ホームページ制作会社選び方|失敗しない10のチェックポイント
「ホームページを作り直したいけれど、どの会社に頼めば良いのか分からない」
「前回は失敗したから、今度こそ成功させたい」
そんな悩みをお持ちの経営者や担当者の方、実は本当に多いんです。
ホームページ制作って、決して安い買い物じゃありませんよね。100万円、200万円という投資をして、結果的に「見た目はきれいだけど、お客さんからのお問い合わせが全然増えない」なんてことになったら、本当にガッカリしてしまいます。
でも安心してください。実は、ホームページ制作で失敗する原因の8割は「制作会社選び」の段階で決まってしまうんです。つまり、最初の会社選びさえ間違えなければ、成功する確率はグッと上がるということです。
この記事では、「ITは正直よく分からないけど、会社のためにホームページを成功させたい」という方に向けて、難しい専門用語はできるだけ使わずに、本当に役立つ選び方のコツをお伝えします。
必要なところだけ読んでもらっても大丈夫ですよ。
目次
依頼前に必ず準備すべきこと【成功への第一歩】

制作会社を探す前に、まず貴社でしっかりと準備をしておきましょう。
この準備が不十分だと、どんなに良い制作会社を選んでも、期待通りの結果には繋がりません。
1-1. 「何のためにホームページを作るのか?」目的をハッキリさせる
制作会社に相談する前に、必ず「なぜホームページを作るのか」「どうなったら成功なのか」を具体的に決めておきましょう。ここが曖昧だと、誰にも響かない効果の薄いサイトになってしまいます。
よくある目的の例
- 新規顧客を増やしたい:検索で見つけてもらって、問い合わせや来店に繋げたい
- 人材採用を強化したい:良い人材に「この会社で働きたい」と思ってもらいたい
- 会社の信頼度を上げたい:「しっかりした会社だな」という印象を与えたい
- 商品をネット販売したい: オンラインで直接販売できるようにしたい
そして、「どうなったら成功か」の数値目標も決めておきます。
例えば「月の問い合わせを今の3件から10件に増やす」「採用の応募者を月5人から10人にする」といった具合です。
地図なしに出発しないのと同じで、目的が先、手段(ホームページ)は後です。
1-2. よくある「失敗パターン」を知って回避する
「安さ」だけで選んで後悔するパターン
「とにかく安く」と思って格安の会社に頼んだら、デザインはそれなりだし、完成後のサポートもほとんどなし。
結局、別の会社に作り直してもらうことになって、二重の出費になってしまった。
「見た目の格好良さ」だけで選んで効果が出ないパターン
デザインがおしゃれで気に入って依頼したけれど、肝心の「お客さんが欲しい情報」が見つけにくく、お問い合わせは全然増えない。
見た目は良いけれど、商売的には役立たないサイトができてしまった。
社内の準備不足で混乱するパターン
社長と担当者で意見が違うのに、それを整理せずに制作開始。
途中で「やっぱりこうしたい」「あれも追加して」となってしまい、予定も予算もぐちゃぐちゃになってしまった。
あとから口を出す人が増えると予定が大きくズレます。
先に社内の意思決定ルールを決めておくのがコツです。船頭多くして船山に登るですね。
1-3. どんなお客さんに見てほしいかを具体的に考える
ホームページは「誰に見てもらうか」によって、作り方が大きく変わります。
例えば、若い女性向けのエステサロンと、企業向けの税理士事務所では、デザインも文章も全然違いますよね。
考えておきたいポイント
- 年齢層(20代?40代?60代?)
- どんな悩みを抱えているか
- どんな情報を求めているか
- スマホで見ることが多いか、パソコンで見ることが多いか
例えば「大阪の製造業で購買担当、40代、普段はスマホで情報収集」といった具合に、
まるで実在する人物のように具体的なイメージを設定してみましょう。
失敗しない!ホームページ制作会社選びの10のチェックポイント

