クリニック(診療所・医院)のホームページを制作するなら

クリニック(診療所・医院)のホームページを制作する際には、どういったことに気を付けるべきでしょうか。
本コラムでは、ホームページのターゲット層やどういったホームページを目指すべきか、また掲載するコンテンツについて詳しくご紹介します。

クリニックのホームページ制作の特徴

クリニック(診療所・医院)のホームページは、BtoB向け、一般消費者向けのホームページとは異なり、また総合病院などの大規模な病院とも少し違った特徴を持っています。まずはどのような特徴を持っているのか、ご紹介します。

クリニック(診療所・医院)のホームページ制作とは

まず初めにクリニック(診療所・医院)とは、どういった規模のことを指し、どのような特徴を持っているのでしょうか。
病院とクリニックは、どちらも病気やケガを治療してくれる場所となりますが、一般的にはクリニックは身近で地域に密着しているイメージで、病院というとクリニックよりも数が少ないが専門的な治療を行ってくれるイメージがあるかと思います。

具体的には、病床数が20以上で複数の診療科を持つ医療機関を病院といい、クリニックは病床数は19以下や病床を持たない場合もあります。
またクリニックは「地域のかかりつけ医」という地域の役割を担っています。

つまりクリニック(診療所・医院)のホームページを制作する場合には、コンテンツを閲覧するユーザーは「地域のかかりつけ医」を探している人が主になります。そういった層に向けて、コンテンツを分かりやすく発信することが制作の上で大切です。

特徴的なターゲット層

クリニック(診療所・医院)のホームページを探している人は、どんなお悩みを抱えているのでしょうか。

・新しくその地域に引っ越してきた人で、新しいかかりつけ医を探している人
・通っているクリニックが自分に合わないので変えたい
・病気やケガをして、これから行ける近所の病院を探している

上記は、ホームページを見ているときの患者様の状況となります。

ホームページをこれから制作する場合には、どんな特徴を持ったクリニックなのかをアピールすることで、ユーザーは自分に合っているのか判断することができます。ホームページを見て、一度クリニックの先生に診てもらいたいと思ってもらえれば、来院につながります。

目指したいホームページのかたち

ではどんなホームページを制作すれば、何かあったときにすぐに相談してもらえるクリニックとなるのでしょうか。ホームページでできることは、ページへアクセスを集めることと、ホームページ内のコンテンツを充実させることです。

ホームページは、制作してもユーザーからのアクセスがなければ、クリニックの情報を届けることができません。そのため、ユーザーがどのようにホームページへたどり着くかを考える必要があります。

ホームページへアクセスを集める方法

ホームページを知ってもらうためには、例えば駅やバスの中に広告を掲載したり、DMを配るなど様々な方法があります。予算がある場合には、こういった広告を使ってクリニックの名前や特徴を知ってもらいます。

またネット広告という方法もあります。病気やケガをしたとき、ネットですぐ行ける病院を検索する場合もあります。ネットには、クリニックを検索するポータルサイトが数多くあります。そういったサイトに登録してクリニックのことを知ってもらう方法もあります。
しかしポータルサイトへ登録するには費用がかかる場合もあるので、自分たちで検索上位を目指す方法もあります。

コンテンツを充実させる

ホームページの中には多くのコンテンツが必要となります。コンテンツの数は多ければ、役に立つかもしれませんが、情報が整理されていないとユーザーにとっては使いづらいサイト、つまり知りたい情報にたどり着けないサイトになってしまいます。

ユーザーが知りたい情報を整理したうえで、分かりやすい情報発信をし、ユーザーの抱えている問題を解決できるようなホームページが理想です。

押さえておきたいコンテンツ

クリニック(診療所・医院)のホームページには、どのようなコンテンツがあると、ユーザーの目を引いたり、役立つホームページとなるのでしょうか。1つずつその特徴を見ていきます。

初めての方へ(初診・再診)

ホームページを初めて見に来たユーザーへのメッセージを発信できるコンテンツです。そのクリニックに興味があってホームページを見ているので、このコンテンツでは、どのような特徴のあるクリニックなのかしっかりとアピールします。

予約体制について

例えばクリニックで診てもらうためには、予約が必須なのか、予約なしでも受診できるのかが情報として書いてあると、初診の場合は安心してクリニックに通うことができます。
一度クリニックに行ったことがあれば当たり前のことでも、初めての場合は分からないことが数多くあります。そういった方に向けて親切かつ丁寧な説明が書いてあると、クリニックの印象が良くなります。

地域との関わり、診療科の説明

地域の中でどういった役割を果たそうと努めているクリニックなのか、またどういった特徴のある診療科をもっているのか、など簡単にクリニックの説明がしてあると、初めてのユーザーがクリニックのことを理解しやすくなります。

診療内容

診療内容が1つのクリニックもあれば、数多く持っている場合もあります。1つに絞って専門的に診ている場合は、その特徴をアピールし、たくさんの診療内容があれば整理して分かりやすく伝える必要があります。

一目でどのような診察内容があるか分かる

内科、アレルギー科、皮膚科、小児科、歯科医院…などたくさんの診察ができるクリニックの場合は、様々な症状を抱えた患者様が閲覧に来る場合を考えて、一目でどのような診察ができるのか分かるようにしておくと、患者様にとって親切なホームページとなります。

クリニックの特徴・コンセプト

クリニックの魅力をアピールできるページになります。

・診療時間が平日は夜7時まで、夜間診療があるなど
・オンライン予約が可能
・オンライン診療や在宅医療をしている
・駅近や駐車場完備などアクセスが便利
・最新の設備が揃っている
・患者様と近い距離感で接することができる

