Google Workspace移行後にホームページからの問い合わせのメールだけ旧サーバーへ届く原因と対処法

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Google Workspace移行後にホームページからの問い合わせのメールだけ旧サーバーへ届く原因と対処法

最近、「無料版GmailでのPOP受信が終了する!」というGoogleからのアナウンスがあった事で、Google Workspaceへの移行相談が増えてきています。

そんな中、とあるお客様にてメールサーバーをエックスサーバーからGoogle Workspaceへ変更した後、通常のメールはGmailに届いているのに、ホームページのお問い合わせフォームから送信されたメールだけ旧メールサーバー側に届く、という現象が発生しました。

外部から通常のメールを送ると、Google Workspace側のGmailには問題なく届きます。そのため、最初はメールサーバーの移行自体は正常に完了しているように見えました。

しかし、ホームページのお問い合わせフォームからのお問い合わせメールが、Gmail側にはメールが届かず、旧メールサーバーであるエックスサーバー側のメールボックスに問い合わせメールが届いていました。

最終的には、お問い合わせフォームをGoogle WorkspaceのSMTP経由でメール送信する設定に変更することで解決できました。

この記事では、今回実際に起きた現象と原因、対応方法、同じようなトラブルが起きた際のチェックポイントをまとめます。

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発生した現象:問い合わせメールだけ旧メールサーバーに届く

1-1. 通常メールはGoogle Workspaceに届いていた

今回のトラブルは、メールサーバーをエックスサーバーからGoogle Workspaceへ移行した後に発生しました。

Google Workspace側の設定を行い、DNSのMXレコードもGoogle Workspace向けに変更しました。
その後、外部のメールアドレスから対象のメールアドレス宛にメールを送ると、Gmail側には問題なく届いていました。

1-2. Contact Form 7からのメールだけ届かなかった

ところが、ホームページのお問い合わせフォームから送信されたメールだけ、Google Workspace側のGmailには届きませんでした。

使用していたフォームは、WordPressのContact Form 7です。
通常メールは届く。しかし、Contact Form 7からの問い合わせメールだけ届かない。

この時点で、単純なDNS設定ミスやGoogle Workspace側の受信設定ミスではない可能性が出てきました。

1-3. 旧メールサーバー側を確認するとメールが残っていた

さらに旧メールサーバーであるエックスサーバー側のメールボックスを確認すると、Contact Form 7から送信された問い合わせメールが残っていました。

つまり、状況を整理すると以下のようになります。

メールの種類配信先
外部から送信した通常メールGoogle Workspace側のGmailに届く
Contact Form 7から送信した問い合わせメール旧エックスサーバー側に届く

通常メールはGoogle Workspaceに届いているため、MXレコードの設定は間違っていないと考えられます。
一方で、WordPressから送信されるお問い合わせメールだけが、旧サーバー側に配送されていました。

1-4. メール移行後に見落としやすいポイント

このような現象は、メールサーバーの移行後に見落としやすいポイントです。
特に、Webサーバーと旧メールサーバーが同じレンタルサーバー上にある場合は注意が必要です。

通常メールの受信テストだけでは問題に気づけず、お問い合わせフォームからのメールが届かない状態が続いてしまう可能性があります。

原因はWebサーバー内部のメール配送

2-1. Webサーバーと旧メールサーバーが同じ環境だった

今回の原因は、WordPressが設置されているWebサーバーと、旧メールサーバーが同じエックスサーバー上にあったことだと考えられます。

Contact Form 7に入力された情報は、WordPressが設置されているWebサーバーから送信されます。

2-2. 本来はMXレコードを参照して配送されるが、サーバー内部でメールが処理されることがある

通常のメールであれば、送信元のメールサーバーがDNSのMXレコードを参照し、宛先のメールサーバーへ配送します。

今回であれば、MXレコードはGoogle Workspace向けに変更しているため、本来はGoogle Workspace側に届くはずです。

しかし、WordPressが設置されているWebサーバーと、旧メールサーバーが同じエックスサーバー上にある場合、サーバー内部でメールが処理されてしまうことがあります。

簡単に言うと、エックスサーバー側が「このドメインのメールは自分のサーバー内にある」と判断して、外部のGoogle Workspaceへメールを配送せず、エックスサーバー内のメールボックスへ配送してしまうような状態です。

これは、WordPressが何かを勘違いしているというより、サーバー内部のメール配送設定や仕組みによって起こる現象と考えた方が分かりやすいです。

もちろん、厳密にはサーバーごとの仕様や設定状況によって異なります。ただ、現象としては、DNS上ではGoogle Workspaceに向いているにもかかわらず、Webサーバー内部から送信されたメールだけ旧サーバー側に残る、という状態でした。

2-3. MXレコードを確認するだけでは原因にたどり着きにくい

このような場合、DNSの設定だけを確認すると、問題がないように見えます。
しかし、Contact Form 7のメールは、外部から届く通常メールとは送信経路が異なります。

Contact Form 7から送信されるメールは、WordPressがWebサーバー上で生成し、そのサーバーから送信されます。
そのため、Webサーバーのメール配送設定や、サーバー内に残っているメールアカウントの影響を受けることがあります。

今回のように、Webサーバーがエックスサーバーのままで、メールだけGoogle Workspaceに移行している場合は、特に注意が必要です。

WP Mail SMTPを導入して解決

3-1. WordPress標準のメール送信を使わないようにした

今回の対応では、WordPress標準のメール送信を使わず、SMTP経由でメールを送信するように変更しました。

WordPressは標準では、PHPのmail関数を利用してメールを送信します。
サーバー環境によっては、その裏側でsendmailなどのサーバー側メール配送プログラムが使われます。