ここからは、実際に制作会社を選ぶ際の具体的なチェックポイントをご紹介します。
この10項目を確認することで、貴社にとって最適なパートナーを見つけることができます。
2-1. 同じような業種の実績があるかチェック
業種が違うと、お客さんのニーズも、見せ方も、集客方法も全然違います。
美容院のホームページを得意とする会社が、製造業のサイトも上手に作れるとは限りません。
制作会社のホームページで「制作実績」を見てみましょう。
貴社と同じ業種、または似たような業種のサイトを作った経験があるかどうかを確認します。
または、お問い合わせなどで以下のような質問をしてみるのも良いでしょう。
例:「うちのような○○業の制作経験はありますか?」
例:「同業他社のサイトで、どんな成果が出ましたか?」
2-2. 「作って終わり」ではなく、成果まで考えてくれるか
初回の打ち合わせで、「どんなデザインにしますか?」だけでなく、「どんなお客さんを増やしたいですか?」「今、どんなことでお困りですか?」と聞いてくれる会社は信頼できます。
貴社のビジネスを理解しようとする姿勢があるかどうかが重要です。
良い制作会社の特徴
- 貴社の事業内容を詳しく聞いてくれる
- 競合他社のサイトも一緒に見て、違いを考えてくれる
- 「こうすればお問い合わせが増えそうですね」という提案をしてくれる
2-3. 技術的なことを分かりやすく説明してくれるか
ホームページには、SEO(検索で上位に表示される対策)、スマホ対応、表示速度の改善など、色々な技術的な要素があります。でも専門用語ばかり使って説明されても、よく分かりませんよね。
悪い例:「Core Web Vitalsの最適化とLCPの改善を行います」
良い例:「Googleが重視している『サイトの表示速度』を上げて、お客さんがストレスなく見られるようにします」
技術的なことでも、素人にも分かるように説明してくれる会社なら、完成後のサポートでも安心です。
2-4. 見積もりの内容が分かりやすいか
見積書を見たときに、「デザイン費 50万円」「システム費 30万円」のように、ざっくりした項目だけだと不安ですよね。何にどのくらいお金がかかるのか、きちんと説明してくれる会社を選びましょう。
良い見積もりの例
・トップページデザイン:15万円
・下層ページデザイン(5ページ):20万円
・お問い合わせフォーム作成:8万円
・スマホ対応:12万円
・基本的なSEO設定:10万円
内訳が明確だと、「ここは削れるかな?」「ここは追加したいな」という相談もしやすくなります。
2-5. 完成後のサポートがしっかりしているか
ホームページは作って終わりではありません。
文章を修正したり、新しい情報を追加したり、時にはトラブルが起きたりします。
- 文章の修正や写真の差し替えは、自分でできるのか、お願いするのか
- お願いする場合の費用はいくらか
- サーバートラブルなどが起きたとき、どのくらいで対応してもらえるか
- 定期的に「こんな改善をしてはどうですか?」という提案はあるか
「保守費用月額3万円」と言われても、具体的に何をしてくれるのかを必ず確認しましょう。
2-6. レスポンスが早く、相談しやすい雰囲気か
制作期間中は、何度もやり取りをすることになります。
メールの返事が遅かったり、プライドが高く質問しにくい雰囲気だったりすると、ストレスが溜まってしまいます。
- 返事は早いか(遅くても1営業日以内)
- 質問に対して、的確に答えてくれるか
- 専門用語を使わずに、分かりやすく説明してくれるか
長期的な付き合いを考えたとき、担当者との相性は本当に大切です。
最初のお問い合わせから契約まで、担当者とのやり取りを通じて上記のような点も気にしてみてください。
2-7. スマホでの見やすさを重視してくれるか
今は、ホームページを見る人の7割以上がスマホを使っています。
パソコンでは格好良く見えても、スマホで見ると文字が小さくて読めない、ボタンが押しにくい、なんてことがあったら大変です。
- 文字は読みやすいか
- 電話番号をタップすると、すぐに電話をかけられるか
- お問い合わせフォームは入力しやすいか
制作会社が過去に作ったサイトを、実際にスマホで見てみましょう。
スマホ対応は今や必須。実際に触って確認することが大切です。
2-8. 納期を守ってくれそうか
「3ヶ月で完成予定」と言われたのに、半年経ってもできない。
そんなことになったら、ビジネスチャンスを逃してしまいます。
- 工程表(いつ何をするかのスケジュール)を最初に見せてくれるか
- 「お客様の確認待ち」の期間も含めて、現実的なスケジュールになっているか
- 過去に納期遅れがあった場合、その理由と対策を正直に話してくれるか
透明性のあるスケジュール管理ができる会社を選びましょう。
2-9. 会社として信頼できるか
長期的なお付き合いを考えると、会社の安定性も重要な要素です。
- 会社の住所、電話番号がはっきりしているか
- 何年くらい営業している会社か
- 担当者以外のスタッフもいるか(一人会社だと、担当者が病気になったときなどに困る)
- 過去の実績が具体的に紹介されているか
2-10. 価格が適正かどうか
価格は安すぎても高すぎても心配ですよね。
適正な価格を知るためには、複数の会社から見積もりを取ることが大切です。
価格相場の目安(一般的な企業サイト)
・シンプルなサイト(5ページ程度):40万円〜80万円
・本格的なサイト(10ページ程度、お問い合わせフォーム付き):100万円〜200万円
・高機能なサイト(予約システム、会員機能など):200万円〜
相場を知って、提供されるサービスとのバランスを見極めることが大切です。
制作会社との契約から公開までの流れ

