採用サイト制作で失敗しないためには
採用サイトは、採用サイトと呼ぶ他にも、求人サイト、リクルートサイトと様々な呼び方がありますが、どれも求職者のための専用ホームページの呼び方です。本記事では採用サイトと呼びます。
ではその採用サイトは、どんな戦略を持って制作すると成果につながるでしょうか。また求める人材から応募がくる採用サイトとは、どんなコンテンツが含まれるのでしょうか。求人媒体への情報掲載ではなく、自社の採用サイトを制作することで得られる効果も含めて、本記事では、失敗しない採用サイトを制作するための内容をまとめました。
目次
採用サイトを制作する前に
採用サイトを制作することが決まったら、どんなコンテンツを掲載しようなどと考えますが、その前にコーポレートサイトではなくオリジナルの採用サイトを制作することの重要性や、採用サイト制作の目的や役割などを明確化させることが最優先です。
採用サイトを使って採用活動を行うストーリーが出来てから、制作の準備に取り掛かると、目的を達成できる採用サイト制作へとつながります。
採用サイト制作の目的を明確化させる
採用サイト制作の目的はもちろん人材を採用することですが、採用サイトはただ制作すれば良いわけではなく、また採用応募者が増えれば良いわけでもありません。採用サイトの目的は、ただ応募者数を増やすのではなく、応募してくる人材の質を上げることであり、企業が欲しい人材から応募が来るような採用サイトを制作することです。
例えば採用サイトを制作したことがある企業のよくある失敗や問題点としては以下のようなことがあげられます。
・採用コストが年々増加
・応募者は増えたけど、求める人材ではなかった
・入社はしたものの、すぐにやめてしまう
・そもそも応募がない
ではそれぞれの失敗や問題点を詳細に解説します。
採用コストが年々増加
採用サイトを持っていても、求人媒体へ情報を掲載していたり、広告を出している企業はたくさんあります。しかし採用戦略が曖昧であったり、最適な求人媒体を選択出来ていないと、求人媒体を通じて良い人材に出会えていない可能性があります。たとえ応募数は増えても採用面接まではいかないという場合や、採用しても長続きしない、という状態が続くと採用コストばかりかかってしまいます。
応募者は増えたけど、求める人材ではなかった
応募数は増えても求める人材ではなかった場合は、目的を達成できる採用サイトとはいえません。企業の良い部分ばかりを発信していると、応募者は増える傾向にありますが、企業が求めている人材からの応募でなければ、成功とはいえません。
入社はしたものの、すぐにやめてしまう
実際に入社につながったとしても、働くイメージや業務内容などに納得がいかず、やめてしまうこともあります。企業側が求める人材や業務内容などが応募者に伝わっていなかったり、応募者が求めている情報が採用サイトでは分からなかったなどの原因で、企業の状況を「知らなかった」「理解出来ていなかった」状態であることが考えられます。
そもそも応募がない
採用サイトのコンテンツが他の会社と差別化できていなかったり、オリジナリティがない場合は、競合他社と比較されて負けてしまい、なかなか応募に至りません。また採用サイト自体が見られていない可能性もあるため、こういった問題の場合は、コンテンツの見直しと採用サイトへの導線と両方を考える必要があります。
採用サイトを制作しても、戦略が無ければなかなか良い人材を採用することができません。
ただ採用サイトを制作するだけではなく、制作の目的を明確化することによって、採用サイトのコンテンツ作りが変わってきます。オリジナルの情報を発信し、また応募者にとっても欲しい情報が掲載されている採用サイトを制作しなければなりません。
求人活動における採用サイトの重要性
採用サイトを制作するということは、コーポレートサイトなどの会社ページの一部に採用ページを置くことではないため、予算をかけて採用に力を入れていくということの表れではないでしょうか。
コーポレートサイトではなく、採用サイトを制作する理由
コーポレートサイトは、会社情報を発信するサイトで掲載する情報量も多く、ターゲットも様々です。そんなコーポレートサイトの1ページに採用ページを作ってしまうと、情報量が限られてくるため、採用ページが埋もれてしまいます。
目的とターゲットが違うため、分けて制作することが望ましいです。
