【保存版】ホテル・旅館のホームページ制作ガイド|直販率向上とブランディングを両立させるための「選ばれる宿」のWeb戦略
「OTAの手数料負担が重く、利益が残りにくい」
「公式サイトがあるのに、直接予約につながらない」
こうした課題を感じているホテル・旅館は少なくありません。
本記事では、直販率の向上とブランディングを両立させるために、ホームページで何を考え、どう整えるべきかを、実務視点で整理します。
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目次
なぜ今、ホテル・旅館に「強い自社サイト」が必要なのか
1-1.OTA依存からの脱却と利益率の改善
ホテル・旅館経営において、OTAは集客を支える重要なチャネルです。
実際、開業間もない施設や知名度の高くない宿にとって、OTAは「まず見つけてもらう」ための有効な手段と言えるでしょう。
一方で、OTA経由の予約が増えるほど、送客手数料の負担も比例して大きくなります。
一般的に、OTAの手数料は宿泊料金の10〜15%前後とされており、決して小さなコストではありません。
たとえば、月商1,000万円規模の宿泊施設の場合、
単純計算でも毎月100万円以上が手数料として差し引かれていることになります。
この金額は、人件費や設備投資、修繕費に回せるはずの原資とも言えます。
ここで重要なのは、「OTAをやめる」ことではありません。
現実的な経営判断として必要なのは、OTAと自社サイトの役割を切り分けることです。
- OTA:新規顧客との接点をつくる入り口
- 自社サイト:比較・検討段階で選ばれるための決定打
この役割分担を意識し、自社サイト経由の予約を少しずつ増やしていくことが、結果的に利益率の改善につながります。
自社ホームページからの予約であれば、
予約システム利用料や決済手数料は発生するものの、OTAの送客手数料と比べれば負担は限定的です。
売上を大きく変えずに、利益構造だけを改善できる可能性がある点は、経営上見逃せないポイントと言えるでしょう。
1-2.「指名検索」を受け止めるブランディング機能
宿泊予約の検討プロセスは、以前と比べて大きく変化しています。
多くのユーザーは、まずOTAでエリアや条件を絞り込み、
いくつか気になる宿を見つけた後、宿名で再検索します。
このいわゆる「指名検索」は、Googleなどの検索エンジンで行われるケースが大半です。
指名検索が行われる理由は単純です。
- 公式サイトで、より詳しい情報を確認したい
- 写真や雰囲気を、落ち着いて見比べたい
- 公式サイト限定プランや、ベストレートがあるかもしれない
ユーザーにとって公式サイトは、「予約しても大丈夫かどうか」を判断するための最終確認の場になっています。
この段階で、
- デザインが古い
- 情報が不足している
- スマートフォンで見づらい
といった状態であれば、ユーザーは迷わずOTAに戻るか、別の宿を検討します。
言い換えれば、公式サイトは比較検討の最終局面を任されている存在なのです。
ここで重要になるのが、ブランディングの視点です。
ブランディングといっても、難しい話ではありません。
- どんな人に、どんな時間を過ごしてほしい宿なのか
- 他の宿と比べて、何が魅力なのか
- なぜこの価格なのか
こうした点が、公式サイトを見ただけで自然に伝わるかどうか。
それが、指名検索後に「ここに泊まりたい」と思ってもらえるかを左右します。
OTAは「条件検索」に強く、公式サイトは「価値や想いを伝える」ことに強い。
この違いを理解したうえで自社サイトを設計することが、直販率向上とブランディングの出発点になります。
成功するホームページ制作の準備:ターゲットとコンセプトの明確化
ホームページの成果は、デザインやシステム以前に、
「何を伝えるサイトなのか」がどこまで整理できているかで大きく変わります。
制作会社に依頼する場合でも、自社で更新・改善を行う場合でも、
この章で扱う内容が曖昧なままだと、見た目は整っているのに成果が出ないサイトになりがちです。
2-1.「誰に」泊まってほしいかを具体的にする(ペルソナ設定)
「できるだけ多くの人に泊まってほしい」
これは経営者として自然な考えですが、ホームページ上では逆効果になることがあります。
というのも、誰にでも向けたメッセージは、結果的に誰の心にも刺さらないからです。
たとえば、同じ「ホテル・旅館」でも、想定する宿泊客によって求められる価値は大きく異なります。
- 記念日や特別な時間を大切にしたい30代カップル
- 両親や子どもを含めた三世代での家族旅行
- 仕事と滞在を両立したいワーケーション目的の単身利用
それぞれ、重視するポイントはまったく違います。
- 静かさやプライベート感を求める人もいれば
- バリアフリーや子ども向け設備を重視する人もいる
- Wi-Fi環境や作業スペースの快適さが最優先の人もいる
ターゲットを具体化することで、
「何をトップで見せるべきか」
「どんな写真を使うべきか」
「どんな言葉で説明すべきか」
が自然と整理されていきます。
ペルソナ設定という言葉が難しく感じられる場合は、「この宿が一番喜んでほしいお客様像を一人、具体的に思い浮かべる」それだけでも十分です。