この場合、WordPressから送信されたメールは、Webサーバーであるエックスサーバー内部のメール配送処理に乗ることになります。

そのため、サーバー側が「このドメインのメールは自サーバー内で処理するもの」と判断すると、DNSのMXレコードがGoogle Workspaceに向いていても、外部のGoogle Workspaceへ配送されず、エックスサーバー内の旧メールボックスへ届いてしまうことがあります。

今回の現象も、Contact Form 7自体の不具合というより、WordPressから送信されたメールがPHPのmail関数やsendmail経由で処理され、サーバー内部配送の影響を受けたことが原因だと考えられます。

3-2. Google WorkspaceのSMTP経由で送信する設定に変更 

この問題を避けるために、WP Mail SMTPというWordPressプラグインを導入しました。

WP Mail SMTPを使用すると、WordPressから送信されるメールを、PHPのmail関数やsendmail任せにせず、指定したSMTPサーバー経由で送信できるようになります。

今回の場合は、Google WorkspaceのSMTPを利用するように設定しました。
これにより、Contact Form 7から送信される問い合わせメールも、エックスサーバー内部のメール配送処理ではなく、Google Workspace側のSMTPを通じて送信されるようになります。

つまり、Webサーバー側の内部配送に左右されず、意図したGoogle Workspaceのメール環境を使って送信できる状態にした、ということです。

3-3. テスト送信でGmail側への到達を確認

対応後、Contact Form 7からテスト送信を行ったところ、Gmail側に正常にメールが届くことを確認できました。

また、旧エックスサーバー側のメールボックスには届かなくなりました。
つまり、今回のトラブルは、フォーム自体の不具合ではありませんでした。

Contact Form 7の設定ミスでもなく、Google Workspaceの受信設定ミスでもなく、WordPressから送信されるメールの配送経路にありました。

配送経路をSMTP経由に変更することで、Google Workspace側へ正しくメールが届くようになりました。

メールサーバーを移行した後に、Contact Form 7の通知メールだけ届かない場合は、WP Mail SMTPなどのSMTPプラグインを導入することで解決できるケースがあります。

同じ現象が起きたときのチェックポイント

4-1. まず通常メールとフォームメールを切り分ける

同じような現象が起きた場合は、やみくもに設定を変更するのではなく、順番に原因を切り分けることが大切です。

確認すべきポイントを整理すると、以下の通りです。

確認項目確認内容
通常メールGoogle Workspace側に届くか
フォームメールContact Form 7からの通知メールが届くか
旧メールサーバーエックスサーバー側にメールが届いていないか
迷惑メールGmailの迷惑メールに入っていないか
Contact Form 7送信先メールアドレスが正しいか
SMTP設定WP Mail SMTPなどを導入しているか
送信元メールアドレスサイトドメインのアドレスになっているか

4-2. SPF・DKIM・DMARCも確認しておく

Google Workspaceを利用する場合は、SPF、DKIM、DMARCなどのメール認証設定も確認しておきたいところです。

これらの設定が不十分な場合、メール自体は送信できても、迷惑メールに入りやすくなったり、受信側で拒否されたりする可能性があります。

今回の主な原因はサーバー内部配送でしたが、メールまわりのトラブルは複数の要因が絡むことも多いため、あわせて確認しておくと安心です。

まとめ

5-1. 今回起きたトラブルの整理

今回のトラブルは、エックスサーバーからGoogle Workspaceへメールサーバーを変更した後に、Contact Form 7からの問い合わせメールだけ旧エックスサーバー側に届いてしまうというものでした。

通常のメールはGoogle Workspace側のGmailに届いていたため、最初はメール移行自体は問題ないように見えました。

しかし、Contact Form 7のメールだけが旧サーバー側に届いていたことから、WordPressが設置されているWebサーバー内部のメール配送が原因だと考えられました。

5-2. 解決方法はSMTP経由への変更

今回の解決方法は、WP Mail SMTPを導入し、Google WorkspaceのSMTP経由でメールを送信する設定に変更することでした。

これにより、Contact Form 7から送信されるメールもGoogle Workspace側で正しく受信できるようになりました。

5-3. 同じ現象が起きたときの確認順

同じような現象が起きた場合は、以下の順番で確認すると原因を切り分けやすくなります。

  • 通常メールはGoogle Workspace側に届くか
  • Contact Form 7のメールだけ届かないのか
  • 旧メールサーバー側にメールが届いていないか
  • 迷惑メールフォルダに入っていないか
  • Contact Form 7の送信先や送信元は正しいか
  • WP Mail SMTPなどでSMTP経由の送信にしているか
  • SPF、DKIM、DMARCなどのメール認証設定は適切か

5-4. メール移行後はフォームメールまで確認する

メールサーバーの移行では、通常メールの送受信確認だけで安心してしまいがちです。

しかし、ホームページのお問い合わせフォームから送信されるメールは、別の経路で処理されることがあります。

特に、Webサーバーと旧メールサーバーが同じレンタルサーバー上にある場合、フォームメールだけ旧サーバー側に届くケースがあります。

Google Workspaceへメール移行した際は、通常メールだけでなく、Contact Form 7などのフォームメールまで含めて確認することが大切です。

この記事の監修スタッフ

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Wakasugi

株式会社クレフ
マネジメント/マーケティング
専務取締役

2008年から株式会社クレフにてセールス/ディレクション/マーケティング/マネジメントを担当。大手企業から地元の中小企業まで500社以上の幅広い業種業態のクライアントをサポートして参りました。困った事があれば何でもご相談ください。

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