求人媒体への情報掲載と、採用サイトの情報の違い
最近では求人サイトに広告を掲載したり、情報を掲載することもありますが、そういったサイトでは情報を載せる枠が決まっているため、自由に内容を決めることが難しく、求職者に向けて企業独自の情報を伝えづらい傾向にあります。
その点採用サイトを制作すると、デザインに限りがなく、写真や文章の文字数制限もないため、自由に表現することが可能となるのです。
こういった理由から採用サイトを制作することは極めて重要です。採用サイトを制作する目的を明確化して、採用チームでその重要性の認識を統一してから制作に取り掛かかってください。
採用サイトの作り方
採用サイトの制作にあたり、どのようなコンテンツを制作すると目的を達成することにつながるでしょうか。自社の魅力やアピールしたい情報ばかり発信するのではなく、求職者が求めている情報を理解し、バランスよく掲載している採用サイトでなければ、求める人材からの応募が増えないどころか、採用コストばかりかかってしまうことになります。
必要となるコンテンツ
採用サイトにおいて、必要となるコンテンツは一般的には以下となっております。
・会社情報
・代表・採用メッセージ
・社員紹介
・働く環境
・求める人物像
・募集要項
・福利厚生
どのコンテンツに関しても、他社と差別化するための工夫を持って制作することが大切です。例えば代表メッセージは、入社を考えている求職者であれば必ず見るといってもいいページです。そのページで一般的な挨拶で終わらず、代表自らがどんな会社であるかを伝えたり、どんな人と働きたいかなどのメッセージを発信すると、他社と差別化でき、会社のイメージが分かるコンテンツになります。
必要なコンテンツを判断するには
どんなコンテンツが採用サイトに必要かを判断するには、実際に入社した社員に聞いてみるのも1つの方法です。社員アンケートから、必要なコンテンツだけでなく、参考にならなかった採用サイトの情報なども聞けると、採用サイトの改善へとつながります。
他には、求職者が知りたい情報を調査している求人媒体も多くあるため、それらを参考にして、企業が発信したい情報と求職者が求めている情報の両方を採用サイトへ掲載すると、人材のミスマッチを最小限にすることができます。
また新卒採用と中途採用と両方の人材を求めている場合は、見せる情報が違うコンテンツもあるため、ページを分けるなどユーザーが見たい情報へ辿り着けるよう迷わない導線を引くことも重要です。
採用サイトの写真素材について
採用サイト制作においては、働くスタッフやオフィス環境などの写真撮影をプロに依頼することは必須です。採用サイト以外のホームページでは、実際の写真ではなくイメージとしてフリー素材を使用することもありますが、採用サイトで写真の存在は大きく、また企業イメージを表すものでもあるので、オリジナルの写真を用意して掲載することは必要不可欠です。
最近の採用サイトの特徴
自社の魅力や特徴を分かりやすく伝えている採用サイトは、どのような工夫をして制作しているのでしょうか。最近の採用サイトは、デザインで見せ方や表現の工夫、動画の使用、分かりやすいキーワードで会社の魅力を説明など他社と差別化して、会社に興味を持ってもらう工夫をしています。
インフォグラフィックスを使った表現
例えば最近の特徴を挙げると、「数字でみる〇〇」「キーワードでみる〇〇」というコンテンツがよく出てきます。〇〇には会社名が入り、インフォグラフィックスを使って数字をグラフ化しイラストも交えてデザインしています。内容は、会社の男女比率、勤務地、残業時間、社内の部活、退社後の時間の使い方など、社内のことからプライベートまで幅広くあり、企業の働く環境や社風、どんなスタッフが多いのかなどがよく分かるコンテンツです。
動画の活用
動画は写真だけでは伝えられない多くのメリットがあります。まず短時間で多くの情報を簡潔に伝えることができます。また文章は読み進めていく必要がありますが、動画は流れているのを見るだけなので、ハードルが低く訴求することができます。そのため採用サイトでも動画を活用して、求職者に情報を伝える企業が増えています。
採用サイトにおける動画の内容としては、先輩社員のインタビューや仕事内容、会社情報と様々ありますが、どの動画も「ここで働きたい!」と思わせるような映像になっています。