制作会社を選んだら、いよいよプロジェクトのスタートです。
契約から公開まで、貴社が確認すべきポイントをお伝えします。
3-1. 3社程度から見積もりを取って比較する
1社だけだと、その価格が高いのか安いのか分かりません。
最低でも3社から見積もりを取って、価格だけでなく、提案内容や担当者の対応も比較しましょう。
比較のポイント
・価格(安すぎず、高すぎず)
・提案内容(自社の目的に合っているか)
・担当者との相性(話しやすいか、信頼できるか)
・完成後のサポート(充実しているか)
3-2. 契約書の内容をしっかり確認する
契約書には、後でトラブルになりそうなことが色々と書かれています。
難しい内容でも、分からないまま判を押すのは危険です。
特に確認したい項目
・費用(追加料金が発生する条件)
・納期(遅れた場合はどうなるか)
・著作権(完成したサイトの権利は誰のものか)
・保守内容(何をどこまでやってくれるか)
・解約条件(途中でやめたい場合はどうなるか)
3-3. 制作中も積極的にコミュニケーションを取る
制作が始まったら、「お任せします」ではなく、積極的に関わりましょう。
定期的に進捗を確認し、途中でデザインや内容をチェックして、気になることがあったらすぐに伝えることが大切です。
完成前にチェックしたいこと
・デザインは期待通りか
・文章に間違いはないか
・スマホで見ても問題ないか
・お問い合わせフォームは正常に動作するか
公開後も続く、成功への道のり

ホームページは公開したら終わりではありません。むしろ、そこからが本当のスタートです。
4-1. 公開後の継続的な改善と効果測定
せっかく作ったホームページも、ずっと同じままでは時代遅れになってしまいます。
効果測定で見るべきポイント
・お問い合わせは増えているか
・どのページがよく見られているか
・スマホとパソコン、どちらからのアクセスが多いか
・検索で上位に表示されているか
Googleアナリティクス4(GA4)という無料ツールを使えば、これらのデータを簡単に確認できます。
制作会社に設定をお願いしましょう。
4-2. 制作会社との良好な関係を維持する
良い制作会社と出会えたら、長くお付き合いしたいですよね。
良い関係を築くコツ
・要望は具体的に、分かりやすく伝える
・急な依頼はなるべく避け、余裕を持ってお願いする
・成果が出たときは、感謝の気持ちを伝える
・不満があるときは、感情的にならず、建設的に話し合う
4-3. ホームページを「育てる」意識を持つ
ホームページは、お客さんの声を聞きながら、少しずつ改善していくものです。
育て方の例
・お客さんからよく聞かれる質問を「よくある質問」ページに追加する
・新しいサービスや商品を紹介するページを作る
・お客様の声や事例を掲載して、信頼度を高める
・定期的に情報を更新して、検索からの訪問者を増やす
最初は完璧でなくても、運用しながら「ホームページを育てる」ことを意識すれば、必ず成果に繋がります。
まとめ:信頼できるパートナーを見つけて、一緒にホームページを育てていこう

ホームページ制作会社選びは、確かに難しいものです。
でも、この記事でお伝えした10のチェックポイントを参考にしていただければ、きっと良いパートナーに出会えるはずです。
一番大切なのは、「作って終わり」ではなく、貴社のビジネスの成長を一緒に考えてくれる会社を選ぶことです。
価格の安さだけに惑わされず、長期的な視点で判断してください。
せっかくの投資ですから、信頼できるパートナーと一緒に、お客さんに愛される「育てていける」ホームページを作ってくださいね。今日の一歩が、半年後の確かな成果に変わることを心から願っています。
10のチェックリストおさらい
目的・体制
・目的は一言で言える/数の目安も決めた
・予算の幅と優先順位を決めた
・社内の決裁フローと担当を決めた
候補会社を見る
・同業や近い規模の実績がある
・進め方と報告のやり方が明確
・見積もりの内訳と追加費用のルールがある
品質と安心
・SEOの基本、スマホ対応、速さの説明がある
・セキュリティと保守体制がある
公開後
・効果測定の支援がある
・改善提案の支援がある
このチェックリストを活用して、制作会社との打ち合わせに持参してみてください。
きっと良いパートナーが見つかります。