼する場合、特に不動産ホームページのように検索システムが必要な場合は、数社に見積もりをとって、制作会社を決める場合がよくあります。

見積・提案の依頼の仕方についてはRFP(提案依頼書)を作成して依頼をすると、数社出てくる見積を比較しやすく、業者選定がしやすくなります。RFPについて詳しくはこちらのコラムをご確認ください。

また要件定義については、不動産ホームページにおいてはとても重要です。基本的には、だれに向けて(ターゲット)どのようなコンテンツを提供するのか、といったことを決めますが、それに加えてホームページの機能的な部分についても、あらかじめ決めておきます。

物件検索においては、どのような検索項目や表示方法を実現するのか、予算内で出来る機能なのかなど詳しく決めておくことをおすすめします。

WF(ワイヤーフレーム)の作成

要件定義で不動産ホームページの内容やシステムの仕様が決まれば、続いてWF(ワイヤーフレーム)の作成に取り掛かります。

この段階では、デザインの前段階で全体のレイアウトや、どこにどのような写真が入る、原稿のボリュームは100文字くらい、といった細かな内容を決めていきます。サイト運営者は、このWFを元に原稿や写真を準備します。

この段階で、原稿作成のためのライティング作業や、写真撮影が入ることもあります。

デザイン作成

WFで全体のレイアウト等が決まり、次にデザイン着手となります。デザインについても要件定義の段階で、ホームページ全体の色味や雰囲気、参考にしたい他社のホームページなどを共有しているので、それに合わせてデザインがスタートします。

まずはトップページのデザインを作成し、サイト運営者側でチェックを行い、デザインに問題なければ下層ページのデザインをスタートします。

構築・チェック

デザインが全て完成するとホームページの構築に入ります。

そして構築が終われば、ホームページがパソコンやスマホなどのデバイスで問題なく閲覧できるかチェックをしたり、お問い合わせフォームなどの機能のチェックを行います。

またこのタイミングで、物件の登録が可能となります。物件を登録して、物件検索のシステムも問題なく動くか確認を行います。

完成・運用スタート

物件の登録などが完了すれば、ホームページが公開となり、運用がスタートします。

まとめ

不動産ホームページの特徴は、まず扱う内容が幅広いことでした。
不動産売買や賃貸に加えて、投資物件などもあるので、どういった不動産物件を扱っているのかがトップページで一目見て分かるようにすると、ユーザーが迷わずコンテンツにたどり着けます。

また不動産ホームページは、物件検索しやすいホームページであるとともに、管理しやすいホームページであることも重要です。ユーザーとサイト管理者どちらにとっても、使いやすいホームページであることが理想です。

そして不動産ホームページで必要なコンテンツについてもお伝えしましたが、「強み・選ばれる理由」ページは、他社を差別化するために必要なコンテンツとなります。アフターフォローやサポート、対応するスタッフなど、どういった魅力がある会社(店舗)なのか、しっかりと伝えましょう。

最後に不動産ホームページの制作手順で重要なのは、要件定義の段階でホームページのターゲットや目的だけではなく、物件検索システムの仕様まで決めることです。どういった検索項目が必要で、どのようにホームページで見せたいのか、また管理側ではどのように物件登録したいのか、といった細かな部分までサイト運営者と制作会社ですり合わせを行います。

不動産ホームページは、完成後も新しい物件登録を行う必要があるため、計画的に管理・運用しましょう。