上記は一例ですが、どういった特徴を持ったクリニックなのかが分かると、興味のある患者様にとっては、他のクリニックと比較できて選びやすくなります。

院長紹介・スタッフ紹介

クリニックのホームページでは院長の顔写真を始めとして、クリニック内の様子がよくわかるような写真が数多く掲載されています。
どのような先生が診てくれるのか、顔写真とともに紹介してあると、会ったことはなくても親近感が湧きます。出来るだけ明るく、親しみのあるクリニックというイメージをもってもらうために、先生やスタッフの方の働く様子や、院内の様子の写真を多く使ってください。

よくある質問

もし患者様からよくいただく質問があれば、事前にホームページへ掲載しておくと、来院前に問題を解決してもらうことができます。

例えば決済については、現金のみなのかクレジットカードも対応しているのかは、事前に知っておいてもらうと用意ができるため親切です。
また予約制かどうか、近い薬局はどこなのか、英語の診断書はもらえるのかどうかなど、患者様がクリニックに行く前から抱いている疑問がある場合には、よくある質問のコンテンツに書いてあると便利です。

コラム

クリニックの先生がコラムを執筆しているコンテンツです。その内容は、先生の専門分野に特化した内容や、ちょっとしたお悩みを解決するコラムが多く、一般の人ではなく、クリニックの先生にしか書けない専門的な知識をわかりやすく解説するスタイルが多いです。
例えば、世間で流行っている病気や、季節ごとによくある病気(熱中症や感染症など)、日々の健康維持についてなどテーマは幅広く取り扱われています。

クリニック情報・アクセス

ホームページの中では欠かせないコンテンツです。情報は基本的な内容で問題ありませんが、トップページのよく見える位置に配置したり、どのページを閲覧していても、すぐに分かる位置に遷移するボタンを置いたりなどの工夫が必要です。

アクセスについては、駅から近くにあることや、駐車スペースが多いなどメリットとなる部分は、アピールしつつ掲載しましょう。

お問い合わせ

何かちょっとした疑問があって、クリニックへ行くかどうか迷っている患者様のために、お問い合わせ先があれば親切です。
お問い合わせの場合は、クリニックへの電話やお問い合わせフォームを設置するなどの方法があります。お電話の場合には、受付時間に制限がありますが、お問い合わせフォームであれば24時間、時間を気にせずに問い合わせすることができます。

予約システム

昨今主流となりつつあるのが予約システムの導入です。自院のサイト内にシステムを構築せずとも、ASPやクラウド型で医院予約システムが多く出ているので、それらと連携することが望ましいです。
「待たされる」という事が集患するうえでデメリットに働くことが多くありますので、WEB上で予約できる仕組みの導入は、もはや必須と言えるのではないでしょうか?

制作手順について

クリニック(診療所・医院)のホームページの特徴やコンテンツが明確になった先には、どのような手順を踏んで制作するのか、ご紹介します。

要件定義・企画構成

どのような業種であっても、要件定義は最初の段階で行います。「初めに知っておきたいWEB制作の流れ」のコラムでも触れましたが、要件定義は、誰に向けてどのような情報を発信しているホームページなのか、といった基本的な内容を定義します。

今回であれば、クリニックへ(診療所・医院)のホームページ制作となるため、クリニックへ来院する見込みのあるユーザーがターゲットとなります。また地域に根ざした医療を目指している場合には、クリック周辺の学校や会社などもターゲットに含まれます。

また発信する情報は、先ほど挙げたコンテンツとなりますが、出来るだけ詳しく掘り下げることをおすすめします。例えば、クリニックへのことをどのようにアピールするかです。土日も診療しているので、平日通いづらい患者様に来てもらいたい、予約システムがあるので自分の空いた時間に予約できる、などの特徴や強みを明確にすることが必要です。

ワイヤーフレーム作成

ホームページでアピールするポイントや基本的な情報がそろったら、どういったページにコンテンツを落とし込むかを考えます。

トップページでは、ユーザーが見やすい位置に「初診の方へ」といったメッセージを配置する、トップページのメインビジュアルには、医院長とスタッフが笑顔で写っている写真を掲載する、などといった内容を決めていきます。

デザインの前段階で、どこにどのような情報を配置するかを決めておくことで、コンテンツの強弱が良くわかり、デザインに入りやすくなります。

デザイン制作

病院・クリニック系のホームページでは、暖色系の色を使用した親しみのあるデザインが特徴的です。決まった製品を販売する業種とは違い、人と人が接する医療なので、ホームページのデザインからも患者様に親切で優しいイメージを持ってもらうためです。
初めてホームページを訪れた人に対して、クリニックをどう印象付けるか、といった点について話し合いながら、デザインの方向性を決めると、実際のクリニックの雰囲気に合ったホームページが出来上がります。

構築・テストチェックなど

デザインが確定すると、構築のフェーズに移ります。最近ではコンテンツに注目してもらうために、動きを付けたホームページが多くなっています。
またブログや新着情報のコンテンツがある場合には、デザイン後に更新システムを入れます。構築が終わると、最後に全体をチェックして完了となります。

クリニック(診療所・医院)のホームページまとめ

クリニック(診療所・医院)のホームページは、クリニックを探している人、つまりこれから通いたい人がユーザーとして訪れます。そのために、クリニックの特徴を整理してアピールすることが大切です。

またクリニックとして、ホームページ上で親切かつ丁寧な説明も大切です。例えば、初診の方へのメッセージとして、どういったクリニックなのかをソフト面とハード面と合わせて説明すると伝わりやすくなります。

さらに院長メッセージやコラムを通して、クリック独自の特徴を出すこともできます。専門分野に集中して治療に取り組む医院や、幅広い診療内容を持って患者様と向き合っているクリニックなど様々ある中で、強みや特徴をしっかりとアピールしたホームページを制作しましょう。