2-2.競合にはない「自社の強み」を言語化する(USP)
次に考えるべきなのが、「なぜ自分たちの宿が選ばれるのか」という視点です。
周辺エリアには、同価格帯、あるいは似た設備を持つ宿が複数存在しているケースがほとんどでしょう。
その中でユーザーが宿を選ぶ際、最後の判断材料になるのは、
細かな違いの積み重ねであることが多くあります。
- 地域で唯一の源泉掛け流しがある
- 海や山までの距離が圧倒的に近い
- 地元食材に特化した料理を長年提供している
- 小規模だからこそできる、きめ細かな対応
こうした要素は、宿側にとっては「当たり前」になっていることも少なくありません。
しかし、初めてその宿を知るユーザーにとっては、大きな魅力になる可能性があります。
重要なのは、「強みを盛る」ことではなく、「違いを正しく伝える」ことです。
高級である必要も、最新設備である必要もありません。
自分たちの宿が、どんな点で満足度を提供できるのかを言葉にし、それをホームページ全体の軸として反映させていくことが、ブランディングにつながります。
この軸が定まっていないまま制作を進めると、
「あれもこれも詰め込んだ結果、印象に残らない」
「デザインはきれいだが、特徴が」伝わらないといった状態に陥りやすくなります。
2-3.コンセプトは「キャッチコピー」ではなく「判断基準」
ここでいうコンセプトとは、おしゃれなキャッチコピーを作ることではありません。
- 写真を選ぶとき
- プランを整理するとき
- コンテンツの優先順位を決めるとき
こうした場面で、「この宿として、どちらを選ぶべきか」を判断する基準になるものがコンセプトです。
コンセプトが明確であれば、ホームページ全体に一貫性が生まれ、ユーザーにも「この宿らしさ」が自然と伝わるようになります。
第3章では、このコンセプトを実際のページ上でどう表現するのか、具体的なコンテンツ要素に落とし込んでいきます。
第3章【コンテンツ編】ユーザーの心を掴み、予約へ導く必須要素
ホームページでよく見かける失敗の一つが、
「必要な情報は一通りそろっているのに、なぜか予約につながらない」という状態です。
その原因の多くは、情報はあるが、体験として伝わっていないことにあります。
この章では、ユーザーの気持ちが自然と「泊まりたい」に傾いていくために、
どんなコンテンツを、どんな考え方で配置すべきかを整理します。
3-1.ファーストビューは「判断を促す場所」
トップページを開いた瞬間に表示されるファーストビューは、単なる飾りではなく、この宿を読み進めるかどうかを判断される場所です。
ここでやりがちなのが、以下のような構成です。
- とりあえずきれいな写真を並べる
- キャッチコピーを抽象的な言葉でまとめる
もちろん、写真のクオリティは重要です。
ただし、それ以上に大切なのは、「どんな宿なのか」が一目で伝わるかどうかです。
近年は動画を使った演出も増えていますが、無理に取り入れる必要はありません。
- その宿らしい空気感が伝わるか
- ターゲットに合った雰囲気になっているか
- スマートフォンで見たときに重くなりすぎないか
こうした点を踏まえたうえで、静止画・動画のどちらを使うかを判断することが現実的です。
3-2.「客室紹介」はスペック説明で終わらせない
客室ページで多いのが、「広さ」「定員」「設備」だけが並んだ説明です。
これ自体は必要な情報ですが、それだけでは、他の宿との差は生まれません。
ユーザーが知りたいのは、その部屋でどんな時間を過ごせるのかです。
- 朝の光の入り方
- 窓から見える景色
- 部屋で過ごすときの静けさ
こうした要素を、写真と文章で補足することで、
滞在のイメージが一気に具体的になります。
写真も、部屋全体を写したものだけでなく、
- 窓際
- ベッドまわり
- 小物やアメニティ
など、「視線の高さが変わる写真」を混ぜることで、
実際に滞在している感覚に近づけることができます。
3-3.料理紹介は「内容」より「背景」を伝える
料理は、宿泊体験の満足度を大きく左右する要素です。
にもかかわらず、
「季節の会席料理」「地元食材を使用」といった表現だけで終わっているケースも少なくありません。
ユーザーが本当に知りたいのは、
- なぜその料理を提供しているのか
- どんなこだわりがあるのか
といった背景です。
- 地元の漁港との関係
- 長年続けている調理法
- 料理長の考え方
こうした情報を簡潔に添えるだけで、
料理は単なるメニューではなく、宿の姿勢を伝えるコンテンツになります。
写真についても、
「きれいに並んだ一皿」だけでなく、
調理中の様子や食材そのものを見せることで、説得力が増します。
3-4.「お客様の声」と「よくある質問」は予約の不安を消すためにある
ユーザーが予約をためらう理由の多くは、小さな不安が解消されていないことです。
- 本当に静かなのか
- 子ども連れでも大丈夫か
- 食事の対応は柔軟か
こうした疑問に対して、お客様の声やFAQは非常に有効です。
OTAの口コミをそのまま転載するのではなく、「実際のアンケート」や「スタッフ目線での補足」を加えることで、公式サイトならではの信頼感が生まれます。
FAQについても、問い合わせが多い内容を中心に整理し、「聞くほどではないが、気になる点」を先回りして解消することが重要です。
