ホームページ制作:テンプレートとフルオーダーの費用差・相場とメリット・デメリット

「ホームページを作りたいけれど、テンプレートとフルオーダー、どちらがうちに合っているんだろう?」
「安く作れるならテンプレートで十分? それとも、しっかり予算かけた方が後々いいのかな?」
多くの中小企業がホームページ制作を検討する際、最初に悩むのがこのポイントです。 テンプレートプランは20〜40万円程度、フルオーダーは100万円を超えることもあり、その差は10倍以上になるケースも珍しくありません。
費用だけを見ればテンプレートのほうが魅力的に思えますが、目的や将来の運用方針によって、**「どちらが適しているか」**は大きく変わります。 この記事では、両者の特徴と費用差、そしてメリット・デメリットを整理し、失敗しない選び方を実務目線で詳しく解説します。
目次
1. テンプレートとフルオーダーの基本的な違い
項目 | テンプレートプラン | フルオーダープラン |
---|---|---|
費用目安(※) |
20〜40万円 |
60〜200万円以上 |
制作期間 |
約2〜6週間 |
約3〜6か月 |
デザイン |
既存テンプレートを利用 |
完全オリジナル |
カスタマイズ |
限定的(色・ロゴ・写真程度) |
自由に設計可能 |
機能追加 |
難しい |
柔軟に拡張可能 |
レイアウト変更 |
難しい |
柔軟に調整可能 |
向いている目的 |
名刺代わり、短期公開 |
集客・採用・ブランド強化 |
更新作業 |
簡単で初心者向き |
設計により難易度が変わる |
※10ページ程度の場合
テンプレートは「効率性」、フルオーダーは「自由度と独自性」が特徴です。 どちらが優れているかではなく、自社の目的と運用体制に合うかどうかが判断基準になります。
2. テンプレートの特徴と魅力
テンプレートのメリット
① コストを大きく抑えられる
すでに完成されたデザインを利用するため、デザイン・設計・開発の工程が少なく、費用を大幅に抑えられます。 一般的には10ページ程度であれば、20〜40万円ほどで公開でき、初めてホームページを持つ企業や個人事業主にも向いています。
② 公開までが早い
制作にかかる期間は通常2〜6週間。 開業準備やイベント開催など、「とにかく早くホームページを公開したい」場合に最適です。
③ 品質が安定している
多くの企業で使われているテンプレートは、スマホ対応や基本的なSEO設定などが施されており、一定以上の品質が保証されています。 専門知識がなくても安心して利用できます。
テンプレートのデメリット
① デザインの自由度が低い
決まったレイアウトの中でしか編集できず、他社と似た印象になりやすいのが難点です。 ブランドの世界観を重視したい企業には不向きです。
② 機能追加や拡張が困難
テンプレートでは、予約機能や会員機能、EC機能などを後から追加するのが難しい場合があります。 長期運用を見越すなら、将来的な拡張性を考慮する必要があります。
③ ブランディング効果は限定的
見た目は整っていても、テンプレートは「よくあるデザイン」になりやすく、会社の個性や強みを打ち出すのが難しい場合があります。
3. フルオーダー制作の特徴と強み
フルオーダーのメリット
① 完全オリジナルのデザイン
デザイン・構成・機能をゼロから設計するため、会社のブランドや理念、ターゲット層にぴったり合ったサイトを作ることができます。 企業の信頼性・世界観・印象をしっかり伝えることが可能です。
② 集客・採用など成果につながりやすい
フルオーダーでは、ユーザーの行動を想定して導線を設計できるため、**問い合わせや応募といった成果(コンバージョン)**に直結する仕組みを作りやすくなります。
③ 将来的な拡張性が高い
予約システム、会員機能、EC機能、多言語対応など、事業の成長に合わせて段階的に機能追加が可能です。
フルオーダーのデメリット
① テンプレートに比べて費用が高い
設計から制作までオーダーメイドのため、一般的に50〜200万円以上かかります。 特に写真撮影やライティング、アニメーション演出などを含めると数百万円規模になることもあります。
② 制作期間が長い
ヒアリング、企画、デザイン、開発と進めるため、完成まで3〜6か月程度が目安です。 スピードを優先するプロジェクトには不向きです。
③ 運用が難しくなる場合がある
基本的にはWordPressなどの更新システム(CMS)を導入しますが、フルオーダーの場合はオリジナルテーマで構築されることが多く、ダッシュボード内での更新が容易ではない場合があります。そのため、社内で更新担当者がいない場合は、保守契約や外注サポート体制の確保を検討しておくと安心です。
4. よくある失敗例とその回避策
失敗例① 格安業者の落とし穴
知人経由で紹介されたフリーランスデザイナーに依頼し、20万円の格安テンプレートプランで制作したC社。
最初はコストを抑えられて満足していましたが、公開後に問題が続出。
スマートフォンではレイアウトが崩れ、問い合わせフォームは別料金対応、SEO設定も未対応のままで、3か月経っても問い合わせはゼロでした。
結局、別の制作会社に改修を依頼し、追加で40万円以上の費用が発生。
最終的には、最初から60万円程度の適正価格プランを選んだ方が安く済む結果に。