最近の採用サイトの特徴は、他社との差別化を図るためにどれだけ分かりやすく求職者に情報を伝えるかです。採用サイトの制作に多く予算をかけても、情報が複雑になって、企業側の思いが伝わらなければ、人材のミスマッチにつながります。企業の魅力は十分に出しつつ、よりシンプルな構成の採用サイトこそが、良い人材採用につながるサイトといえます。
トレンドを取り入れたデザイン
採用サイトは、企業の魅力を伝えるために、目立つカラーや動きを使って求職者の印象に残るようなデザインをしている場合も多く、独創的なデザインでかなりインパクトの強いデザインも見受けられます。
単独人物写真でインパクト大
全画面に一人の人物を掲載し、キャッチコピーとともに視覚に訴える、そんなインパクトのある採用サイトがトレンドです。ファーストビューに入る情報をより少なくすることで、シンプルな訴求が可能です。
仕事風景の写真で会社の雰囲気を見せる
仕事場の風景や、複数の社員が写っている写真、働いている写真は、会社の様子や環境が分かります。会社の雰囲気を感じてもらえる訴求方法です。
イラストを使用して想像力をかき立てる
トップページには、必ず写真を持ってくるのがいいわけではありません。イラストがもたらす効果は、難しいことでも親近感が湧くイメージに変換することができ、わくわできることです。
会社の未来や、求職者が想像しづらいサービスや業務内容のときは、分かりやすく説明するために使用することもあります。
トレンドを取り入れたデザイを採用するかどうかは、企業がどんな人材に対してアピールしたいのか、というターゲットを決めて、その人に届く表現はどんなものかを考えなければいけません。企業イメージに合うデザインである必要もあります。
採用サイトを開いた瞬間に目に飛び込んでくるトップページは、強いインパクトを与えられるため、重要コンテンツとして考え制作します。
採用ブランディング
採用活動において、採用ブランディングはできていますか。自社のことをブランド化していくことが、今後の採用活動にとって重要となります。
採用ブランディングとは
採用ブランディングとは、自社のブランドイメージを高めて、採用活動に生かしていくことです。これから採用をスタートするためには、自社をブランド化出来ていないと、求める人材を獲得できません。自社の魅力や求める人物像について上手く発信出来ていなければ、求職者に情報が伝わらず、求める人材が集まることは難しいからです。
つまり採用ブランディングをしながら、その内容を採用サイトへ生かしていくと失敗しない採用サイト制作となります。
採用ブランディングのやり方
採用ブランディングの方法は、とてもシンプルで、ぶれない軸を作り実践していくことです。採用活動においての失敗は、ターゲットが変わったり、メッセージが中途半端であるため、求める人材に届かず、求める人材を獲得できないことです。
ぶれない軸を作るために、まずはターゲットを明確に決めます。ターゲットとはどんな人材を採用したいか、会社で活躍してもらい人はどんな人かです。ここを深く考え明確にすると、次にそのターゲットに届けるメッセージが決まります。
このターゲットやメッセージを採用サイトに生かして、求める人材の獲得につなげます。
採用サイト制作まとめ
採用サイトの制作には、事前の段取りがとても重要です。目的を明確化することによって、求める人材の獲得につながる採用サイトとなるからです。
採用サイトからよりたくさんの応募数を集めるのではなく、応募数は少なくても確実に採用につながる人から応募してもらうという戦略で採用活動を行うと、目的を達成できる採用サイトとなります。
また採用サイトのコンテンツについては、実際に入社した社員へのアンケートや、求人媒体の調査も参考にしながら、自社がアピールしたい情報だけでなく、求職者が求めている情報も掲載することが大切です。
デザインは印象に残るインパクトあるデザインにしたいですが、ターゲットに響くようなデザインかどうかを判断して制作することをおすすめします。トレンドデザインや、最近の採用サイトの特徴を交えながら制作すると、分かりやすくシンプルな採用サイトになります。
最後に採用ブランディングを行い一貫性を持った採用活動をする中で、そのブランディング内容を採用サイトへ生かすと、ターゲット訴求に効果的となります。