3-5.ブログ・新着情報は「更新していること」に意味がある
ホームページは、作って終わりではありません。
更新されているかどうかは、ユーザーが無意識に見ているポイントです。
- 季節の情報
- 周辺のイベント
- 空室状況に関する案内
こうした内容を定期的に発信することで、「今もきちんと運営されている宿」という印象につながります。
また、地域名を含めた記事は、検索エンジン経由で新たな接点を生む可能性もあります。
大切なのは、無理に毎週更新しようとしないことです。
続けられる頻度で、実際の運営と連動した内容を発信するほうが、結果的に効果は高くなります。
【機能・システム編】成約率を左右する使い勝手の考え方
どれだけ雰囲気の良いサイトでも、使いにくいホームページは予約されません。
この章では、「専門的な話を知らなくても、最低限ここは押さえておきたい」という視点で整理します。
4-1.スマートフォン前提で考えるのは、もはや常識
現在、宿泊施設を探す多くのユーザーはスマートフォンを使っています。
移動中や空き時間に検索し、そのまま予約まで進むケースも珍しくありません。
そのため、ホームページ制作では「スマホでどう見えるか」を基準に考える必要があります。
チェックすべきポイントは難しいものではありません。
- 文字が小さすぎないか
- ボタンが押しにくくないか
- スクロールしなくても、次の行動がわかるか
特に予約ボタン周りは、「今どこを見ていて、次に何をすればいいのか」が直感的にわかる配置が重要です。
PC画面では問題なく見えていても、スマホでは使いづらい、というケースは少なくありません。
制作やリニューアル時には、必ずスマホ画面での確認を前提に進めましょう。
4-2.予約システムは「最後の一押し」を担う存在
意外と見落とされがちなのが、予約システムの使い勝手です。
せっかくホームページで宿の魅力に惹かれても、
予約画面に進んだ瞬間に、
- 操作がわかりにくい
- 表示が見づらい
- 入力項目が多すぎる
といったストレスがあると、ユーザーは簡単に離脱します。
予約システム選定の際は、
機能の多さよりも、迷わず予約完了まで進めるかどうかを重視すべきです。
- 会員登録なしでも予約できるか
- 空室状況が一目でわかるか
- スマホ操作に最適化されているか
これらは、実際に自分で操作してみることで判断できます。
4-3.多言語対応は「できる範囲から」で構わない
インバウンド需要を意識する宿泊施設にとって、多言語対応は避けて通れないテーマです。
ただし、すべてのページを完璧に翻訳する必要はありません。
- トップページ
- 客室情報
- 予約に関する案内
といった、判断に必要なページだけを優先的に対応するだけでも、海外ユーザーにとってのハードルは大きく下がります。
また、機械翻訳に頼りきりにするのではなく、最低限の表現だけでも人の目で確認することで、誤解や不安を防ぐことができます。
無理のない範囲で段階的に進めることが、現実的な対応と言えるでしょう。
【集客・運用編】公開後に差がつく取り組み
ホームページは、公開した瞬間が完成ではありません。
「公開してからどう使うか」によって、成果に大きな差が出ます。
5-1.地図検索と公式サイトは必ず連動させる
宿を探す際、多くの人がGoogleマップを使っています。
このとき表示される情報と、公式サイトの内容にズレがあると、
ユーザーは不安を感じやすくなります。
- 営業時間
- 写真
- 最新情報
こうした内容は、
Googleビジネスプロフィールと公式サイトで、
できるだけ統一して管理することが大切です。
「地図で見つけて、サイトで詳しく確認する」
この流れをスムーズにすることが、集客の土台になります。
5-2.SNSは「別物」ではなく「延長線」として考える
特に宿泊業では、写真や動画の影響力が大きいため、
Instagramを活用している宿も多いでしょう。
ここで意識したいのは、
ホームページとSNSを別物にしないことです。
- 写真の雰囲気
- 色味
- 言葉遣い
これらが揃っていると、ユーザーは無意識に安心感を覚えます。
SNSで興味を持ち、公式サイトで詳しく確認し、そのまま予約へ進む。
この一連の流れを意識して整えることで、
各施策が点ではなく線として機能するようになります。
まとめ:ホームページは「比較検討の最後を担う存在」
ホテル・旅館のホームページは、単なる情報掲載の場ではありません。
OTAで宿を知り、公式サイトで「ここに泊まるかどうか」を決める。
その最終判断を任されているのが、公式サイトです。
- 誰に向けた宿なのか
- どんな価値を提供しているのか
- 安心して予約できるか
これらが、無理なく伝わる構成であることが重要になります。
ホームページ制作には一定のコストがかかりますが、直販率の向上やブランド価値の積み重ねを考えれば、中長期的に見て経営に貢献する投資になり得ます。
「とりあえず作ったまま」の状態から一歩進み、自社の強みをきちんと伝えられるサイトへ。
まずは現状を整理するところから、少しずつ見直してみてはいかがでしょうか。
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