失敗例② 「安いからテンプレートで」が裏目に
創業時に「費用を抑えたい」と考え、20万円のテンプレートプランでホームページを制作したA社。
公開当初は会社紹介とお問い合わせフォームだけで十分でしたが、半年後、採用活動を強化するために求人ページの追加が必要になりました。
しかし、利用していたテンプレートはページ構成が固定化されており、レイアウト変更やデザイン調整に制約が多かったため、採用ページだけを別の業者に依頼して新たに制作することになり、当初想定以上の費用が発生してしまいました。
失敗例③ 「見栄を張って高額サイト」も失敗
「知り合いの同業他社に負けたくない」という思いから、200万円のフルオーダーサイトを制作したB社。
デザインやアニメーションは洗練され、完成時の満足度は高かったものの、いざ更新をしようとすると専門的な操作が多く、社内では一切対応できないことが発覚。
結局、テキスト修正や写真差し替えのたびに制作会社へ依頼することになり、外注費が毎月数万円…。
見た目ばかりに気を取られ、更新性などを考慮しなかったため、また高額なリニューアルを行うはめに。
デザインや機能面だけでなく、“運用できる体制”を前提に設計・発注することが重要です。
5. 費用と期間の目安
テンプレート (基本) | 20〜40万円 | 約2〜6週間 |
テンプレート (高機能) | 40〜80万円 | 約1〜2か月 |
フルオーダー (小規模) | 50〜100万円 | 約2〜3か月 |
フルオーダー (中規模) | 100〜200万円 | 約3〜5か月 |
フルオーダー (大規模) | 200〜500万円以上 | 約4〜6か月 |
6. テンプレートとフルオーダーのメリット・デメリットまとめ
項目 | テンプレート | フルオーダー |
---|---|---|
費用 | 安い(10〜40万円) | 高い(50〜200万円以上) |
期間 | 短い(2〜6週) | 長い(2〜6か月) |
デザイン性 | 制限あり | 完全オリジナル |
集客効果 | 限定的 | 高い(戦略的設計が可能) |
拡張性 | 低い | 高い(追加開発しやすい) |
ブランド力 | 出しにくい | 表現しやすい |
更新性 | 簡単で初心者向け | 設計次第で複雑化も |
おすすめ用途 | 名刺代わり・一時的なサイト | 主力集客・採用・ブランディング |
7. テンプレート?フルオーダー?チェックリスト
- 公開スピードを重視する? → はい → テンプレート
- 将来的に機能拡張を考えている? → はい → フルオーダー
- 自社で更新できる体制はある? → ない → テンプレート or 外注サポート
- ホームページの目的は? → 情報公開だけ → テンプレート 集客・採用・ブランド形成 → フルオーダー
- 予算は? → 30万円以下 → テンプレート、70万円以上 → フルオーダー
8. 将来の拡張・リニューアルを見据えて
1年以内に機能追加予定がある場合
→ フルオーダーで設計から柔軟性を確保
3年以内にリニューアル予定
→ テンプレートで暫定公開→後で本格投資
多言語対応を視野に入れている場合
→ CMS(更新システム)選定時に対応可能か確認 英語版追加:目安50〜100万円、他言語:各60〜120万円程度
9. まとめ:目的と運用体制に合った選択を
テンプレートプラン
→ 短納期・低コストで最低限のサイトを公開したい企業におすすめ。
フルオーダープラン
→ ブランドや集客、採用に直結する戦略的サイトを構築したい企業におすすめ。
最も重要なのは、ホームページの目的と社内運用体制を明確にすることです。 初期費用だけで判断せず、運用コストや拡張性を含めた総合的な視点で選びましょう。
ホームページは「作って終わり」ではなく、「育てて成果を出す」ツールです。 自社の目的に合った選択をし、長く価値を生み出すWebサイトを目指してください。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、実際の費用・契約条件は制作会社によって異なります。正式な判断は、複数社から見積を取り、内容を比較・検討した上で行うことをおすすめします。
株式会社クレフでのご相談について
この記事を読んで「自社に最適な選択肢が見えてきた」という方も、「まだ迷っている」という方も、具体的な検討段階では専門家のアドバイスが役立ちます。
株式会社クレフでは、お客様のニーズに合わせてテンプレートプラン・フルオーダープランの両方に対応しております。
テンプレートプランの場合: 高品質なWordPressテーマ「TCD」をベースに、お客様の業種や目的に合わせたカスタマイズを行います。費用対効果に優れたプロクオリティのサイトを、短納期・適正価格でご提供いたします。
フルオーダープランの場合: 初回のヒアリングから情報設計・戦略立案まで、お客様のビジネス目標に最適化されたオリジナルサイトをご提案いたします。ブランディングから集客まで、長期的な成功を見据えた設計を行います。
まずはお気軽にご相談を 「うちの場合はどちらが良いのか?」「予算内で何ができるのか?」といったご質問から、具体的な要件のご相談まで、無料でお受けしております。
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